ロサンゼルスに来てゴルフをやらないなんてもったいない!そう断言できるほど、ゴルフ環境が優れている南カルフォルニア。日本に始まり、北米、欧州、アジアと今や世界各地でゴルフを楽しむことができますが、広大なこの土地には、美しく、そして誰でもプレイできる安価なパブリックコースがたくさん。さらに、365日のうち約300日は晴れているとも言われる天気の良さが、ゴルフにはもってこい。ゴルファーに愛されてやまないゴルフ天国ロサンゼルス、ここでは編集部おすすめのパブリックコースや、とっておき情報をご紹介します。
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- オンライン予約できる便利サイト
- 日本語で相談できるゴルフショップ
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ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:サウスベイ
1. Los Verdes Golf Course / ロス・バーデス・ゴルフコース《サウスベイ》
![]() ロス・バーデス・ゴルフコースの正面玄関
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丘陵地から太平洋を見下ろす雄大な景色と爽やかな海風。コースもタフな設定でかなり手強い。
毎年のように豪華なゴルフコースが開場しますが、高額資本を投下しても、有名プロが設計しても、未だにこの古いコースを超えることはできません。プレーの難易度と美しい眺望の必然的な融合、空の青さと海の蒼さを分断する緑の芝、そんなゴルフ特有の爽快感が随所に満ちています。特に雄大な海を見下ろす15番グリーンへと歩く時、心地よい潮風に頬を打たれて誰もが思わず微笑むことでしょう。
住所:7000 W. Los Verdes Dr., Rancho Palos Verdes
▶ ロサンゼルス国際空港(LAX)からの距離:約18.2マイル(Hawthorne Blvd.経由)、車で約36分
☎ 310-377-7370
www.americangolf.com/los-verdes-golf-course
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるLos Verdes Golf Courseの評価は?
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ロサンゼルスのゴルフ場の中で、私の最愛コースのひとつです。サウスベイ地区にお住まいのゴルファーの方々には、もう説明不要ですよね。トーランス市の中心を南北に走るHawthorn Blvd.を南下して、パロス・バーデスの山を登りきって下りの道に入った海側の斜面に雄大に広がる、”Los Verdes Golf Course”。古い歴史を持つコースで、現在は最近着実に勢力を拡大している、American Golfが運営管理をしています。『良いゴルフコースの資質』って何だろう?この考察に対する1つの解答がこのコースにはあると思います。
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サービス、設備は問題なし
まず従業員のサービス対応。いつも混雑するコースなので、ゴルファーからの様々な依頼や問い合わせでゴッタ返していますが、ベテラン数名がてきぱきとこなしています。一部常連にひいき目の態度が見られるという意見もありますが、それは多少どこでも、または誰でも同じことです。特に問題はありません。
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次はドライビングレンジ。ラウンドしない地元の人もよく練習に来るので、ここもいつも賑わっていますが、打席数も多く設備的には問題ないでしょう。ただここのように斜面に作った打ち上げ気味のレンジでいつも練習していると、どうしてもスイングがアッパー気味になってしまうかも。ラウンド前のウォームアップには問題ありませんが、定期的にたくさん打ち込む練習場としては、できるだけフラットな地形のレンジがいいと思います。この採点には関係のない余談ですが… カートは、ここは決して高額なフィーを取るタイプのコースではないので、カートもGPSなどは装備されていませんが、手入れもしっかりとされており全く問題ありません。
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15番ホールは絶景
思わず笑みがでるほどの素晴らしさ
さてコースの景観。私もロサンゼルスで数多くのゴルフ場を訪れました。『海を見下ろす雄大なコース…』とうたって$200近くのフィーを取るコースや、豪快な眺望だけを売り物にするスキー場のようなコースがたまにあります。でもそのプレーの難易度と美しい眺望の必然的な融合、あくまでもプレーに即して自然に目に入ってくる景色と肌に感じる海風、空の青さと海の蒼さを分断するグリーンの緑と白い雲…。そのような視点から見る限り、ここのバックナインの15番から16番にかけてが、私はロサンゼルスで一番だと思います。多くの豪華なゴルフ場がここの後に開場して来ましたが、未だにこの古くて決して高額でないコースを、追い抜くことができないのです。15番のティーショットを打ってセカンド地点に向う時、グリーンが見えて来た時の挑戦的なアゲインストの海風。私はいつも嬉しさに思わず口元が緩んでしまいます。ゴルフの本質を無言で見せてくれるこのホールの姿を見て、1人で笑っているのです(ちょっと危ない?)。このコーナーでの採点は最高がイーグルの◎ですが、もしその上があればもっと点をあげたいほど。とにかくここはイーグルでしょう。フェアウエイとグリーンのコンディション。リーズナブルなプレーフィーといつも大繁盛の混雑度を考えると、まあこれで充分に納得でしょう。どちらもパーに。
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これだけの満足度で
リーズナブルな料金設定
ホットドッグは特によくも悪くもないです。ただスナックバーの外でバーベキュー式にソーセージを焼いてくれるので、開放感と食欲をそそる匂いで胃を刺激され、なかなか悪くない雰囲気です。でもバーディには届かず。バーのサービス内容も大きな問題はないと思います。決してお洒落な空間があるわけでないですが、やはりゴルフはスポーツ。冷えたビールとちょっとしたおつまみがあり、愛想の良いお姉さんがサービスしてくれる。それで十分じゃないですか。ゴルファーの天国は意外と気楽なところにあるのです。ここはパーにします。プレー費は週末のカート利用で$40。歩けば$26。あのバックナインを体験できるなら、この価格は非常に高い価値のある金額だと思います。どこかのカード会社じゃないですが、あの15番ホールの空間だけはまさに“プライスレス”。これはバーディですね。
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いつ行っても裏切らない、“ゴルフ・シズル”を感じさせてくれるロス・バーデス。でも実は、結構難しいコースでもあると思います。ドッグレッグが多いし(ティーショットのプレッシャーが格段に上る)、グリーンは海に向って強烈な順目で、パッティングも苦しめられます。上級者も手こずるコースではありますが、でも是非初心者やあまりラウンド経験のない方々を連れて行ってあげて下さい。ゴルフの持つ美しさと楽しさを全てのゴルファーに伝授してくれ、また新たなゴルフフリーク達を増やしてくれることは間違いないでしょう。
2. Lakewood Country Club / レイクウッド・カントリークラブ《サウスベイ》
![]() レイクウッド・カントリークラブのコース風景
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上手くレイアウトされた大きな池と多数のパームツリーに囲まれた、南カリフォルニアならではの爽快感。
コース内にある2つの大きな池を、ぐるりと取り囲むようにレイアウトされており、池辺に立ち並ぶ立派なパームツリーが心を和ませてくれます。ロサンゼルスのサウスベイやオレンジ・カウンティーから近く、値段もさほど高額でないので、気軽にリゾートゴルフ気分を味わうには最適でしょう。多くのホールが水(池)に絡んでいるので、爽やかな景観を楽しみながらも、ショットの正確さを要求されるコースです。
住所:3101 Carson St., Lakewood
▶ ロサンゼルス国際空港(LAX)からの距離:約22 .4マイル(I-405 South経由)、車で約30分
☎ 562-429-9711
www.americangolf.com/lakewood-country-club
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるLakewood Country Clubの評価は?
ロングビーチ空港のすぐ北側、コース入口の左側には道を挟んで滑走路やハンガーの一部が見えているほど空港の近くで、しかしながら閑静な住宅街の中に位置する“Lakewood Country Club”です。当コースの噂はよく耳にしていたのですが、今回初めてプレーをしてみてすごく気に入り、ロングビーチ空港の周りは何故かいいゴルフ場が多い…と新たな発見がありました。ゴルフ好きの空港職員は、仕事前後の『ちょこっとプレー』に最適かも。
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施設関連はOKライン
ドライビングレンジも手入れ良し
まずはプロショップ。無愛想なお兄ちゃんでしたが、(いつも同じ事を書きますが)やはり彼も体育会系なのでしょうか。仕事はてきぱきとこなしていました。特に問題なし。このゴルフコースも前回のシミバレーと同じく、おそらく元々はローカルのためのゴルフコースで(カントリークラブと付いているので間違いないでしょう)、アメリカンゴルフが買収して運営、という最近多いパターンですね。このようなコースのドライビングレンジは、マイナスポイント対象の“人口芝マット”と“ネット仕切り”が当然です。でもウォームアップには問題ありません。何よりもすごく手入れが行き届いてボールも新しい。例えば平日でも100ドル以上のフィーを支払うようなコースでこの設備なら疑問ですが、価格に比例する評価としては問題ありません。
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池のレイアウトは絶妙
フロリダを思わせる景観
カート。これもGPSや特別な設備がついているわけでありませんが、快適に走るという意味では問題ありません。次にコース全体の景観ですが、これには高い評価を差し上げましょう。まず池が多くて、というか実際には2つしかないのですが、非常にうまくレイアウトされていて、全18ホール中、8ホールも大なり小なり池が見えています。とてもうまく背景に溶け込んでおり、強烈な池超えというよりは、「爽やかで穏やかな水絡みの風景」という雰囲気です。大きなパームツリーも目立っており、カリフォルニアというよりはフロリダのコースに来たような錯覚を覚えました。後でふれますがリーズナブルな値段で、なかなかいい景観です。バーディにしましょう。
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フェアウエイは丁寧な管理
グリーンの手入れは残念
次はフェアウエイのコンディション。問題ありません。丁寧に管理されていましたね。ただ幾つかのホールでティーグランドが少し荒れておりバーディには届かず、惜しいバーディ逃しのパーといった印象です。グリーンもパー。いつも書いていますが、LAのパブリックコースは、どこもちょっとグリーンが遅い印象。でも早くするにはその維持を行う為の人件費もかかるだろうし、何よりも初心者も来るパブリックでは、グリーンがあまり早いと全体進行が遅くなってしまうという難点があることは理解できます。でもせっかくコースもいいから、グリーンに手をかければもっとコースが引き締まるのに… 惜しいなという印象。でもコンディションという意味では全く問題ありません。ホールごとのバラつきもありません。パーにしました。
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日本の「海の家」の風情
レベル問わず楽しめてリーズナブル
ホットドッグの味はまあ普通でしょう。ここのスナックバーはクラブハウスの中ではなく、コースの途中にあり、昔の日本にあった「海の家」のような風情ある建物で中々好感が持てました。日本人的には、あれでカキ氷でも売っていたら最高! 売り子の女性は(失礼ながら)若干ご年配(推定50歳代?)のきれいなお姉さんでした(いつもながらコース採点には関係ありませんが…)。プレー後のバーは、気軽に入れるカジュアルなアコモデーション。まあゴルフ場のバーは、冷たいビールさえあればこれでいいのでしょう。ただせっかくオープンスペースもあるのに、夕方の時間帯はアウトサイドが何故かクローズ。もったいない…。パーにしました。料金は週末でも55ドル。これは価値がありますね。ここのコース、いいスコアを出そうとする上級者には難しく、無難にまとめたい初級者には優しく、という基本がしっかりしており、優れたゴルフコースだと思います。そして場所もさほど遠くなく、これでこの料金はとっても良心的。珍しく料金で“バーディ”を出しました。上級者、初心者、女性、誰を誘ってもそれなりに楽しんでもらえそう。お薦めです!
3. El Dorado Park Golf Course / エルドラドパーク・ゴルフコース《サウスベイ》
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カジュアルな市営コースの代表格
ロングビーチの広大な公園、エルドラド・パークの中に位置するカジュアルな市営コースの代表格、El Dorado Park Golf Course。この公園は、ロングビーチ市民の憩いの場といった感じでしょうか。大きな樹木や池などが広がる地形は、まさにゴルフ場に最適で、当コースの戦略性と美観の両立に役立っています。園内はこのゴルフコース以外にも、野球場やサッカーのフィールドなども数多くあり、スポーツ施設が自然にうまく溶け込んでいます。運営はアメリカンゴルフ。場所はFWY405号線と605号線が重なる地点の少し北西で、サウスベイ方面からはもちろん、LA近辺ならどこからでも結構近くて便利でしょう。
住所:2400 Studebaker Road, Long Beach, CA 90815
www.eldoradoparkgc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるEl Dorado Park Golf Courseの評価は?
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まずプロショップの対応ですが、ここのスタッフはみんなよく働きますね。よく訪れるコースなので一度だけの印象ではないのですが、決していんぎんでも無く、ていねいな仕事をしているな、という印象があります。実は当日もちょっとした小トラブルがあったのですが、手際よく処理がなされ、逆にいい気分にしてくれました。滅多にこの項目でバーディをつけないのですが、ここもたまにはバーディを出しましょう。
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次にドライビングレンジですが、市営コースなのでどうしても人工芝、ネットありの環境は止むを得ません。ただきれいに整備されており、ラウンド前のウオームアップには問題ないでしょう。ひとつ気になったのは、どうしてボールを供給するマシーンを、打席から遠く離れたところに作ったのか? もちろん色々な事情があるのでしょうが、少し不親切な印象は拭えません。ただ同じような問題を感じるコースは多く、大きなマイナスとまでは言えないので、ここはパーにします。カートも一般的なものですが、これも問題ありません。パーです。
次にコース全体の景観ですが、前述のように大きな自然に取り囲まれているので、各ホールをセパレートしてくれる背の高い木、入り組んだ池とそこで遊ぶ鳥たち等、なかなか好感が持てるのではないでしょうか。決して“高い地点からの絶景や咲き乱れる草花”などはありませんが、筆者は個人的に“木”の多いコースが好きなので、どうしても採点が甘くなってしまいます。ただ幾つかのホールでその“木”が邪魔になって、難しいというよりはちょっと“やり過ぎ”の感があり、そこがマイナスポイント。惜しくもバーディには届かずにパー、といったところでしょう。18番ホールは右ドッグレッグのパー5で、第二打や第三打がグリーン手前の大きな池絡みのショットを余儀なくされ、「最終ホールはこうでなくちゃ」という、なかなか最後が盛り上がるレイアウトです。
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次にフェアウエイの状態ですが、まあ細かな問題もありましたが、基本的には合格点ではないでしょうか。グリーンも最高ではないですが、まあプレーを楽しむ基本条件は抑えているといった印象で、この項目は2点ともパーでしょう。ホットドッグはまずまず美味しかったですよ。しかし売り子のオヤジにあまり愛想がなかったのでパーにしておきます。お父さん、その日は奥さんとけんかでもしたのでしょうか… やっぱりサービス業の最前線は、笑顔が基本でしょう。
次にバーですが、元来が市営のパブリックコースなので、カジュアルさが売り物であることは理解していますが、ちょっと雑多な感じ。室内にバーがあるのですが、ほとんどのゴルファーはやはりアウトサイドを望み、外には4~5卓のプラスチックテーブルがおかれています。ただ適当に椅子とテーブルを並べただけという印象で、プレー後の快適なひと時を過ごすという雰囲気にはほど遠いと感じます。ちょっと辛いかもしれませんがここはボギーです。プレー費は、週末のレギュラータイムで$55.5(カート代込み)。この至便なロケーションですので、納得できるのではないでしょうか。パーにします。
全体的にはショットの正確さを要求されるコースです。飛ばし屋の男性が、あまり飛ばないけど曲がらない女性に負けるような場面を、ここで何度も目にしました。またロケーションが便利なので、気軽にぶらりと行けて初心者から上級者まで楽しめるコースの代表格でしょう。
4. Chester Washington Golf Course / チェスター・ワシントン・ゴルフコース《サウスベイ》
![]() LAXに近く、肩肘はらずに楽しめるコース
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急に行きたくなったときに気軽に行けるゴルフ場
サウスベイとウエストLAのちょうど中間地点で、多くのゴルファーから肩肘張らずに行けるコースとして愛されている、Chester Washington。このコースも、最近じわじわと勢力を拡げているAmerican Golfが運営しています。急にゴルフがしたくなった時に気軽に行きたい、初心者の人を色々と教えてあげながらプレーしたい、お金が無いのでできれば安いコースに行きたい…。 そんなご要望にはピッタリでしょう。場所は、105番FWYとウエスタンBLVDの重なる地点から少しだけ南に行ったところにあります。
住所:1930 West 120th St., Los Angeles, CA 90047
www.chesterwashington.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるChester Washington Golf Courseの評価は?
