移民法Q&A
J-1・H-3ビザ取得のための諸条件と制限
私は、昨年12月にアメリカの大学を卒業し、現在、プラクティカルトレーニングである会社で働いています。今年のH-1B申請で、抽選漏れしてしまい、来年、再度申請する予定ですが、プラクティカルトレーニングは、今年いっぱいで切れてしまいます。来年度のH-1Bビザが有効になる来年10月まで、どうすればいいのか悩んでいます。J-1やH-3ビザなどを取ることはできますか? また、これらのビザ取得は難しいのでしょうか。
J-1ビザは、学生、研究者、研究生、教師、大学教授などの交換プログラムのために用いられるビザです。交換プログラムは、アメリカ政府に認可されたプログラムでなくてはなりません。この様なトレーニングプログラムを探すには、認可されたプログラムを持つ機関に問い合わせるか、トレーニングプログラムを探してくれる機関に問い合わせることができます。代表的な機関は、「American Council International Personnel」(☎202-371-6789)と「Association for International Practical Training, Inc.」(☎410-997-2200)です。
J-1ビザを取得するにはDOS (Department of State)によって認可された政府機関、団体から発行されたフォームDS-2019、およびその他の必要書類を揃え、申請者の国のアメリカ大使館か領事館に申請します。学生の場合は最高24カ月間、その後プラクティカルトレーニングが18カ月間与えられます。また、期間終了後は30日間のGrace Period(アメリカを発つまでに許されている滞在期間)が与えられます。
あなたの場合、プラクティカルトレーニングで既にトレーニングを受けており、これ以上トレーニングの必要性がないということで、J-1ビザ申請が却下される可能性があります。したがって、あなたのトレーングが1年以上必要であることを証明する必要があります。トレーニングの綿密なプランを提出することをおすすめします。
もう1つ気を付けていただきたいのは、あなたの将来のアメリカでのプランです。2年後にアメリカに居たいのか、日本に帰りたいかです。ご存知のようにH-1Bビザは毎年応募数が増え、来年も抽選が行われるかもしれません。また抽選に漏れて、再来年になる可能性もあります。運良く今年、J-1ビザが取れたとしても、来年H-1Bビザが取れなければ、2年間しかアメリカにいられません。J-1ビザを他のプログラムで取るには、18カ月間アメリカ国外に出なければなりません。ですから、これらの可能性をよく考えて、J-1ビザ申請に踏み切ってください。
審査が厳しく取得が困難なH-3ビザ
H-3ビザは、アメリカの会社または団体が、アメリカでしか得られない知識や技術を外国人に教える機会を与えるためのプログラムです。プログラムは、クラスでの授業や実際に知識や技術を仕事に活かしたものです。プログラム内の仕事に関しては、合法的に給料をもらうことができます。
しかし、H-3ビザの第1の目的は、プログラム内容が自国にはない知識・技術のトレーニングをアメリカで受け、自国にそれを持ち帰るということですから、H-3ビザを取得することが労働目的であってはいけません。ですから、その目的を達成できるしっかりとした内容のプログラムかどうか審査がなされます。
H-3ビザのプログラムには、最高24カ月の期間が与えられます。H-3ビザでのアメリカ滞在が24カ月以下の場合、さらに24カ月のH-3ビザ延長が可能です。しかし、いったん24カ月間を使い切ってしまうと、H-1Bへのステータス変更が、自国に6カ月以上帰らない限り不可能になります。また、とても厳しい審査のために、H-3ビザは毎年3000人ほどしか認可されていません。しっかりとしたプログラムを持っている会社・団体を通して申請されることをおすすめします。
また、J-1ビザのようにプラクティカルトレーニングを申請していて、これ以上トレーニングの必要性がないということで、H-3ビザ申請を却下される可能性があります。さらに、あなたが2年後に日本へ戻る予定でないのでしたら、H-3ビザ取得はおすすめできません。あなたにほかの可能性があるかどうか、移民法専門の弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。
(2008年10月16日号掲載)


