弁護士
■仕事の内容
日常生活のあらゆる活動において、それに関わる法律の手続き一切を引き受ける。「弁護」と「助言」を2大業務とし、弁護業務では、クライアントに有利な物的証拠や発言などを法廷で提出。助言業務では、クライアントの法的権利や義務を明示し、取るべき正当な法的手段を提案する。いずれにせよ、強固な倫理規定に従って業務を遂行することが求められる。
刑事、企業ビジネス、国際関係、環境など、弁護士には専門分野があり、それぞれによって業務内容は大きく異なる。
■トレーニング
アメリカの場合、弁護士は国家資格ではなく、州公認となる。従って、試験は州単位で行われ、細かい受験資格や条件も州によって異なる。しかし一般的には、4年制大学を卒業し、3年間のロースクールを修了した上で司法試験を受験することが義務付けられている。
ロースクールでは、最初の半年から1年で、憲法、契約、所有権、市民権などの、コアカリキュラムを受講。残りの年数で税法、労働法、会社法など専門分野を選択する。卒業時に、「ジュリス・ドクター(J.D.)」という学位を取得する。
■雇用状態
2006年時点で、弁護士は全米で約76万人。うち27%が個人事務所を構えるが、ほとんどの弁護士は、政府や法律事務所、企業、NPOなどに雇用されている。雇用の伸び率は平均的で、06年からの10年間で11%、実数84万4000件の増加が見込まれている。
■収入
2006年5月現在、弁護士の全米平均年収は10万2470ドル。下層10%は6万9910ドル、トップ10%は14万5600ドル。カリフォルニア州の平均年収は13万7300ドル。
*すべて連邦労働省調べ