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まずプロショップの従業員の対応。これまでこの項目ではほとんど悪い点を付けたことが無かったのですが、今日はちょっと…。あまりにも仕事が遅くて、しかもかなりいい加減な仕事態度なのです。カウンターは長蛇の列なのに、奥でのんびり談笑しているし、チェックイン作業もクレジットカードの処理も驚くほど怠慢で、もう『自分でやろうか!そのほうが絶対早い』と思わず胸の中で叫んだほど、イライラさせられました。たまたま人手不足で、態度の悪い男に当たったのかもしれませんが、ここはさすがに最近ちょっと甘口の私も見過ごせませんね。ボギーにします。
ドライビング・レンジはよくあるパブリックコースのもの。当然下は人工芝。それはいいのですが、隣の打席との距離が近過ぎない? まさかクラブが体に当たることはないでしょうが、ちょっと怖くなりました。でも距離もまあまああるし、打席もフラット&ストレート(たまに打席が少し歪んでいたり、左足上がりになったりしているレンジがある)なのでパーにします。カートも一般的なもので特に問題ありません。ここもパーに。
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街中の割にはゆったりのどかな景観
コース全体の景観は、お世辞にも素晴らしいとは言い難いですが、でも街のど真ん中にある割にはゆったりとした雰囲気で、非常にのどかな印象。パーにしましょう。次はフェアウエイのコンディション。結構荒れたところが目立ちました。同じような位置づけのパブリックコースで、もっとコンディションの良いコースはたくさんあります。もうちょっとコース維持に頑張って欲しいな、という気持ちも込めてボギーにします。グリーン・コンディションも迷うところですが、特にひどいという印象はなかったです。これでボギーは辛すぎるかな…。パーにしておきましょう。
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リーズナブルな料金で初心者にもお勧め
ホットドッグの味もまあまあ。このコースのスナックバーは、9番が終わったところではなく、確か12番ホール(?)のティーグラウンド横にありました。何か日本の茶店みたいで可愛らしい小屋が建っていました。あのような雰囲気(写真がなくて残念ですが)の『ちょっと休憩』のような空間が個人的に大好きなのでバーディにしようかと思いましたが、建物の採点ではないのでパーにします。
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プレー後は、もう日暮れが近い状態だったので、バーはクローズしていました。市営のパブリックはどこも同じような対応なので止むを得ませんが、ちょっと寂しい印象です。でもコース内にあったスナックバーの印象が良かったので、おまけでパーにしておきましょう。プレー費は土曜日プレーのカート込みで$40。これはお得かも。最後はバーディにします。
全体的には、公園のような雰囲気でのんびりとゴルフを楽しむには最適でしょう。LA市のほぼ中心なのでどこから来ても近いですし、LAXからも近いので、ゴルフ狂いの人はLAに到着してすぐに腕試しするのに便利ですね。でも池やバンカーなどのハザードもよく効いていて、決して悪いコースではありません。まだ経験の浅い初心者や女性と気軽にゴルフを楽しむ際にはお勧めです。
5. La Mirada Golf Course / ラ・ミラダ・ゴルフコース《サウスベイ》
![]() 初心者同伴でも楽しめて、手ごたえも十分
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豪華絢爛ではなく地元ゴルファー憩いの場所
気軽に行けるパブリックコースの代表格、La Mirada Golf Courseをご紹介します。場所はFWY5号線と91号線が交わったところの少し北東、サウスベイからでもダウンタウンからでもさほど遠くない距離にあります。閑静な住宅街の中に位置し、いかにも地元ゴルファーの憩いの場所、という雰囲気に好感が持てます。かつてバブル時代の日本の豪華絢爛なゴルフ場にどうも馴染めず、「スポーツの場に華美はいらんぞ」と思っていた筆者がLAに来た当時、近場に公園のようなゴルフ場が沢山あって非常にうれしくなったことを思い出します。でもそれらのコースは決して安易なデザインや管理体制をしているわけでなく、充分にプレーを楽しめる環境だったこともあり、そして勿論リーズナブルなプレーフィーに、ここはゴルファーの天国だなと実感したのでした。ここはそんな地元密着型の典型的なコースではないでしょうか。
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるLa Mirada Golf Courseの評価は?
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設備や施設は手入れよく合格ライン
まずプロショップの対応、問題ありません。ビバリーヒルズのフォーシーズンズホテルのドアマンや日本のマック店員の女子高生でも無い限り、胸やけするほどの笑顔や舌を噛みそうな過剰な丁寧語よりも、スポーツの場では確実かつ迅速な対応と多少の爽やかさがあればそれで充分です。
さてドライビングレンジ。パブリックコースに高いレベルの設備を望むのは無理ですが、別に問題無いと思います。距離もしっかり取ってあります。但し、奥のネットが少し低いかな。コース外にたくさん練習ボールが出てしまい、その横のホールでは自分のボールを探すのに苦労している人が何人かいました。でもアメリカではよく見る光景ですよね。まあ大きな問題ではないでしょう。カートも最新鋭ではないですが、ちゃんと手入れされていましたし、台数も豊富に準備されており問題ありません。
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初心者同伴でも気兼ねなく手ごたえ十分なホールレイアウト
本題のコースですが、まず景観は可も無く不可も無く…。今日の結果を先に言ってしまうようですが、すべてが抜群でもないけど、かと言って決して大きな問題もないのです。でもそれは決して悪いことではないと思います。肩の凝らないゴルフ場こそ南加ゴルフの魅力の一つと言えるのではないでしょうか。例えば初心者や経験の浅い女性の方などをお連れする際に、彼らに緊張を与えるのではなく、しかも充分にゴルフの楽しさを味合せてあげたい、そんな時にはここはお薦めかもしれません。池も高い木もたっぷりあり、ホールレイアウトもゆったりと作られているので、自然に接したいゴルファーにもお薦めです。フェアウエイコンディションやグリーンのコンディションも、素晴らしいとは言えませんが、楽しむために必要な手入れは充分に施されていました。
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店員の仕事の遅さに「ボギー」
プレーフィーはリーズナブル
ただホットドッグだけはちょっとマイナスでした。まずスナックバーのカウンターが長蛇の列。たまたまだったのかもしれませんが、私の前に4人並んでいました。最初は「お!もしかしてここのホットドッグが美味いから?」と少し期待したのですが、実は店員のお姉さんの、カメより遅い仕事の速度に原因がありました。しかしまあ、ここはアメリカ。日本の機敏な販売姿勢と比較するのはかわいそうというもの。10番ホールに行くのがかなり遅れてイライラし始めたころに、私の番が来ました。聞いたことのない名前のソースをかけるかと聞かれ、名物なのかな?と思い「もちろん」と言ったら、変な色のソースをたっぷりかけられ、食べてみると全くイマイチの味でした。残念。ここはボギー。
プレー後のバーも気楽な公園の横にある売店という感じ。でもこれで充分でした。最近暑くなってきていたのでビールの味も最高。1つぐらいバーディを出そうかと思った矢先に、もたれかけたイスの背中が壊れており、危うくひっくり返りそうに。これはちょっと危ないですね。これ一脚だけでしょうが、少しムッときてやっぱりパーに。でも料金はリーズナブルなんじゃないでしょうか。日曜日のレギュラータイム、カート込みで$47。コースが決して悪くないので、お得な感じがしますね。この値段で色々と頑張ってやっているんだな…と思うと、何か好感度がまた上がってきてしまいました。近場で気軽に、でもゴルフ気分を存分に味わいたい時には是非お薦めです。
6. Skylinks at Long Beach / スカイリンクス・アット・ロングビーチ《サウスベイ》
![]() 初級・上級者ともに楽しめる空港隣接のゴルフ場
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ロングビーチ空港に隣接
飛行機がキャラクター的存在
ロングビーチ空港のすぐ横に位置する、Skylinks at Long Beach。これまで何度もこの空港を利用してきたのに、実は横にゴルフ場があることをまったく知りませんでした。FWY405号線をLakewood Blvd.で降りて、空港に向けて北に走っていくと左側に滑走路が見え始め、多くの人はその広大さに目を見張るのでしょうが、実はそのすぐ逆の右側に、こんな素敵なゴルフ場があったのです。
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実際にプレー中も離着陸の飛行機が頭上を飛び交っていましたが、決して邪魔とかうるさいという印象はなく、ゴルフ場のユニークなキャラクターという感じで、飛行機好きの筆者は結構喜んでおりました。以前、ある年の全英オープンで、ジャック・二クラウスが横を走る鉄道の騒音を気にせずバーディパットを決め、インタビューで「汽車の音? 気付かなかったな…」と言った伝説が残っていますが、究極のアスリートは回りのことなど気にすることなくプレーに集中しているのです。私は凡人アスリートなので、大好きな飛行機を口を半開きで見上げて喜んでいたため、全然プレーに集中できませんでした。
住所:4800 E. Wardlow Rd., Long Beach, CA 90808
www.skylinksgc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるSkylinks at Long Beach の評価は?
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まずプロショップの対応は、非常にてきぱきと決して嫌味も無く、そして明るくて好感が持てました。いくら設備が良くても、プロショップの対応で暗くさせられたりすることが結構ありますよね。でもここのジェイソン君、とてもナイスガイでした。ドライビングレンジは球を打つことに関しては問題ありませんが、いつものチェックポイント、芝の上で打てるか、周りにネットが無いか、の2点は残念ながらバツ。でも手入れは良かったのでパー。カートは、GPSが付いていて問題ありません。ただ画面は最近増えたカラーのものでは無く、昔からある白黒バージョンです。でも距離がキッチリとわかるなら、それは大きな問題ではありません。逆に操作がややこしくなり過ぎて面倒なカートも多いので、私を含むアナログ人間には簡単な操作が1番です。
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都心ながら郊外のような景観
なかなか手ごわいコース設計
次にコースの景観に関しては、すごくスペクタクルということはありませんが、街の中にあるという点に注目してみました。つまり山間部へ1時間も走れば色々なコースデザインも可能でしょうが、街中にあるにもかかわらず、郊外に来たような雰囲気を与えてくれる景観は好感が持てましたのでバーディ。ホール間の接近度もそれほどきつくなく、池や木々も多くゆったりと造られています。でもティーグラウンドから150ヤードほどの位置のフェアウエイの右側に、高い木が設けられたホールが多く、ドロー打ちの私は苦しめられました。でもそれは技術的な問題。全体的にフェード打ちの人のほうが攻めやすいかも。それと景観とは関係ありませんが、結構広い公道を横断する場所が2カ所ありますので、交通事故にご注意! シートベルトもしていませんので… フェアウエイのコンディション、最高とは言い難いですが大きな問題は有りません。グリーンも、デザイン上は面白そうなアンジュレーションをつけているホールがいくつかあったので、もう少し刈って早くしたほうが楽しめると思いましたが、決して大きな問題はありませんでした。
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ホットドッグの味はまずまず。最近隠れた評価対象になっている、売り子のお姉さんの愛想レベルは、まあ中の上といったところでしょうか? でもバーディには及びません。さてプレー後の楽しみであるバーですが、この日は夕方5時過ぎにプレーが終了し、まだ太陽も高く明るかったのですが、残念ながらもう閉まっていたのです。気候も良くなり、プレー後にテラスで飲むビールを楽しみにしておられるゴルファーも多いと思うのですが、ちょっとガッカリ。その日だけなのかなと思いましたが、ボードに5PM閉店と書いてあったので、通常の閉店時間なのでしょう。そこが残念ながらマイナスポイントになりました。料金は土曜日のレギュラータイムで$55。まあ妥当なところでしょうか。
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上級者も充分楽しめる内容と便利なロケーションが魅力
全体的には結構好きなコースです。著名なデザイナーが作ったチャンピオンコース、というタイプではありませんが、まだビギナーの方や女性の方に厳しいようなコースではなく、と言っても上級者も充分楽しめる要素がたくさんあり、ある意味ではパブリックコースの重要な点をしっかりと持っているのではないでしょうか? 何よりLAに着いたらすぐにでも腕試しをしたいというゴルフ・フリークのオヤジがいたら、ロングビーチ空港のバゲッジクレームからもうスパイクを履いて、空港を出て5分後にティーオフできるという、理想的なゴルフ場であります。
7. The Links at Victoria / リンクス・アット・ヴィクトリア《サウスベイ》
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女性やビギナーの心強い味方
トーランス方面にお住まいの方ならよくご存知の通称“ヴィクトリア”です。サウスベイのどこからでも近く、昔から多くの地元ゴルファーに愛されてきました。2001年には大改装というお色直しも行われ、その改装時にはあのアーノルド・パーマーもプロジェクトに参画したそうです。ところでゴルフコースを造る時に、The Links と冠することはかなり勇気がいると思いませんか? ゴルファーはすごいリンクスを想像するでしょうから。ここは…正直言ってその名前にはちょっと無理があるかも? でもそんなことより、多くのゴルファーが長年愛してきたという雰囲気が満載で、ここが生涯で初めてラウンドしたコースだとか、夏の朝にプレーしてから仕事に行った想い出とか、そういう時によく名前が出てくるコースです。場所はFWY405号線と110号線が交わるすぐ近くという、とても便利なロケーション。
住所:340 E. 192nd St. Carson, CA 90746-2207
www.victoriagolfcourse.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるThe Links at Victoria の評価は?
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まずはプロショップの対応は、爽やかな若いアジア系のお兄さんが、てきぱきと問題なくこなしていました。パーです。ドライビングレンジは結構広くて距離も有り、変に傾いていたりしないので、ゆっくりと練習したい時にも使えそうです。ただ市営コースなので、やはり打席は人工芝マット、左右には当然大きなネットありで、ちょっとバーディは出ません。ここもパーでしょう。カートは一般的なもので特に問題ありません。引き続き連続パーです。ここは筆者が昔LAに来た当初にプレーしたコースですごく懐かしく、少々悪い印象が出ても、とても辛い点が付けられません。かなり偏見の含んだ連続パーです。でもそんなことあるでしょ? 例えば何故か憎めない人。つい採点が甘くなる人。そんな感じなんですよ。ここのコースは。
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次はコース全体の景観ですが、まあ、申し訳ないですが…普通のコースです。ザ・リンクスと堂々と名前を付けていますが。さてリンクスとは: 海岸沿いの砂地に近い位置にあるゴルフコース、またはその地形などを利用して設計されたゴルフコース… と辞書には出ています。でもここから海岸まではちょっと遠いぞ! スコットランドやアイルランドを連想させる雰囲気は…全く無い! あまり木が無いから、リンクスっぽく見えるという印象だけ。ウーン、詐欺っぽいけど、でもそれでもやっぱり許せてしまう。何故か? それはヴィクトリアだから。というわけでコースの景観もたいしたことはありません。ただ、ここは名物の飛行船の離着陸が頻繁に見られるコースなのです。INの何ホールかのすぐ横で、意外と俊敏に舞い上がる姿を目の当たりにできます。飛行機系オブジェクトが大好きな私はいつも思わず見入ってしまいます。
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次にフェアウエイのコンディションですが、これはあまり良くなかったですね。リンクスというネーミングからも想像できるように木が少ない→木や芝が育ち難い土壌… ということなのでしょうが、芝の全く無い箇所が幾つか見られました。また数ホールは大改装中で、その工事の影響があるのかもしれませんが、コンディションは明らかに良くありません。さすがにここはボギーですね。それからグリーンのコンディションはまずまず。決して素晴らしいとは言えませんが、速さもホールごとのバラつきがそれ程なく、まあ合格点でしょう。パーです。
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それからホットドッグ、味は普通だったんですが… すごく可愛い女の子がスナックバーで働いていて、男性ゴルファー達に天使のような微笑を投げかけていました。その日の私の同伴者は、20代のイケメンから40代のシブイオヤジまでバラエティに富んでいたのですが、みんな目がハートマークになっていました。「掃き溜めに鶴」とはまさにこの事か。もしくは、しょぼい(失礼!)ゴルフコースのちょっと傾いたスナックバーに咲く、一輪の可憐な花か… とにかくここはバーディでしょう。ナイスバーディ!(何に?)
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プレー後のバーは、同じスナックバーでしたが、その女の子はもう帰っていませんでした。急に室内が暗く感じたのは、日暮れが迫っていたからだけでは有りません。寂しい店内なのでパーどまり。プレー費は週末のレギュラータイム、カート込みで$41。あのロケーションでこれは安い! と思いましたが、まあコースも“なんちゃってリンクス”なので、このぐらいでしょう…パーです。
気軽に行ける代表的なコースで、何か憎めない、女性やビギナーの心強い味方のヴィクトリア。これからも、様々なゴルファーの思い出造りを手伝ってあげてください。
ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:ウェスト・ロサンゼルス
1. Rancho Park Municipal Golf Course / ランチョパーク・ゴルフコース《West LA》
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ウエストLAのど真ん中にありながら、ゴルフの面白さを存分に堪能できる 本格コース
センチュリーシティーに隣接し、コースからFOXの看板が見えるという好ロケーション。各ホールが高い樹木で分けられていて距離もあり、なかなか手強いコースです。長い歴史を匂わせながら、今日も新たなゴルファーを温かく迎え入れる風格があり、ここが市営であることに驚かされます。二階建て練習場もあるので、はじめはここで練習を始めるのもいいでしょう。
住所:10460 W. Pico Blvd., Los Angeles
www.golf.lacity.org/cdp_rancho.htm
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるRancho Park Clubの評価は?
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アマチュアゴルファーの心の故郷
歴史がありながらも古びないコース
Rancho Parkは『LAアマチュアゴルファーの心の故郷』と言っても過言ではないでしょう。LA市のど真ん中にありながらも本格的なチャンピオンコースで、長い歴史を感じさせながら決して古臭くなることなく、今日もまた新しいゴルファーを迎え入れる、まさに磨きこまれた“老舗の味”です。多くのゴルファー達に愛されてきたランチョ・パーク。
LAのご真ん中でも
きちんと設営のドライビングレンジ
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まずはプロショップの従業員の態度は、特に問題ありません。何年も前から居るベテランのオヤジ達が、早くプレーしたがるゴルファー達の興奮を抑えるかのように、的確に仕事をこなしています。とてもいい印象でパーです。
次にドライビングレンジ。ここはLAのど真ん中で、FOXのスタジオやセンチュリーシティのビル街がすぐ横に見えるという最高のロケーションなのに、ちゃんと250ヤード近く打てるレンジがあることにまず感動。2階建てなので打席数もまずまず。まあカリフォルニアでは当たり前でも、日本ではレンジがないところが多かったので、LAに来た当初は本当に嬉しく思えました。設備はちょっと古いけど大きな問題はありません。立地に敬意を表してバーディにしようかと思いましたが、ちょっと打席が全体的に斜めに向いているようで、これは打つ方向に錯覚を覚えそう。そこが少し気になったのでパーにしておきます。
カートは市営のコースなので一般的なもの。これも別に問題ないのでパーにします。
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都心なのに郊外を髣髴させる景観
グリーンのいい状態をキープ
コース全体の景観はバーディにしました。決して“スペクタクル”な景色があるわけではありませんが、何度も言うようにここはLAのど真ん中。でもプレーしていると、何となく郊外に来たような不思議な錯覚を覚えるのです。コースのデザインが優れており、また周りがかなり背の高い木で囲まれていることも、その気分を更に増長させるのでしょう。かなり個人的な偏見ですが、筆者はこういう景観のゴルフコースが好きなのです。従ってここはバーディ。きれい!というよりは、古くて趣きのある景観と、ご理解下さい。
フェアウエイの状態は決して完璧とは言えませんが、ここはLAでも最も混み合うことで有名なコース。まあ、休みもなしで営業している割には良いのでは? …と、どうしても個人的に好きなコースなので採点も甘くなってしまいます。
グリーンのコンディションはかなり良かったです。速さも充分に楽しめるもので、ホール毎のバラつきもありませんでした。毎日沢山のゴルファーが荒らしていく割には、頑張っていい状態をキープしています。グリーンキーパーに敬意を表し、ここはバーディにしましょう。
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立地と内容の割にリーズナブル
戦略のセンスを試されるコースに満足
ホットドッグはこれまでに何回も食べているので、味はもう把握しています。決して悪くないです。パーでしょう。そして今回は、その日がちょっと寒かったこともあり、前からトライしたいと思っていたものを食べました。そう、カップヌードル。ここのスナックバー(12番ホールTグランド付近)には、あの日清食品のカップヌードルがあるのです。しかもたった1ドル25セント。ホットドッグはどうしても飲み物も買って結局3、4ドルになるので、随分とお得感があります。温まるし、何よりも麺類好きには嬉しい腹ごしらえです。
プレー後のバーは、なかなか味のある雰囲気。昔ながらのゴルフ場のバーという感じで、刻み込まれた歴史が随所に感じられます。ここもパーに。
プレー費は週末で$41、平日が$35という、この立地、コースにしては非常にリーズナブルなもの。人気が高いのも当然でしょう。この金額はバーディにしましょう。
Rancho Park Clubはバーディが多く、好スコアになりました。前述のとおり、決して豪華な設備や雄大な絶景が望めるわけではありません。設備も古く、芝の剥げた箇所もありますが、でもここには“継承されてきたオールド・ゴルフの味わい”が凝縮されています。そういう要素が大好きなゴルファーは決して私だけでないでしょう。そしてコースは結構難しい。ドッグレッグのホールが多く、グリーン周りのハザードもよく効いています。木に囲まれた古いコース、カジュアルだけど歴史を受け継いでいるコース、ゴルフに対する戦略のセンスを試されるコース、そのようなキーワードを愛するゴルファーには是非お勧めです。
8. Trump National Golf Club Los Angeles / トランプ・ナショナル・ゴルフクラブ《サウスベイ》
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LA観光ゴルフならやっぱりココ
アメリカ西海岸を代表するラグジュアリーなゴルフコースの一つです。サウスベイの南、パロス・バーデスに位置し、太平洋を一望できる壮大な景色が魅力です。このコースは、全長7,242ヤード、18ホールのチャンピオンシップコースで、初心者から上級者まで楽しめるデザインになっています。特に、海岸線に沿ったホールでは、壮大なオーシャンビューが広がり、プレーするだけでなく、美しいロケーションも満喫できます。
トランプ・ナショナルは、高級感あふれるクラブハウスや一流のレストランも併設されており、ゴルフをしない方でも食事やリラックスした時間を楽しむことができます。また、日本からの観光客にも人気があり、レンタルクラブの利用も可能なため、手ぶらで訪れても安心です。
公式ウェブサイトからティータイムの予約が可能で、観光客や地元のゴルファーに広く開放されています。LA観光の一環として、美しい太平洋を眺めながらのゴルフ体験を楽しんでみてはいかがでしょうか?
住所:One Trump National Drive, Rancho Palos Verdes, CA 90275
www.trumpnationallosangeles.com
ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:イースト・ロサンゼルス
1. Industry Hills Golf Club / インダストリー・ヒルズ・ゴルフクラブ《East LA》
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コース設計はレベル高く風格あり
ダウンタウンの東部インダストリー・ヒルズ地区に位置し、古くから多くのLAゴルファーに愛されてきた、Industry Hills Golf Club。ここは18ホールが2コースの計36ホールあり、アイゼンハワーコース(通称アイク)はその攻略難易度の高さもさることながら、風格さえにじみ出ている全体の雰囲気に質の高さを感じさせます。場所は、ダウンタウンやウエストLA方面からですとFWY60号線を東へ。サウスベイからは110番や710番を北上して60番に乗り換えます。
住所:1 Industry Hills Parkway, Industry Hills, CA 91744
https://ihgolfclub.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるIndustry Hills Golf Clubの評価は?
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まずはプロショップの対応ですが、きれいに改装されたショップで、とても有能そうなお兄様が丁寧に対応してくれました。ここで既に以前のインダストリー・ヒルズの印象とはかなり異なります。まずまずのスタートでパー。ドライビングレンジは、人工芝のマットで何となく日本によくある“街の打ちっ放し練習場”といった印象でしょうか。打席数も多く、フラットなレンジなので、しっかりと練習したい人にはお勧めでしょう。ただプロショップや1番ホールから離れており、コースから完全に独立したような設備になっている点が、少し違和感を覚えました。しかもその日はボール供給の機械の調子が悪く、ボールがちゃんと出てこなかったこともあって、ちょっと辛口ですがボギーに。
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カートはごく一般的なものですが、特に問題はありません。何故か最近GPS搭載カートが減ったように思うのは、気のせいでしょうか。一時は沢山見たのですが、意外と伸び悩んでいるように感じます。もっとも私は別に無くて構わないタイプですが。カートもパーです。
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コースの景観ですが、これは個人的に大好きなビューです。決して山や海を臨む広大な景色や、ピート・ダイがデザインするようなスタイリッシュなハザードが満載というわけではありませんが、コース造成に非常に丁寧な仕事が施されており、本格派チャンピオンコースならではの“男前”の表情を携えているのです。この男前度合いは市営の“パーク・ゴルフコース”では絶対に観られません。ゴルフコース設計のレベルの高さが随所に感じられるナイスデザインですね。これはバーディでしょう。
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次にフェアウエイのコンディションですが、最初に書きましたように大改装後ということもあり、とても良い状態に仕上がっていました。ディボットも少なく、ラフにも適度な手が加わっていた点も印象的で、とても好感の持てるものでした。新オーナーのゴルフへの理解度が伝わってくるようです。ここもバーディにしましょう。グリーンのコンディションは、決して悪くなかったのですが、やはり毎度のことですがちょっと遅いように思います。プレイヤーの絶対数がどうしても多くなるパブリックコースの限界でしょうか。ここはパーですね。ただパーでもバーディに近いパーであったことを補足しておきましょう。3連続バーディならず。惜しい!
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次にホットドッグの味ですが、まずまず標準点のレベルでしょう。ここのスナックバーは9番ホールを終えて山道を登った山の上にあるのですが、そこの設備がまるで遊園地の中の山小屋のような、または山岳地のケーブルカーの駅のような、とても可愛らしいデザインで好感が持てました。眺めもよく、プレー後の一服にもピッタリです。ホットドッグの味よりも、この山小屋がとても気に入ったので、ここはバーディをつけましょう。バーのサービス内容は、18ホール終了後もまたその“山小屋”スナックバーに行ってビールを頂き、とても快適だったのですが、さすがに連続バーディには及ばず、パーにしておきます。料金は、週末のレギュラータイムで119ドル。若干高めですが、この内容からするとリーズナブルではないでしょうか。パーです。
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このコースは、アマチュアや学生の公式な競技などによく使用されていると聞きますがそれも納得。確かにタフなコースで、距離も有りグリーンも砲台気味が多いので、実力の差がしっかり出るコースでしょう。その意味でも、上級者や一つ上を目指すアスリート志向の体育会系ゴルファーにはピッタリかもしれません。こういうコースで鍛えられると、ゴルフは確実に上達すると思います。ゴルフに夢中になり始めて、手ごたえのあるコースで厳しく自分を鍛えたい人は是非チャレンジしてみて下さい。
2. Rio Hondo Golf Club / リオ・ホンド・ゴルフクラブ《East LA》
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コース設計はレベル高く風格あり
LAのほぼ中心部に位置し、古くから多くの地元ゴルファーに愛されてきたRio Hondo。数年前に改装を行い、美容整形を受けた女性のように美しく生まれ変わったクラブハウスは、洗練されたデザインでゲストを出迎えてくれます。場所はダウニー、FWY5号線と710号線、そして105号線でできる二等辺三角形のちょうど中心という好ロケーションで、サウスベイ、ウエストLA、ダウンタウンのどこからでも近い便利な場所で、ロケーションに関しては文句のつけようがありません。
住所:10627 Old River School Rd., Downey, CA 90241
www.riohondogc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるRio Hondo Golf Clubの評価は?
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まずはプロショップの従業員ですが、建物が新しいせいかスタッフまで、生き生きとしているように見えます。仕事はてきぱきとこなしていましたが、ただ少し愛想がなかったかも。パーにしておきましょう。次はドライビングレンジ。ウオームアップするには問題ないのですが、ちょっと暗くて古ぼけた印象。
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クラブハウスが新しくなっただけに、余計にくたびれた印象です。2階建てということもあり、打席数は充分に有るのですが、ちょっと距離が短く、またボール供給の設備もイマイチ。少し辛めにここはボギーにしました。カートは一般的なもので特に問題はありません。パーです。
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次にコース全体の景観ですが、随所に池があり、その周りにはきれいな草花がたくさん植えられていました。前述のドライビングレンジは、暗い印象で辛めの採点をしましたが、コース内は逆に非常に華やかで爽やかな印象です。LAの中心部という便利なロケーションですから(入場者はある程度見込めるので)、得てしてコース景観には手を抜き気味になりそうですが、このコースはとてもきれいに手入れされていますね。4つある池が全部で10ホールに絡んでおり、戦略性はもちろん、心をなごませる景色を演出しています。息を飲むような豪快な景観があるわけではないですが、いかにも南カリフォルニアらしく、水と花がコースに鮮やかにマッチしています。ここはバーディをつけましょう。
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次にフェアウエイのコンディションですが、芝はよく引き締まっており、なかなかいい仕事をしていました。ただ、一部ですが荒れた箇所もあり、バーディには一歩届かずのパーですね。グリーンも結構良かったです。いつもコメントしていますように、グリーンコンディションの最大の問題は、ホールごとのバラつきがあることですが、ここはとても丁寧に手入れされている印象です。ただもう少し早くしたほうが(それが可能ならば)、プレーには面白いかも。ここもバーディ逃しのパーでしょう。ただフェアウエイもグリーンもバーディ逃しのパーですから、レベルは決して低くないです。
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ホットドッグはまずまずですが、違う言い方をすると可も無く不可もなく。ウーン、バーディは出せず、ボギーでもなく… やはりパーですね。プレー後のバーは、クラブハウスが新しいこともあり、なかなか快適な設備ですが、バーディには届かず。プレー費は週末のレギュラータイムで57ドル。これはお得でしょう。このロケーションと、あのコースコンディションで$60を下回っているので、企業努力に拍手! ここはバーディをつけましょう。
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全体的にほとんどアップダウンもないので、女性や年配のゴルファーにも気に入られそうです。コース内に咲き乱れる草花がとてもきれいで、全体的に感じられる明るい雰囲気は、南カリフォルニアの太陽のせいだけとは思われず、気持ちよくプレーができました。ピクニック気分で気軽に友人や恋人同士で連れ添っていく、楽しい“和気あいあい”ゴルフには最適でしょう。
3. Mountain Meadows Golf Course / マウンテン・ミドウズ・ゴルフコース《East LA》
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高原地帯のうまくデザインされた最もロサンゼルスらしいコース
LAの東部Pomona地区に位置する、Mountain Meadows Golf Course。ご承知のようにLAは東方面へ行くと内陸型の気候になり、夏場は非常に暑くなります。冬場は避寒ゴルフとしていいかもしれません。やや高原地帯にうまくレイアウトされた、眺望も楽しめるコースです。FWY60番をPomona方面に、ダウンタウンからもサウスベイからも1時間以内で行ける、思ったよりも便利なロケーションです。
住所:1875 Fairplex Dr., Pomona, CA 91768
www.mountainmeadowsgc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるMountain Meadows Golf Courseの評価は?
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まずはプロショップの対応。非常に手馴れた対応で、気の利く男性が色々とややこしいリクエストに応えてくれました。しかしいつものようにこの項目でバーディは取り難く、手堅くパーということで。ドライビングレンジは、人工芝ですが距離もたっぷりあり、打席の設備やボールのクオリティも全く問題ありません。
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それとここはプロショップ、ドライビングレンジ、練習グリーン、1番ホールの4つの位置関係が非常にうまく配置されており、プレイヤーにとっては何かと便利でしょう。そのレイアウトの良さも含めて、ドライビングレンジはパーにします。カートは一般的なもので、GPSも付いていませんが、いつものように筆者は気になりませんので、特に大きな問題はありません。ここもパーでしょう。
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次にコースの眺望ですが、前述のとおり少し高原地帯に位置していることもあり、とてもゆったりとした眺望が楽しめました。また単に景色がきれいということよりも、全体のレイアウトがうまくデザインされており、各ホールが独立しているような設計で落ち着きます。意外と目立たないポイントですが、なかなかレベルの高いデザインだと思います。このような優れたレイアウトのパブリックコースが沢山あるLAは、本当に世界を代表するゴルフ天国だなと、改めて実感しました。その点を評価して、この項目でバーディをつけました。次にフェアウエイの状態ですが、幾つかの場所で広く芝の禿げた場所があり、たまたまコンディションの悪い日に行ったのかもしれませんが、ちょっとここは辛口でボギーをつけましょう。
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一方グリーンのコンディションは悪くなかったです。LAのゴルフ場は、大体少し遅めのグリーンが多いのですが、それはあまり早くすると進行が遅れることが理由かもしれません。それよりもいつも筆者がチェックするのは、ホールごとのバラつきがないかどうかです。グリーンが遅いことよりも、ホールごとに差があることのほうが問題で、そのようなコースはゴルフの面白さが半減してしまいます。そういう意味でここは大きな問題はありません。パーにします。ホットドッグも丁寧な仕事で美味しかったです。でもやはりケチャップその他が全て別包装のパックタイプだったので、惜しくもパーという感じですね。
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次にバーのサービス内容ですが、特に豪華な設備があるわけではないのですが、非常に好感が持てました。まず外にゆったりとしたテラス席があること。そこから18番グリーンが見えており、その横には空港があるのか、飛行機の発着がプレーの邪魔にならない程度にチラチラと見えています。ウーン、とってもいい雰囲気!やっぱり南カリフォルニアはこうでなくっちゃ。爽やかな風を受けながら仲間と飲むビールは最高です。カジュアルだけど、でもその空気感が最高に気持ちいい。ここはちょっとサービス採点でバーディにしましょう。プレー費も週末にしてはリーズナブルでした。パーにします。
全体的には非常に好感の持てるコースでした。決して豪華さは有りませんが、ある意味で最もLAらしい、カジュアルだけど安っぽくはない、何気なく色々とゴルファーが楽しめる要素が満載、そんなコースですね。すごく距離があるわけでもなく、女性やビギナーも楽しめるでしょう。気楽にラウンドしたい時、または急に友人と『行こうか!』となった時など最適でしょう。
4. Brookside Golf Course / ブルックサイド・ゴルフコース《East LA》
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挑戦意欲をかき立てられる手ごたえあるゴルフコース
パサデナで最も有名なパブリックコース。距離もたっぷりあって戦略性に富み、グリーンも難しい。つわものゴルファー達を長年楽しませてきた、Brookside Golf Courseです。
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パサデナで最も有名
つわものにも人気の手ごたえ
このコースも最近本当に増えてきたAmerican Golfの運営です。一般ゴルファーにとってAmerican Golfのいいところは、ドライビング・レンジのボールを買うカードが共通なこと… ぐらいでしょうか。ゴルフコースにとっては、大手企業の管理で、資本力の安泰や備品の共通利用、安定した雇用の確保… など利点も多いことでしょう。場所はパサデナ市のシンボル“ローズボウル”のすぐ横で、FWY210号線から至近距離です。
住所:1133 North Rosemont Ave., Pasadena, CA 91103
www.brooksidegc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるBrookside Golf Courseの評価は?
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まずはプロショップのサービス態度。ここは18ホールが2つあり、人気コースで週末は賑わうため忙しくて大変ですが、爽やかなお兄さんが笑顔でてきぱきと仕事をこなしていました。この項目でのバーディは難しいのですがバーディに近いパーでしょう。ドライビング・レンジはよくあるパブリックのもので、人工芝マット、距離は250ヤードぐらいでしょうか。ウォームアップには問題ありませんし、きれいに整備されて手入れが行き届いています。ここもパーです。カートも一般的なもので、同じく手入れが行き届いている印象。パーです。
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樹木や池に心を洗われる
“ゴルフコースらしい”景観
次はコース全体の景観ですが、これはなかなか素晴らしいと思います。パームスプリングスのようなスペクタクルな眺望があるわけではないのですが、とても“ゴルフコースらしい”容姿をしていますね。まず周りが巨大な自然公園地域なので、樹木や緑がふんだんにあり、池や背景に見える広大な山々の光景も心を洗ってくれます。そしてすぐ横には皆に愛される“ローズボウル”があり、日本で例えるならば“甲子園球場”のすぐ横にあるゴルフコース、のような印象ですね。個人的にここが好きなので、ひいき目にさせるのかもしれませんがバーディをつけましょう。
フェアウエイのコンディションは大きな問題はないのですが、このような人気コースはどうしても細かい手入れが難しいのか、またはその『放置ぶり』こそがゴルフという理念なのか、やはりフェアウエイの何箇所かで芝のない場所が目立ちました。でもボギーまではいきませんのでパーにします。グリーンのコンディションですが、ここのグリーンは見た目以上にラインを出すのが難しく、その読みの難しさという意味で非常に楽しめました。「ローズボウルに向って順目」というマル秘情報を聞いていましたが、その芝目のきつさが懐かしい日本の“高麗芝グリーン”を思い出しました。グリーンという場所は単純すぎても面白くなく(好スコアを出すにはいいかもしれませんが)、難しすぎても嫌気が差しますし、なかなかわがままゴルファーのお好みどおりにはいきません。そういう意味では、ここのグリーンは楽しめるのでは?と思います。バーディにしましょう。
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プレー中もプレー後も
茶店やバーで癒される
次にホットドッグの味ですが、ここはスナックバーが11番グリーンの横にあって、ちょうど日本のゴルフ場の“茶店”みたいにちょっと一服できます。メキシカンのオヤジは愛想満点で、味もなかなか美味しかったです。ただ私を最後に閉店してしまいました。まだ後からたくさん来るのに…。オヤジ、サボってねぇか?家に帰るのはちょっと早過ぎるよ! 少し複雑な気分になりましたが、まあパーにしておきます。
プレー後のバーはとてもいいと思います。過去に何度も書きましたが、夕方になるとまだたくさんプレイヤーが上ってくるのに、早めにクローズしてしまうコースが多いのです。やっぱり、軽くビールでも飲んで今日のプレーを振り返りたいですよね。でもここはゆったりとした空間で、結構遅くまで無事に帰還(?)したゴルファー達の疲れを癒し、仲間との楽しい時間を共有する空間を提供していました。でもそれが当然と言えばそれまでですが…。ここもバーディに一歩届かないパーにしましょう。プレー費は週末で$64、ウイークデーで$52、まあ平均的な数字でしょうか。パーにします。
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“ブルックサイド”と言えば、皆が口をそろえて「距離があってタフ」「グリーンも難しくハザードも効いていて難しい」と言います。ここは18ホールが2つあり、短いほうはプレー経験がないのですが、人気の長いコースは何度も挑戦して、いつも痛い目に遭っています。でもまた挑戦意欲を掻き立てられる、LAを代表する優れたコースの1つと思います。飛距離に自信のある飛ばし屋さん、手ごたえのあるコースをお探しの上級者さん、是非ここでチャレンジして下さい。
ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:オレンジカウンティー
1. Tustin Ranch Golf Club / タスティン・ランチ・ゴルフクラブ《OC》
![]() タスティン・ランチ・ゴルフクラブのクラブハウス
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長きにわたりロサンゼルスの日系ゴルファーに愛されてきたコース
美しい景観と行き届いた手入れの状態は高レベル
ずらりと並んだパームツリーが、コースデザインのアクセントになっています。また、多くの池が難易度と景観の美しさを高め、周りを取り囲むコンド群もアメリカならではのビューでしょう。クラブハウスは、きれいなバルコニーにテーブルが並び、快適な雰囲気で、プレー後にそこで呑む一杯のビールも格別です。ロケーションも至便な場所に位置しており、誰を誘っても喜ばれること間違いありません。
住所:12442 Tustin Ranch Rd., Tustin
www.tustinranchgolf.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるTustin Ranch Golf Clubの評価は?
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サウスベイ方面にお住まいのゴルファーなら紹介の必要もないくらい、皆さんよくご存知のタスティンランチ・ゴルフクラブです。ダウンタウン方面からはFWY5号線を南下、またサウスベイ方面からでしたら22号線を東へ、両FWYが交わる点からすぐです。
実は筆者は今から15年ほど前、某ゴルフクラブメーカーの広告撮影で当ゴルフ場を訪れ、『さすがカリフォルニアのゴルフ場はきれいだなあ…』とうっとりした記憶があります。さあ、年月を経てどう様変わりしているか・・・。まるで昔好きだった女性に久し振りに会うような胸のときめきを覚えながら、入り口の印象的な白いアーチをくぐってクラブハウスに到着したのでした。
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日本的な経営で手入れもきっちり
まずプロショップの従業員の接客態度は、全く問題ありません。確かここは日本企業がオーナー(またはかつてそうだったと思います)ということもあり、日本式の接客が徹底されているのか、非常に気さくに、そして丁寧に対応してくれました。
次にドライビングレンジ。ここはきれいに手入れされていて、非常に好感が持てるのですが、唯一残念な点は、芝から打てないこと。後で述べますが、プレー費をこれぐらいしっかりと取るところは、やはり芝から打たせないと…。でも全体の雰囲気がとても良かったので、ここはパーに。
次はカート。ここのカートはズラっと新車が並び、なかなかお洒落なデザインです。GPSも完備していて、とても使いやすく、ここはバーディにしましょう。でも実は、私のカートがバッテリー切れで、コースの途中でほとんど止まりかけたのです。その不手際はボギー!という感じですが、まあカートそのものはとても好感が持てたので、迷いましたがおまけでバーディに。
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まさにカリフォルニア的景観は
15年前と変わらず健在
次は全体の景観ですが、前述したように、以前日本から来た際によく覚えている光景は、高いパームツリーときれいな池。そしてゴルフコースを取り巻くコンドミニアム。パームツリーはLAのパブリックゴルフコースでは意外と少なく、その典型的な“カリフォルニア・ビュー”は今回も健在でした。池もきれいで、周りのコンドも変らずで、私は個人的にはこのビューは完成度が高いと思います。ここはバーディに。それからフェアウエイの手入れも良かったです。引き続きバーディ! 年末セール期間でバーディも大安売りです(取材日が年末でした)!グリーンのコンディションも良かったのですが、あまりバーディ続きだと、また“甘口”だとご批判を受けそうなので、ここは控えめにパーに。グリーンはよく手入れされていてプレーには全く問題ありませんが、決して“最高の仕上げ”でもなかったので、まあパーが妥当でしょう。
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プレー後のバーは満足
でも料金の高さが残念
次はホットドッグ。最近、お姉さんがいないゴルフ場が続いていたので、なかなかバーディが出ません。「え、味で採点すべきでは?」というお叱りの声も聞こえてきますが…。いやここはやっぱりトータルな視点で採点しましょう。しかしまた今回も、脂ぎった中年オヤジが小さな窓から大きな顔を覗かせて微笑んで私を出迎えました。残念…。でも味は美味しかったです。でもバーディには足らず。
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プレー後のバーはまずまず。週末に結婚式を控えているのか、その設営に忙しそうでしたが、以前から書いていますように、やはりカリフォルニアはアウトサイドにバーがないとね。ここはその点、バッチリです。きれいなバルコニー席がたくさん並んでいます。ここもとりあえずパー。
最後に料金ですが、平日のレギュラータイムで$110。ちょっと高いかな。もちろんもっと高いコースもたくさんありますし、このような街中での経営はなかなか難しいことも分ります。が、前述したようにDレンジの設備などを考慮すると、できれば平日は$100までぐらいかなと…。ここだけ厳しくボギーにしました。
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でも総合的には、これぞカリフォルニアのゴルフコースという印象は全く薄れておらず、コースの美観が優れていて、どこからでも近いので、女性や高齢者を始め、全てのゴルファーにお勧めでしょう。特に日本からお客さんが来た際は、あのパームツリーに日本人は弱いから… ぜひお連れして下さい。喜ばれるでしょう。
2. Rancho San Joaquin / ランチョ・サン・ホアキン《OC》
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“芝”がしっかり根付く地質の良いコース
アーヴァインで古くから地元ゴルファー達に愛されてきたコース、Rancho San Joaquinを訪れました。オレンジカウンティーの玄関口であるジョン・ウエイン空港から近いので、離着陸で低空飛行の飛行機がプレー中も見えていました。アーヴァインは、治安の良さから全米でも有数の居住地区であり、また多くの企業がオフィスを構える、南カリフォルニアを代表する郊外型の都市です。
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当然そこにはゴルフコースが不可欠。このエリアには高級カントリークラブや、高額なプレー費のパブリックコースが沢山在りますが、ここは庶民的な価格帯のコースでありながら、ゴルフの醍醐味は存分に楽しめます。運営はアメリカンゴルフ。場所は、LA方面からはFWY405号線を南下、前述のジョン・ウエイン空港を越えてすぐなので、特にサウスベイ方面にお住まいのゴルファーには近くて便利でしょう。ウエストLAやダウンタウンからでも、さほど遠いという距離ではありません。
住所:One Ethel Coplen Way, Irvine, CA 92612
www.ranchosanjoaquin.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるRancho San Joaquinの評価は?
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まずはプロショップの対応ですが、きびきびとチェックインを処理していました。愛想は有りませんが安心できる印象で、パーです。ドライビングレンジは、市営パブリックコースの定番、『人工芝、奥と左右にネットあり』ではありますが、ウオームアップには問題ありません。レンジもパーですね。カートは一般的なものですが、きれいに掃除されていたので充分に合格点。ところでゴルフコースによって異なることの一つに、プレー後に駐車場までカートで行けるかどうか?が有ります。ゴルフ場の事情や方針の違いなので一概には言えませんが、プレイヤーの視点からすると、車の横まで行けたほうが断然ラクチンですよね。この点は、これまで評価の対象にはしませんでしたが、正直言ってカート自体はどこも大差ないので、今後はその点をチェックしようかと考えています。因みにここは、駐車場まで乗り入れが可能でした。
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次にコースの景観ですが、最近よく想うことが有ります。長年色々なゴルフ場を見ていると、各コース特有の雰囲気があって、デザインやコンディションの問題ではなく、そのコースの目に見えないキャラクターを感じるのです。何故か明るい印象のコース、ちょっと渋い空気感が漂うコース、しっとりと湿った雰囲気のコース、芝も土もいつも乾燥した感覚のコース… 同地域でさほど離れていない場所にあるのに、人間と同じでコースはみんな“顔”が違うんですよね。このコースは人間に例えると、新興都市の印象が強いアーヴァインにしては、少し年配者の印象。決して“さびれている”という意味ではなく、取材の日も大繁盛でしたが、言わば“ちょっと渋めの初老の男性”といった雰囲気でしょうか。さて肝心の採点です。特に目立つような特記事項は有りませんが、池や木々といった、コースの難易度を高めながらも景観を良くする素材は充分に在りました。ここはパーでしょう。
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それからフェアウエイのコンディションは、大きな問題はありません。芝の死んだ箇所も少なく、なかなか良い状態でした。パーです。余談ですが、スコアカードに印刷されているゴルフ場のキャラクターデザインは、牛かバッファローを連想させるもので、昔は牧場か牧草地帯だったのだろう、と推測されます。その牛クン達の大事な食料である、“芝”がしっかりと根付く地質の良さは、今もコースの維持に生かされているのでしょう。グリーンもまずまず。ホール毎の速さのバラつきも無く、丁寧な仕事がされていると思います。ただちょっとバーディには届きません。パーです。プレー後のバーもカジュアルで快適でした。ここもパー。ふと気がつくとここまで全てパーですね。プレー費は、週末のレギュラータイムで57ドル。この値段はお得ではないでしょうか。企業努力に敬意を表して、最後にバーディをつけましょう。見事に1アンダーでフィニッシュ!
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全体的に、カジュアルだけど上級者から初心者までそれなりに楽しめるコース、だと思います。南部方面にお住まいで、コースデビューしてみたい初々しいゴルファーや、アーヴァインの企業に出張して翌日はゴルフをして帰りたいビジネスマン・ゴルファーなど、あらゆる人達が気楽に行けるカジュアルなゴルフコースの代表格の一つでしょう。
3. Westridge Golf Club / ウェストリッジ・ゴルフクラブ《OC》
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チャペルウェディングも行われる
都心の高台にあるゴルフ場
La Habraの街中に位置し、ダウンタウン、サウスベイ、ウエストLAのどこからでも近距離で、気軽に行けるコースの代表格、Westridge Golf Club。サウスベイからは91番を東へ向い、5番と交わる点とほぼ同位置にあるBeach Blvdを降りて、そのまま北へ向います。ダウンタウンやウエストLA方面からは5番を南下、Beach Blvdを降りて、同じく北へ向います。
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LAのどこからも行きやすい
高台の傾斜地を利用したコースが魅力
ゴルフ場の近辺は住居やショッピングセンターが沢山存在し、よくこんな街中にゴルフ場に使えるような広大なスペースが余っていたな、という印象です。少し高台の傾斜地をうまく利用してデザインしてあり、少し窮屈なホールも有りますが、この交通の便の良さは価値があるでしょう。
住所:1400 South La Habra Hills Drive, La Habra, CA 90631
www.westridgegolfclub.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるWestridge Golf Clubの評価は?
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日本人の女性従業員もいて対応はGood
まず従業員のサービス対応は・・・何と珍しい!日本人の可愛らしい女性がいらっしゃいました。決して日本人びいき、女性びいきをするわけでは有りません。但しいつも書いていますように、プロショップは殆どの場合が体育会系の男性で、てきぱきとこなす仕事の質は優秀なのですが、どうしても無愛想な殿方が多いのです。その点、やっぱり日本人はサービスに対する取り組み姿勢のレベルが高いですね。少しわがままな依頼をしたのですが、快く引き受けてくれて、ここはバーディを進呈しましょう!(それに日本人だからこのサイトをご覧になる可能性もあるので、ちょっとゴマすり??)
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ドライブイングレンジは、いつものチェックポイント(①芝から打てる②奥・横にネットがない③ボールの質④1番ホールに近い⑤バンカー練習場がある⑥距離が分りやすい)に当てはめると(何かいつの間にかチェックポイントが6点に増えてるぞ?)、ほとんどダメです。でも機械も打席もきれいで、③のボールの質は問題有りませんでした。だからウオームアップには基本的に問題ないので、ボギーを出すわけにはいきません。ここはパーで。カートも、確か昔はGPS装着カートだったのに、いつの間にか取り外されている。経営が苦しいのかな?でもいつも言っていますように、GPSが無いと困るということは意外と無いのです。最初から無いと、その日は無しのラウンドが当たり前になりますからね。
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街中であることを忘れてしまう
チャペルを見下ろすビューは絶景
次にコースの景観。これは前述しましたように街中にあることから、それほどスペクタクルなビューは望めません。ただINの何ホールは、そのような街中にいることを完璧に忘れさせるような、落ち着いたたたずまいを見せてくれます。特に最終18番ホールは、池超え・打ち下ろしのPAR 5ホールですが、なかなか絶景です。その18番グリーンの奥には結婚式用の簡易チャペル、そして三打地点の横には、クラブハウスを延長したテラスのパーティスペースがあり(写真ご参照下さい)、ウエディングパーティに大人気のようです。但し、二打地点からフック打ちの人はご注意!華やかなパーティのど真ん中に打ち込む可能性ありです。実際に以前ラウンドした際に、友人がパーティ会場の中に打ち込んだことがありました。あやうく『血まみれ花嫁現る!パニック必至のウエディング』の一歩手前で済みましたが、冷や汗が出たことを覚えています。18番だけはフック球厳禁! 特に婚礼の多い週末はね…
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フェアウェイコンディションは改良を期待したい
フェアウエイのコンディションは良くなかったですね。多少は芝の付きが悪いこともあるでしょうが、フェアウエイのど真ん中にどうどうと巨大なベアーグランドがあるのは、『グリーンキーパーさん、何やってるの?』と言われても仕方の無いところでしょう。また極端に継ぎはいだ状態の芝も目立ち、あれってすごく安っぽい印象を受けるんですよね。ここはボギー。グリーンはちょっと重いかな…という印象ですが、まあギリギリでパーにしましょう。さてホットドッグは、結構美味しかったです。ソーセージがとってもジャンボでジューシー。でもパンはイマイチで、オニオンその他もあまりフレッシュではありません。惜しいところですがプラスマイナスゼロでパー。プレー後のバーも大きな問題はないでしょう。
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最後に料金。土日のレギュラータイムで$80、金曜で$65、平日で$55。これは市営じゃないコースで、あのロケーションならとてもリーズナブルと思います。最近は週末で$100以上のコースが増えたので、値段は重要なポイント。ここは経営努力にバーディを差し上げましょう。近場で気軽に回りたい、でも市営コースの雰囲気はあまり好きでない、距離も短めで女性や高齢者も楽しませたい…そんな条件が必要の際は是非訪れてみて下さい。
4. Mile Square Golf Course / マイル・スクエア・ゴルフコース《OC》
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コース全体が明るく爽やかな雰囲気
オレンジカウンティーでも有数の人気コース、Mile Square。場所はFWY405号線を南下、22号線と55号線でできる三角形の真ん中あたりで、ハンティントンビーチの北側に位置します。サウスベイのゴルファーにはさほど遠くなく、便利なロケーションです。
住所:10401 Warner Avenue, Fountain Valley, CA 92708
https://milesquaregolfcourse.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるMile Square Golf Courseの評価は?
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ここは“クラシックコース”と“プレイヤーコース”の計18ホールが有りますが、この日はクラシックコースをプレーしました。以前から「ここはいつもいっぱいで予約が取りにくいコース」と聞いていたので、その人気の秘密を探ろうと楽しみにしていましたが、さあ評価はいかに?
まずはプロショップの従業員の対応ですが、爽やかなハンサムボーイが、しかし少し無愛想にチェックインしてくれました。女性ゲストなら、その無表情も「クールで素敵な人!」と眼がハートマークになって喜ぶかもしれませんが、同性としては「ウソでもいいから、ニコリぐらいしろよ」という印象。でもボギーにすると、男前相手にひがんでいると勘違いされるのでパーにします。ドライビングレンジは、人工芝ですがきれいに整備されており、明るくてとても好感が持てます。鳥かごのようなネットもありません。しかしバーディには届かず、ここもパーですね。
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カートはノーマルなタイプで問題ありません。ただ、運悪く当たってしまったのだろうと思いますが、私のカートが途中でパワーダウン… 亀より遅いスピードになってしまったのです。何とか最終ホールまで行けましたが、あれはすごくイライラしますよね。皆さんも経験されたことがあるでしょう。しかも原因は誰が見ても明らかな、非常に初歩的な充電ミス。おいおい、しっかりチェックしろよ!とボギーをつけようと思いましたが… たまたま一台だけだったのだろうと仏心が顔を出し、何とかパーに収めました。
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それからコース全体の景観ですが、これは悪くないと思います。息を飲むようなスペクタクル満載の景色が広がっているわけではないですが、街中のコースにしては珍しく、“池と樹木がよく溶け込んだきれいなコース”という印象を受けました。特にINの中ほど、3~4ホールに絡む大きな池があり、美観とコースの戦略性を高める役割を果たしています。ただ時計回りでその池を回っていくため、スライス打ちの人には厳しいホールの連続になるかもしれません。でもそれもゴルフの面白さです。ここはバーディをつけましょう。
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次はフェアウエイのコンディションですが、これは辛口にならざるを得ない状態でした。かなり多くのホールで、それもフェアウエイのど真ん中で、芝が完全に死んでしまっている状況が目につきました。茶色くなっただけでなく、下の土が大きく顔を出してしまっています。この初夏の時期にしてあのコンディションは、管理責任者の技量を疑わざるをえません。それも1ホールだけでなく、複数のホールで悪い状態が目立ちました。他のコースはきれいなところもある訳ですから、言い訳無用です。ボギーですね。
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グリーンのコンディションは決して悪くなかったです。個人的にはもう少し早いほうが楽しめるのですが(毎回同じ意見ですが)、多くの人がプレーするコースなので妥当なところかと思います。ホールごとの芝のバラつきもありませんでした。しかしバーディには届かず、パーでしょう。ホットドッグはまずまずの味ですが、作ってくれたスナックバーの女性がすごく可愛い人でした。ルックスでバーディをつけるとひんしゅくを買うので、とりあえず味でパーにします。プレー後のバーは、幾つかアウトドアにもテーブルがあり、なかなか快適な設備でした。バーディ逃しのパーといったところでしょう。
最後はプレー費。週末のレギュラータイム、カート込みで59ドル。あのロケーションで60ドルを切っているのは評価できます。人気の高い秘密はそのリーズナブルな料金設定なのかもしれません。ここはバーディです。総体的には、まず距離があるので、腕自慢の男性諸氏も存分に楽しめると思います。またコース全体が明るく爽やかな雰囲気なので、女性を連れていっても喜ばれそう。また地形もフラットなので、うまくかみ合えば好スコアが出るコースだと思います。調子が上向きでベストスコアの更新を狙っている人は、ここでトライしてみればいかがでしょう。
5. Black Gold Golf Club / ブラック・ゴールド・ゴルフクラブ《OC》
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本格派向けのチャンピオンシップコース
FWY91号線と5号線が交わったところから少し東(91号線)へ行った、ヨーバリンダの新興住宅街に位置する、”Black Gold Golf Club”。ここは比較的新しいパブリックコースで、オープン当事は色々なメディアでも紹介され、当事はLAのゴルファー間でもかなり話題に上がっていました。ゴルフ好き連中が『久しぶりにオレンジカウンティーにできた本格派チャンピオンシップコース』と高く評価していたゴルフコースです。
住所:17681 Lakeview Ave., Yorba Linda, CA 92886
www.blackgoldgolf.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるBlack Gold Golf Clubの評価は?
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以前話題のゴルフ場が「あれっ?」という印象の変化
筆者もオープン当事は何度もプレーして、好印象を持っていました。しかし今回、数年ぶりにここを訪れましたが、『あれ…?』という印象。もちろんコースデザインが大幅に変ることはないので、他の部分で何かが変ったということです。今回と同じような経験を、日米とも過去に何度も経験しました。知ってました?ゴルフコースって、ちょっとしたことでガラっと印象が変るんですよ。今回はその最適な事例になると思います。
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まず従業員のサービス内容。プロショップのお兄さんは愛想ゼロ。かなりいい加減な対応。でもまあチェックインは問題なくできたし、スターターのオヤジがかなりナイスガイだったので、プラスマイナスゼロでパーに。次にドライビングレンジ。ここは芝の上からではなくマット。このマット、目が粗くて丈夫なンだろうけど、かなり打ちにくいです。ただレンジのロケーションが、クラブハウスと1番ホールを結ぶ導線上にあるのは何かと好都合。ちょうど車が入って来る位置からレンジが見えるので、現地集合にはとても便利です。距離も問題なし。ここはパーで。カートはGPS装備。それ以外は普通のタイプ。プレーフィーは決して安くないので、カートが良くなければ辛い採点にしようと思いましたが、まあパーで問題ないでしょう。
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本格派向けのコースも手入れの手抜きで印象ダウン
つぎはコースの景観ですが、まあレベルの高いパーですが、バーディまではちょっと…という評価でしょうか。途中の4番や5番の豪快さや、10番の池、上がり18番の池とグリーンの美しい景色などは良いのですが、やはりまだ工事中の分譲住宅が多くあり、景観としてはあまり美しくないところも目立ちました。
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さて問題は次の、フェアウエイのコンディションとグリーンのコンディションです。まずフェアウエイ。これ、最悪。かなり多くのホールで、フェアウエイ真ん中やグリーン周りで芝が完全に剥げています。今は9月末。春から夏にかけて丁寧で継続的な手入れをしていれば、この時期は芝もベストなはずです。メンテナンスの手抜きとしか言いようがありません。
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グリーン上も、全ホールで芝に酸素を与えるための穴が沢山開けられており(Aerifying)、それはよくあることですが、その穴が深すぎてパッティングが完全に“運”のみになっています。その作業も春先はよく見かけますが、この時期でグリーンが痛んでいるのは、やはり手抜きだと判断します。ここは厳しくダボとボギーです。
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前述のように、日米で何度も同じような経験をしました。数年前は良かったのに、久しぶりに行くとコンディションが“激落ち”しているのです。例えば、お気に入りのレストランに友人を誘い、『あそこは旨いから』と宣伝して行ってみたら、シェフが変って味もサービスもさっぱりだった、というご経験をお持ちでしょう。それと同じです。ちょっとしたことで、ゴルフコース全体が貧弱に見えてくるから不思議なものです。以前はそんなことはなかったわけですから、経営者、グリーンキーパー、何が変わったのか…ただ何かが変ったことだけは間違いありません。コースは無言で、しかも存在感があるだけに、プレイヤーには正直なメッセージを発信するのです。
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サービス面も辛口評価
美しいコースへの再生を期待
さてホットドッグですが、ここは8番ホール時点で何を食べるかカートから予約できる、よくあるシステムを採用しています。ただメニューには3種類のハンバーガーしかない… まあ仕方ないかとハンバーガーを注文。スナックバーに行ってみると…何だ、あるじゃないか!ホットドッグもその他もメニューにいっぱい。カートの表示メニューには高いものだけを載せてるの?せこい!しかも2ホールも前にオーダーしたのに、行ってみるとまだできていない。高い(ハンバーガー:$7.95)。ここはボギーもやむを得ないところでしょう。プレー後のバーはなかなかいい雰囲気です。やはり結婚式が重要なビジネスなのか、クラブハウスもバーもきれいな内装です。でも俺たちゴルファーは、コース内の手入れが一番重要なんですけどね。値段は平日で$65。決して安くはないコースなのに、(何度も言いますが)あのコンディションはちょっと首をひねります。
今回はかなり辛口にしました。でもその真意は「好きなコースだったのに、残念!」という気持ちの表れです。また美しいコースに戻って、魅力的で本格派コースならではの挑戦意欲をかき立ててくれることを期待しています。
6. Coyote Hills Golf Course / コヨーテ・ヒルズ・ゴルフコース《OC》
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美景と難易度を兼ね備えた女性におすすめのゴルフ場
LAゴルファーの間でも人気の高いコース、Coyote Hills Golf Course。場所はFWY5号線と91号線の交わる地点から近く、サウスベイ、ダウンタウン、ウエストLA、どこからでもさほど遠くありません。
住所:1440 E. Bastanchury Rd., Fullerton, CA 92835
www.coyotehillsgc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるCoyote Hills Golf Courseの評価は?
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尊敬するプロゴルファー
ベイン・スチュワートの設計
さてコースの情報で最初に目に付いたのは、コースデザインに名を連ねる、ペイン・スチュワート。私の大好きなプロゴルファーの1人で、メジャー3勝、PGA 11勝、海外7勝という成績も素晴らしいのですが、特に米国への愛国心が強烈に強く、時に顔を出す激しい気性といつも定番のニッカポッカスタイルで、プロ仲間と一般ファンの両方から高い人気を得ていました。そんな彼は1999年に2度目の全米オープン優勝をミケルソンとの死闘で制し、円熟味を増して人生最高の時を迎えた1999年10月、試合に向かうプライベートジェット機が墜落し、まだ42歳という若き生涯を終えたのです。多くのプロ仲間に愛されていたことを物語るかのように、追悼の意味からその週の試合日程も変則に組みなおされました。またその後も長きにわたり、様々なPGA主催の大会やイベントで、多くのプロゴルファーが追悼のコメントを発していたことを忘れられません。「あのペイン・スチュアートがデザインしたコースだったのか!…」。すぐに1999年のPGA最大の悲劇を思い出し、懐かしい彼の笑顔と切れ味鋭いプレースタイルが脳裏を横切ったのです。
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高級感あふれる雰囲気
施設も機能的
さて本題に戻りますが、まずプロショップがあるクラブハウスですが、すごく綺麗で思わず日本のゴルフ場に来たかのような錯覚を覚えました。2階には沢山のパーティールームが設けられており、決して重厚すぎない、明るい高級感が全体に満ちています。プロショップはあまり愛想の無いオヤジでしたが、でもまあ仕事は問題なし。さてドライビングレンジは、とても私の好みでした。ご記憶かもしれませんが、レンジは以前から芝から打てること、ネットが無いことの2点をチェックしてきました。実は今回その2点は完璧でなかったのですが(芝打席はありましたが工事中)、カートでレンジ打席のすぐ横まで行けること、その横にパッティング練習グリーンがあり、バンカー練習場もあること(これが大事)、それらが見事に1つの設備として収まっているのです。そしてすぐ横に1番ホール、ウォームアップしたらすぐにスタートできる。やっぱり正しいゴルフコースはこうでなくっちゃ、と1人で悦に入っていました。カートも新しくGPAも正しく働き、画像も鮮やかで非常に便利でした。ドライビングレンジとカートはバーディ。
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美景と難易度が共存
距離は短めで女性におすすめ
次にコース全体の景観ですが、随所で木々の間に小川が流れていたり、また岩で囲まれたクリークがグリーン手前を流れていたりして、美景と難易度アップの両方に役立っていることを感じました。ホールが進むにつれて結構高い位置まで登るので、凄い打ち下ろしのホールなどもあり、ゴルフコースとしてはちょっと首を傾げるところもありますが、絶景という意味ではとても爽快でした。景観もバーディ。ただし、全体的に距離が少し短いのが気になりました。当日はブルーティでやったのですが、そして私は飛び抜けた飛距離を持っているわけでもありませんが、ほとんどのホールでアイアンのティーショットを余儀なくされました。パーも70です。もっとも逆の言い方をすると、ご年配の方や女性の方とのプレーには喜ばれるかも。クラブハウス周りには花がふんだんに植えられ、その点も女性には喜ばれるかもしれません。フェアウエイのコンディションは悪くなかったです。グリーンはちょっと遅いかな…と。もう少し早いほうが楽しめると思います。でも芝の状態は決して悪くなったのでパーにしました。
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プレー後はバーのテラスへ
パーティールームも完備
ホットドッグはまずまず美味しかったのですが、ちょっと高い!確か4ドル以上していたような…。味と値段の差し引きでパー。それから前述しましたように、クラブハウスはパーティールームが完備しており、結婚式や地元の人たちのパーティーが沢山行われて盛況なのはいいのですが、ゴルフのプレー後に軽く飲むという場を楽しみにしている人には中途半端かも。つまり、本格的なレストランスタイルの場所しかなく、そこのカウンターバーもパーティー客への対応で大忙しでした。我々の理想は、テラスのような場所でさっきプレーしてきたコースを眺めながら、夕陽の中で冷たいビールとチップスをつまむ… というカジュアルで爽快感がいっぱいの状況を欲しているのです。そういう場を作ってくれれば、という今後の期待も含めてここだけボギーにしました。料金は週末のトワイライトで$52。まあ妥当ではないでしょうか。距離のタップリあるコースはちょっと苦手…でもきれいなコースがいい、というゴルファーをお連れするには最適かもしれません。
7. Arroyo Trabuco Golf Club / アロヨ・トラブコ・ゴルフクラブ《OC》
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カナダを思わせる美しい景観が魅力
FWY405号線から5号線に重なってまだ少し南下したあたりに位置するゴルフクラブです。ミッションビエホと言えばおわかりになる方も多いことでしょう。クラブハウスは「山小屋・ロッジ風」という印象で、設計やデザインの「狙い」が明快。とても好感が持てます。カリフォルニアというよりは、オレゴンかカナダに来たかのような錯覚を覚え、後で書きますが、バーの雰囲気もとても良いので、ゴルフ抜きのデートコースにも使えそうなぐらいです。
住所:26772 Avery Pkwy., Mission Viejo, CA 92692
www.arroyotrabuco.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるArroyo Trabuco Golf Clubの評価は?
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カナダを思わせる美しい景観
変化のあるコースづくりも魅力
数年前にオープンした比較的新しいコースで、たくさんのゴルファー仲間から好評価を聞いていました。早く行ってみたかったのですが、週末はいつも予約が取れず、電話しても毎回「もういっぱいです」という返事。こうなるとなおさら行きたくなりますよね。それで今回は平日に行ってみました。コースデザインは、現役PGAプロのトム・レーマン。下積み時代が長く苦労人で有名な彼が、どのようなコースを作ったのか楽しみです。
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ドライビングレンジにも手を抜かない設計
プロショップの対応は「普通」でした。もっともアメリカの早朝のゴルフ場で、日本のマクドナルドの女の子みたいに爽やかな対応されたら、逆に気持ち悪いですが…。
次にドライビングレンジ。これは素晴らしい。ドライビングレンジは①芝から打てる②左右・後方・もちろん上にもネットがない③ある程度のボールの質(その日のショットの調子が掴みやすい)
これらが条件ですが、いやいや久し振りに抜群のドライビングレンジを見ました。球の落ち所には適度なアンジュレーションも付いていて(ショットのイメージがしやすい)、ドライビングレンジに気を抜かない設計者って「本当のゴルフ好き」なんだろうな…、とジワーッとうれしくなってしまいます。
この日はティーオフまで時間が無かったので全部見ていませんが、これでバンカー練習場があれば最高!(調査不足でごめんなさい、バンカー練習場もあるのかも?)。
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厳しいプレーの進行規則は
アマチュアゴルファーへの啓蒙
カートはコースが新しいこともあり、最新型で設備はバッチリ。GPSも完璧。ただこの新カートのデザインはちょっと座席が狭い。その日は細めのオヤジ2人だったのでよかったけど、デブオヤジ2人だと、間違いなく2人はくっつくぞ! 暑苦しいー。それでプラス・マイナス・ゼロ。
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それとこのコースは遅延ラウンドに徹底的に厳しくしているみたい。「Fast Play Thursday」というのを実施していて(この日は木曜でした)、これは設定した時間よりも早くラウンドした人には、お金を少し返してくれるというシステム。確かに遅いプレーは、同じ組だけでなくその日プレーする数百人全員に迷惑をかけますからね。他にも色々と、遅いプレーに「教育的指導」をする姿勢が随所に見られました。アマチュアゴルファーへのとても重要な啓蒙姿勢だと思います。
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コース・グリーンともにゆったり感と面白さあり
コース全体の景観はかなり良く、ほとんどバーディに近いパーにしました。地形的に多少アップダウンはありますが、それはホール間の繋ぎでうまく処理されており、プレーが楽しめる程度に設計されています。結構ゆったりとしたレイアウトなので広大なホールが多く、無理矢理ねじ込んだような不自然なホールはまったくありません。
ユニークなのは17番と18番。ホールとホールを区切る大きな池があり、景観も素晴らしいけど、ショットには相当なプレッシャーを与えます。両ホールともフック打ちの人は辛いホールになるでしょう。フェアウエイ、グリーンともコンディションは全然問題ありません。いい仕事していました。特にグリーンはイーグルを出そうか迷ったくらい。
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デートにも利用したいバーの雰囲気は最高
ホットドッグの味は普通。スナックバーの女の子は笑顔が可愛く、とても好感の持てる対応でした。でも癖になるからバーディはあげない。それとプレー後に一杯飲んだバーは相当いい感じでした。普通のゴルフ場と違ってプロショップの隣に別棟で「オニール・レストラン&バー」という名前で営業しており、落ち着いた雰囲気がとても素晴らしく、おそらく地元の人もゴルフ抜きで週末の食事とか、ちょっとしたパーティーにも利用しているのでしょう。ゴルフ場側にもテラスがあって、そこも軽くビールを飲む場合はナイスです。プレー料金は、グリーンフィーはレギュラータイムで、平日$58、金曜$78、土日祝$88、まあ妥当ではないでしょうか。
今回はノーボギーの5アンダーという好スコアが出ました。あまり好スコアを出すと、「辛口」で始めたのに「甘ーい」と指摘されそう。でもこのゴルフ場はとってもおすすめの、個人的にも大好きなゴルフ場になりました。満足。
ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:サンフェルナンド・バレー
1. Sand Canyon Country Club / サンド・キャニオン・カントリークラブ《サンフェルナンド・バレー》
(旧:Robinson Ranch Golf Club)
![]() ロビンソン・ランチ・ゴルフクラブのクラブハウス
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山間部特有の美しい景観で、高原の牧場を訪れたような清涼感、カジュアルながらも少しリッチな雰囲気
北部方面で、眺めのきれいなコースを探している方には最適でしょう。コース難度も決して低くないので、腕自慢の上級者も存分に堪能できます。練習場も広くて、ショップも充実、全体のトーンがきれいにデザインされています。プレー後の楽しいひと時を演出するテラスも洗練された雰囲気で、優雅な午後を過ごしたい女性ゴルファーにも喜ばれそうです。
住所:27734 Sand Canyon Rd., Santa Clarita
www.sandcanyoncc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるSand Canyon Country Clubの評価は?
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36ホールの広大なコース
施設も美しく快適
LAカウンティの北部に位置し、開場して6~7年という比較的新しいコースですが、コースデザインの面白さやグリーンのコンディションが優れていることで評判の高い、“Robinson Ranch(現:Sand Canyon Country Club)”を訪れました。バレーコースとマウンテンコースと18ホールが2つあり、計36ホールという大きなゴルフ場です。コースレートはバレーのほうが少し高いようですが、景観はマウンテンのほうがいいかも?という案内を受けて、今回はマウンテンコースでプレーしました。設計は著名なコースデザイナー、テッド・ロビンソンです。期待が持てますね。場所は5番または405番FWYを北上。二つが重なったら、すぐに14番に乗り換えて東へ少し走ります。
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まずクラブハウスがとても綺麗ですね。スナックバー近辺にも生花が鮮やかに植え込んであり、女性ゴルファーにも受けそう。プロショップの対応も、例によって愛想はありませんが、てきぱきと処理して問題はありません。パーです。
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次はドライビング・レンジ。ここで迷いました。一般的な市営のパブリックコースなら問題ないのですが、ここのトータルな雰囲気からすると、何故芝から打たせる設備を作らないのか?と感じたのです。その後フェアウエイに出たら、芝の管理状態はとても優れていたので、レンジで芝から打たせるぐらいはさほど難しくはないと思われるのですが、残念ながら人工芝マットでした。打席には屋根もちゃんとついてるので、決して暫定的な処置ではないと思われます。いつもレンジのことを取り上げますが、レンジはオーナーやデザイナーの好みがよく分かる場所。いや、決して設備が悪いわけではありません。きれいに掃除されているし、ボールや器具も問題ありません。でもトータルな雰囲気からすると、『ここは芝でしょう』というイメージなんですよね。でもさすがにボギーは辛いので、パーにしておきます。
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タオルの提供に気配り
牧場を髣髴させる雄大な景観
カートは特別な機能は付いていませんが、特に問題ありません。それよりもここのスタッフは、全プレイヤーに1枚ずつタオルを貸してくれるのです。しかも乾いたままか濡らすかを聞いて、人数分のタオルをカートに載せてくれるのです。これは嬉しいですよね。濡れタオルは何かと便利です。その心配りが嬉しかったのでバーディをつけました。
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次にコース全体の景観は、とても素晴らしいと思います。雄大な景色、ランチの名前どおり、牧場や農園を連想させるオブジェ(最初からあったのかも?)、このエリアには珍しい高い樹木など、とても爽快な気分にしてくれます。ここもバーディに。次にフェアウエイのコンディション。これも良かったですね。最近コンディションの悪いコースが多かったので、とても丁寧な仕事がされたフェアウエイに好印象を持ちました。ウーン…これもバーディか。三連続バーディが出ました!
次はグリーン。これもかなりいい仕事していましたが、幾つかのホールでグリーンの痛んだ場所がありました。バーディには一歩届かずのパーですね。惜しい!
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開放的なクラブハウスで
カリフォルニアらしさを満喫
ホットドッグも美味しく、売り子のお姉さんもとても愛想が良くて好印象でした。でもここもバーディ逃しのパーという感じ。バーはクラブハウスの2階に立派な設備がありましたが、この日はカジュアルなテラスでビールなど。やはりカリフォルニアはこうでなくっちゃ。ウーン…開放感があって気持ちいいのでバーディにしようかと思いましたが、ふと横に流れる“人口滝”が眼に、いや鼻に入ってきたのです。見た目はきれいな滝ですけど、水廻りがよくないのか、水が澱んで溜まった時の嫌な匂いが…。ウーン惜しいけどそこに引っ掛かり、パーにしました。
料金は、レギュラータイムで平日が$87、週末が$117です。高いか?まあ、でもスタッフもみんなよく気がつくし、設備はきれいなのでこのぐらいかな…。という見方もあります。パーにしましょう。
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全体がきれいにまとまったカジュア・ルリッチなコース、という印象です。日本からの大切なゲスト、きれいなコースに行きたいという女性、などに最適かも。でもコース自体の難度も高く、腕自慢の上級者も存分に堪能できるタフなコースという顔も持ち合わせています。色々な意味で、手ごたえ十分のゴルフをしたい時にはお勧めでしょう。
2. Encino Golf Course / エンシーノ・ゴルフコース《サンフェルナンド・バレー》
(旧:Sepulveda Golf, Encino Course)
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ロサンゼルス郊外の市営ゴルフパーク
LAの中心地から少し北部、どこから来ても意外と近く、古くからLAの代表的な市営コースの一つ、Encino Golf Courseは以前は「Sepulveda Golf, Encino Course」と呼ばれていました。LA市が所有する公園内に位置し、ランチョパークやウイルソン・ハーディングなどと並んで、市民の愛するパブリックコースです。もっとも市営とは言っても距離も結構あり、とても戦略的で面白いホールが続きます。またここには併設してBalboaコースがあり、合計36ホールの規模、下記にも書きますがゆったりとしたドライビングレンジなど、“郊外のゴルフパーク”といった印象です。場所は、FWY405号線と101号線が交わるあたりから、101号線を西へほんの数分、Balboaで降りるとすぐです。
住所:16821 Burbank Blvd., Encino, CA 91436
https://golf.lacity.gov/course_encino/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるEncino Golf Course の評価は?
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まずプロショップの対応は、ちょっと男前風のダンディなおじさんが丁寧に対応していました。もっともこのコースは、エントリーの管理から支払いまで、別の場所にある小さなスターター小屋の中全部で済ませているので、ショップは用品を売るだけでのんびりしています。だからダンディに見えたのかも? いっぽうスターターのオヤジは忙しくて大変です。ウオークインしてくるゴルファー、遅刻の電話、時間の変更、支払いの管理… 自然と声も荒くなる? でもてきぱきといい仕事をしていました。ヒマなダンディオヤジと忙しい荒くれオヤジで、プラスマイナスゼロのパーです。
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次にドライビングレンジ、コースから少しだけ離れていますが打席数が多くてフラットで距離もあり、ラウンド前のウオームアップというよりは、休みの日にここで半日打ち込んで…みたいな特訓にピッタリかも。ただ惜しくもバーディには一歩届かず。パーですね。余談ですが、ヘンな角度が付いた練習場(例:極端な打ち上げ、打席全体が右へ向いている、など)に毎回通って打つと、変なクセがつきますから気をつけて下さいね。特にビギナーの方は、スイングの基礎を作る時が大事なので。でもここはスクエアでバッチリです。カートはごく一般的なもの。残念ながらプレー後は駐車場まで行けませんが、大きな問題ではありません。ここもパーでしょう。
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次はコースの景観ですが、18ホールが2コース(Encino & Balboa)あるので、かなり広大なパークです。36ホールあるので「レイアウトがきゅうくつ」といったような印象は全く有りません。3番ホールの奥、4番ホールの左側は広大な原っぱ?でもあるのでしょうか。コースからは向こう側が見えないのですが、誰かが盛んにラジコン飛行機を飛ばしている音が聞こえていました。おそらくピッタリの場所があるのでしょう。その小さな飛行機もさることながら、バーバンク空港やヴァン・ナイス空港が近いこともあり、空の上は離着陸前後の飛行機で大混雑のようでした。以前も書きましたが、私は個人的にゴルフ場の上を飛行機が飛んでいる光景が好きなンです。自然と科学の融合…まさに“近代社会”って感じ。でもコースの美観レベルは正直言って普通?なので、パーにしました。
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次にフェアウエイのコンディションですが、これは結構良かったと思います。プレーフィーが$200するコースならいざ知らず、$50前後の毎日満員の市営パブリックコースなのに、きれいに芝が伸びていました。同時期で、芝の剥げあがったコースを幾つか見ましたので、ここはおまけでバーディをつけましょう!グリーンのコンディションは、決して悪く無かったですが、やはりどうしても少し遅い。いつものことですが、様々なゴルファーが来るパブリックでは、このあたりが限界なのでしょうか。でももう少し速いほうが、ゴルフの本質に接することができると思います。ホットドッグは美味しかったですよ。愛想のないお兄さんでしたが、仕事はてきぱきと慣れた手つきでした。パーです。
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プレー後のバーは快適でした。その日はとても暑かったのですが、バーの外にテラス席がたくさんあり、そこは暑さ対策で霧状のスプレーのような水のシャワーが上から撒かれており、とても気持ちの良い場所でした。細かい配慮がプレー後の楽しいひと時を演出してくれます。とても気に入ったので、おまけバーディをつけましょう。プレー費は、週末のレギュラータイム、カート込みで53ドル。まずまずの価格帯でしょう。パーですね。
結果は2バーディという好スコアが出ましたが、ちょっと出血大サービスの印象です。昔から何度もプレーした好きなコースなので、つい甘くなりました。フラットな地形なので、女性や年配者にも楽ですし、レイアウトもビギナーから上級者まで充分に楽しめるでしょう。
3. Camarillo Springs Golf Course / カマリロ・スプリングス・ゴルフコース《サンフェルナンド・バレー》
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池が絡んだコース多く、清涼感溢れる景色
LA北部、大きなアウトレットがあることでもお馴染みのカマリロに位置し、静かな住宅地の中にあるCamarillo Springs Golf Course。多くのホールに池が絡んでおり、水際ならではの爽快感とショットの難度を高める役割を果たしています。ダウンタウン方面からはFWY101番を西へ、サウスベイやウエストLAからはFWY405番から101番に乗り換えて西に向います。
住所:791 Camarillo Springs Rd., Camarillo, CA 93012
https://camarillospringsgolf.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるCamarillo Springs Golf Courseの評価は?
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まずはプロショップの対応ですが、キビキビとキビン(機敏)に仕事をこなしていました。いつも同じことを書いていますが、プロショップ従業員のお兄さん達ってかなり優秀だと思いません? 日本だと普通かもしれませんが、米国サービス業の皆さんは失礼ながら、“のんびり”と“優雅”に仕事をする人が多いので、誰もが渡米した直後はどこに行ってもイライラさせられますよね。彼らの辞書に『てきぱき』という言葉は有りませんので。その点、プロショップはみんなレベルが高いな、と思います。これまで30近いコースを取材した筆者の実感。それでもさすがにバーディは出せないのでパーにします。
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ドライビングレンジは、残念ながら人工芝で左右と後方にネットが有ります。でも状態は悪くなく、ボールの質もまずまず。ただ距離がちょっと短いのが残念。ボギーはちょっと辛いので、パーにします。カートも大きな問題はありません。GPSは無しですが、掃除が行き届いていました。ただ途中でバッテリーが切れそうになり、少しハラハラさせられましたが、まあそこはご愛敬でパーにしておきます。でもカートが、バッテリー切れの恐れに陥ることって結構多いですよね。でもでも不思議なのは、本当に停まってしまったカートには出会ったことがありません。そういうふうに作られているのかしら? だから管理の人も安心して、少し手抜きになるのかもしれませんが…
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次にコース全体の景観ですが、まず前述のように池が沢山有ります。18ホール中、何と10ホールも池がらみ。ここの池は見た目も美しく、またその周りを多くの水鳥や野鳥たちが群れを成して散歩しており、のどかな気分にしてくれます。そしてここは山が近いせいか木々が豊富で深い緑が満載、LA特有の“埃っぽさ”が無く、思わず深呼吸をしたくなるようなしっとりとした空気感。OUTは雄大な山々の景色、INは大きな池が作る清涼感に溢れた景色と、ちょっとしたピクニック気分を味わえるコースです。ここはバーディをつけましょう。
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次はフェアウエイのコンディションですが、まあ可も無く不可もなく、といった印象。パーですね。次はグリーン。私がよく取り上げる問題点、“ホール毎で状態に差がある”が少し目につきました。もちろん広大なゴルフ場のこと、グリーンの場所によって水はけや日照時間に差があることは当然ですが、やはりグリーンキーパーには“プロの技”を見せて欲しいところ。しかしボギーはちょっときついでしょう。ここはギリギリのパーにしておきます。
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ホットドッグはなかなか美味しかったです。ただキッチンのお姉さんがカメより遅い動きで、オーダー場所は大渋滞。そう、この“仕事の遅さ”が米国の標準だから、プロショップのお兄さんはとても速く感じるのです。ホットドッグは『味と仕事の遅さ』のプラスマイナスゼロでパー。プレー後のバーは、特に洒落た雰囲気の店ではありません。カウンターバーとテーブルがパラパラと。田舎にあるローカル空港のバーといった雰囲気。でもパブリックコースはこれで充分です。パーにします。プレーフィーは、週末のレギュラータイムで$55(カート込み)。これは結構お得かも?と思いバーディにしようかと思いましたが、まあカマリロという少し郊外地なので、バーディ逃しのパーといったところでしょうか。
総合的にはなかなかいいコースと思います。LAの都心部では絶対に味わえない、山岳や樹木中心の雄大な自然がいっぱい、それほど難しいコースでもないので、気楽に家族や友人とピクニック気分で行くゴルフには最適でしょう。
4. Wilson Golf Course / ウィルソン・ゴルフコース《サンフェルナンド・バレー》
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グリフィスパークにある老舗のゴルフ場は自然がいっぱい
数あるLAの市営パブリックコースの中でも古い歴史を持ち、多くのゴルファーから愛されているコースの1つ、Wilson Golf Course。サウスベイやダウンタウンからは、FWY110号を北上、ウエストLAからはFWY405号から101号を東、そして134号に乗り換えて東へ向かった、広大な自然が広がるグリフィス・パークの中にあります。
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このパーク全体がゆったりとした設計になっているので、自ずとこのゴルフコースも大自然が満載となっており、ダウンタウンからさほど離れていない距離感を疑ってしまうほどの静けさに溢れています。それはこのゴルフコースの大きな財産でしょう。
住所:5500 Griffith Park Dr., Los Angeles, CA 90027
https://golf.lacity.gov/wilson-golf-course/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるWilson Golf Courseの評価は?
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まずはプロショップ従業員の対応ですが、ここは隣接してもう18ホール(ハーディン・コース)があるので、とっても忙しそう。今回は土曜日の午前9時頃に来場したので確かに最も忙しい時間とはいえ、もうひっきりなしにゲストのチェックインからグッズの販売、Dレンジのトークン管理まで2人の若い男女の従業員が一生懸命に対応していました。まあ愛想はありませんでしたが、あの忙しさに対応する処理能力にも敬意を表してパーにします。
ドライビングレンジは、市営コースとしては特に悪くはないです。特にボールの質がグッド。たまたま新しくしたところだったのかな? ただバグがやたら多く、打つたびに顔の周りをブンブンと騒がしく、また奴等は小さい体にしては結構攻撃的で、顔を盛んにアタックされました。でもゴルフ場の『バグまでは面倒みられない。何より農薬を使っていない証拠だ』という論理(推測ですが)も察して、まあパーとしましょう。カートは市営コースなので当然シンプルなもの。GPSはありませんが、いつものように筆者は意外と不要です(私だけ?)。
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豊かな緑と巨木が織り成す
コースの難易度は?
コース全体の景観は、前述のように雄大な自然に囲まれているので、それなりに美しい佇まいを見せてくれます。合計36ホールもあるのに全く窮屈なところはなく、サウスベイやビーチ沿いには見られない豊かな緑と背の高い巨木は、LAには少ない林間コースの醍醐味を感じさせてくれます。少し余談になりますが、この“辛口コース採点”は、『コースの難易度』または『コースのレイアウト』という項目が無いことが、我ながらたまに気になります。最初は18項目採点(18ホールのスコア)でやろうと思ったのですが、多過ぎて混乱しそうなので止めた経緯があり、その2点はその際に外した項目の一部です。何を伝えたいかと言いますと、評価項目にはないけど、ここは『コースのレイアウトまたは難易度』に関して、疑問と拍手が重なり合ったようなコースだったことをお伝えします。
幾つかのホールでフェアウエイのど真ん中に巨木があったホールがありました。多少の障害は戦略性を高めますが、あれ程大きな障害は、デザイナーのセンスを疑います。しかし一方で、砲台気味のグリーンが多く、あれはゴルフの面白さを増加させてくれます。いわゆる“結果オーライ”が多すぎるコースは、“攻め方”を楽しむゴルファーを白けさせるのです。本題のコースの景観に関しては、全部ひっくるめてプラスマイナスゼロでパーにします。
バーや売店は日本人には嬉しいメニューも
次にフェアウエイのコンディションですが、あまり良くなかったですね。たまたま厄日だったのかもしれませんが、何度もディボットに入ってちょっとうんざり。でも『大繁盛でしかも年季の入った市営コース』という観点から見ると、何とか合格点でしょうか。ここはパーに。グリーンは良かったと思います。ホールごとのバラつきもなく、芝もビシッと目がつまった状態でした。この時期はオーバーシードのところが多かったのですが、ここはいい仕事していましたね。バーディにしましょう。
ホットドッグはまあまあでしょうか。パーです。それよりも、ここはアジア系ゴルファーが多いせいか、途中の売店にはカップラーメンから巻き寿司まであり、日本人には嬉しいメニューかも。プレー後のバーは悪くないです。店内はデザイン・清潔度ともに問題なく、外のテラスもプレー後のビールに最適な、なかなかいい雰囲気でした。でも決め手にかけて、バーディ逃しのパー。料金は週末のレギュラータイムで$50。まあ妥当なところでしょうか。ここもパーにしました。
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トータルなスコアーは1アンダーとあまり伸びませんでしたが、私は結構好きなコースです。ただ距離が長いので、女性や年配者には少し辛いかもしれません。その代わり、飛ばし屋さんや伸び盛りのチャレンジ精神旺盛なゴルファーは是非トライして頂きたいと思います。こういうコースで鍛えられると飛距離も伸び、アイアンの切れ味や小技も全て良くなっていくと思います。またドッグレッグが多いので、見た目より実際のコースは狭いことになり、更に難易度が上ります。技術向上を目指す競技志向のゴルファーは、一度チャレンジしてみて下さい。
5. Simi Hills Golf Course / シミ・ヒルズ・ゴルフコース《サンフェルナンド・バレー》
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穏やかでゆったり、料金もリーズナブルな市営のコース
故・レーガン元大統領が愛した美しい街、“シミ・バレー”の住宅地内に位置するSimi Hills Golf Course。ダウンタウン方面からはFWY5号線を北上、サウスベイやサンタモニカ方面からは405号線を北上、レーガン大統領の名を冠したFWY118号線を西へ向かい10分ほど走ると、シミ・バレーの美しい街並みが見えてきます。
住所:5031 Alamo St., Simi Valley, CA 93063
www.simihillsgolf.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるSimi Hills Golf Courseの評価は?
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故レーガン大統領が愛した街
シミ・バレー市営のゴルフ場
まずはプロショップ。とても丁寧な応対ですが、とりあえずはパー。やはり従業員の態度だけでなかなかバーディは出しにくいですね。次にドライビングレンジ。ここのような典型的な市営コース(経営はアメリカンゴルフ?)では、当然ながら高レベルのDレンジはまずあり得ません。でもウォームアップするという意味では全く問題ありません。やはり設備の充実度は、料金に比例して判断するようにしています。プレーフィーが高くてDレンジが手抜きだと厳しく、ここのように気軽なコースで設備もお金をかけておらず、でもきちんと手入れされていればそれはマイナス点にはなりません。
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カートも同じ。確かにGPSは便利ですけど昔はそんなもの無かったわけですし、私が日本でゴルフを覚えた頃は、諸先輩方に「自分の眼で距離を測るように」といつも言われたものです。特に最近は老眼が進んで、遠くがよく見えること…! 余談はさておき、とにかくカートは元気に動いてくれればそれでいいのでは? 個人的にはGPSより、パッティングの芝目を読んでくれる“パッティング・リーダー”を誰か発明してほしいです。
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非常に好感が持てる景観設計
もっと速さがほしいグリーン
次にコース全体の景観ですが、バーディにしました。素晴らしい眺望があったわけではないのですが、先程の『料金に見合ったものかどうか』という観点で採点しました。それほど高額のフィーでない市営のコースにしては、池も沢山あり(しかもただの景観ではなくプレーの戦略上でもよく効いている)、木やハザードもすごく自然にレイアウトされていました。またホール間がさほど窮屈でなく、無理矢理デザインしたようなところが全くありません。さすが自然と見事に融合している街“シミ・バレー”のゴルフコース、といった印象でしょうか。雄大なホールも幾つかあり、私は非常に好印象を持ちました。フェアウエイのコンディションは悪くなかったですが、何箇所か芝の剥げた所がありました。また朝方に軽く雨が降ったのか、スプリンクラーの撒き過ぎか、水でぬかるんでいるところもありましたが、まあ大きな問題はなくパーで。
グリーンは…。前回も書きましたが、市営のパブリックコースはどうしても『遅い』ところが多いですよね。何とか頑張って、もう少し『速く』してもらえればもっと楽しめるかと思います。ここもちょっと遅い。でも決して手入れを怠っているというわけではありません。これもパーですね。
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カジュアルで落ち着く
プレー後の理想的な空間を発見
ホットドッグは、まずまずの味でした。たまねぎかキャベツを炒めたもの(?)が乗せてあり、オリジナリティーを匂わせます。売り子のお姉さんは愛想無し。でも仕事は早かった。とりあえずパー。プレー後のバーですが、ある意味で理想の空間がありました。プロショップとレストランのドアから外へ出ると、日差しを避ける風通しのよい棚のような軒先があり、円いテーブルが7~8台。そこにみんなビールやナッツなど買ってきて、プレー後に雑談に花を咲かせていました。こういう空間が理想なんですよ。前回のエンパイアーレイクスはセルフサービスに疑問を投げましたが、こういう市営コースはセルフが当然、でも何よりここの雰囲気が最高です。カジュアルですが、非常に落ち着く場所です。気軽に行けるゴルフコースで、このような場所があるとは。これは思い切ってバーディにしましょう。料金は週末のレギュラータイムで$47。このコースと雰囲気だと、とってもお得と思います。
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カジュアルで落ち着く
プレー後の理想的な空間を発見
コース、その他設備も含めて全体的にとても『穏やか』で『ゆったり』できる印象です。シミ・バレーという街の印象と合致しますね。強烈に厳しいホールもないので、女性や初心者も問題なくプレーできます。サウスベイ方面からですと少し遠いと思いますが、その代りのんびりとした一日はお約束します。
6. Angeles National Golf Club / アンゼルス・ナショナル・ゴルフクラブ《サンフェルナンド・バレー》
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ジャック・ニクラウス設計のタフなコース
LAのゴルファー間ではよく話題にあがるAngeles National Golf Club。その理由は、ジャック・二クラウスのデザインしたコースとしてはLAカウンティーで最初のコースであること、厳しいコースセッティングでレベルの高いショットを要求されること、自然を利用した景観が美しいこと等です。20世紀の米国で最も優れたアスリートとして、野球やフットボール選手を押しのけて1位に選ばれた、帝王ジャック・二クラウス。世界中で数多くの著名なコースをデザインしてきたことでも有名ですが、LAカウンティーではここが初お目見え。美しさと厳しさが同居する、さすがニクラウスという印象の相当にタフなコースに仕上がっています。場所は405号線または5号線を北上、その2つが交わった直後に210号線を東(パサディナ方面)に入ってしばらく走ったところです。
住所:9401 Foothill Blvd., Sunland, CA 91040
www.angelesnational.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるAngeles National Golf Clubの評価は?
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最初に、こちらはまだクラブハウスが完成していないため、コース以外の設備に関連することは正しい評価ができませんでした。米国では先にコースだけをオープンさせることは普通ですが、以前はそれが常識と知らずに驚きました。日本のゴルフ場ではまず考えられませんから。プロショップの従業員の対応は可もなく不可もなく、といったところでした。若い人が多かったので、一生懸命さと経験不足がプラスマイナスゼロといった感じ。ドライビングレンジはなかなか優れた設備です。芝の上から打てるし、ネットもありません。ただ唯一の難点は場所が離れていること。惜しい! でもクラブハウスが完成したら近くなるのかも。でも結局悩んだ結果、ほとんどバーディに近いパーにしました。
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雄大な自然を満喫できる景観
真のゴルフの面白さを味わえるタフな設計
カートの設備も問題なくGPSもバッチリなのですが、たまたま自分の乗ったカートのGPSが壊れており、完全に動かなければもう最初から一切使わなかったのですが、中途半端に動いたり止まったりするので、かなりイライラさせられました。もちろんすべてのカートがそういうわけではないでしょうけど、ちょっと印象が悪く、それで引き続きバーディに近いパーにしました。コースの景観はかなりスペクタクルで豪快なものでした。独立したホールが多く、砂漠風のワイルドな景色から、きれいな池や河川など雄大な自然を存分に楽しめます。フェアウエイのコンディションも上々で、芝もビッチリとじゅうたんのように整備されており、好感が持てました。特にグリーンは最高でした。アンジュレーションが強く、高いパッティング技術を要求されるホールが多かったのですが、それには整ったコンディションが前提。「挑戦意欲をかき立てられる難しさ」でとても楽しめました。
特筆すべきはこのコースが「真のゴルフの面白さ」を体感できることです。それは良いプレーにはご褒美があり失敗したプレーには罰がある、という当り前のことなのですが、そこを意識していないコースは、ショットの結果がスコアに正しく反映されないのです。例えばショットを曲げても隣のホールからオンできる、ティーショットが成功しても失敗してもセカンド地点の状態に違いがない、などです。ここはティーショットが成功したら最高の状況でセカンドが打てる、失敗したら罰が待っている、次も失敗するとまた罰が待っている、というようにショットの結果が確実にスコアに影響してくるコースで、そこに「真のゴルフの面白さ」が存在します。またその罰則の方法に美しい自然(水、草、土など)を利用し、「きれいだな」とただ眺めていると魔女のように落とし穴にはめられる、という不思議な魅力があるのです。この話は長くなるので、また「ゴルフ徒然草」のほうで取り上げたいと思います。
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ホットドッグはまあ普通といったところでしょうか。クラブハウスがないため、10番ティーグラウンド近くに仮設のスナックバーがあります。そこのお姉さんがとにかく愛想良くて、一気に評価が急上昇…しましたが、「ホットドッグの味」なのに、どうも最近それを売るお姉さんの評価に変わっているようで、自ら反省の意味も込めてホットドッグだけで評価します。従ってパー。バーはまだないので評価できず。パーにしておきます。料金は週末で$100から時間帯によってはそれ以上。クラブハウスがまだ仮設で、トイレさえもあまり完備していない状態にしては若干高いかなと思いましたが、コースやグリーンの状態が悪い時は少し値段を下げるなど、色々と細かい気遣いが感じられます。その気遣いに敬意を表してパーにしておきます。
7. Moorpark Country Club / ムアパーク・カントリークラブ《サンフェルナンド・バレー》
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好評の新設ゴルフ場は高級感とゆとりある設計
新設ゴルフコースの中でも好評価をよく耳にする、Moorpark Country Club。ここはセミプライベートのクラブで、私営ながらパブリックウェルカムなクラブです。場所はFWY5号線と405号線の交わる少し南側の118号線を西に向かい、シミバレーを通過してから少し北上するとすぐです。
ウェブサイトを開くとまず目に飛び込んでくるのは各メディアからの高い評価。ゴルフマガジンが発表する“All America Top 10 New Places to Play”選出。ゴルフウィークが発表する“All America Top 40”にも2年連続で選出、他に“Best Condition Golf Course in Venture Country”など、なかなか人気が高いようです。
住所:11800 Championship Dr., Moorpark, CA 93021
https://moorparkcc.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるMoorpark Country Clubの評価は?
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メディアでも好評
高級感・設備はウワサどおり
まずクラブハウスがかなり立派な建物で、カリフォルニアのカラッとした雰囲気というよりは、多少は重厚な日本の名門コースのような印象です。高級感を求める方を喜ばせたいなら最適でしょう。プロショップの従業員の対応は特に問題ありませんでした。ショップの商品も充実している印象です。ドライビングレンジは素晴らしいです。
Dレンジの評価基準はこれまでも書いてきましたように、まず天井はもちろん左右と奥にネットがないこと、芝から打てること、ボールのクオリティーがある程度のレベルを保っていること、打った距離が把握し易いこと、クラブハウスや1番ホールからあまり離れていないこと、などが挙げられますがここはそのすべてに優れていました。
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本格派も満足できる
距離たっぷりのコース
次にカートは最新機種のもので、美しいCG画像でホール全体のレイアウトを見ることができ、GPSでボールからカップまでの距離を正確に提示します。やはりきれいな映像はゴルフの楽しみを倍増してくれますね。クーラーボックスの中には冷たいミネラルウォーターが2本。うれしい気配りです。
コース全体の景観はなかなか豪快で雄大なものでした。自然の景色が素晴らしいというより、ここの優れている点はホール同士があまりくっつき過ぎず、ゆったりとレイアウトされており、従ってホールごとの景色がガラッと変わり、印象が異なる楽しみがあるところです。前のホールは大きな池が有ったと思ったら、次は高い木がホールの両側に並んでいるというような…いわゆる本格派のコースという印象。距離もタップリあって歯ごたえのあるコースが好き、という人はぜひプレーしてみてください。
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少し甘さが見受けられ
コンディションは並
フェアウエイのコンディションは全体的には素晴らしいのですが、何カ所か完全に手を抜いている部分が有り(意図的にラフな状態にしたとは思えず)、やはりどうしてもまずい箇所の記憶が残るのでパー。グリーンも同じです。決して悪くないのだけど、ホールによって芝の状態が異なっていたりして、ちょっと仕事が甘い印象ですね。ここもパー。
ホットドッグは何の個性もない普通のもの。ただボギーにするほどの問題点もないのでこれも何とかパーセーブ。ホットドッグと言えば最近のゴルフ場に増えたことで、ケチャップ、マスタード、ラディッシュなどを個別包装にしているところが多いですよね。清潔だしコストも抑えられるのでしょうが、あれ毎回引き裂いて入れるの、面倒くさくないですか? 個人的には嫌いです。急いでいる時はイライラするし、手も汚れるし…。ここも個別包装でした。
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コースを一望できるバーで
プレー後はリラックス
プレー後のバーはとても良かったです。まず私見ですが、ゴルフの後ってアウトサイドでのんびりしたいと思いません? それも日よけ屋根がついているテラス席がゆったりと設置されていて、ゆるやかな風が入ってきて先程までプレーしていたホールが見えている。そこで軽くチップスでもつまみながら、冷えたビールを1杯。いくらお洒落なバーでも、ゴルフの後だけはインサイドだと何か少し息苦しく感じます。
ここのバーは私の理想形で、まずクラブハウスのバーからそのまま外に出られ、そしてきれいな花に飾られたテーブルが、ゆったりと7~8台並んでいます。日よけがあるので暑くなく、目の前はすべてオープンなので涼しい風だけが入ってくる。愛想の良い女の子が、最愛の人に出会ったような笑顔で運んでくれる(ホントはティップのために)。ビールで喉を潤す。至福のひと時です。オープンテラスのバー設備は、カリフォルニアのゴルフ場には不可欠だと思いますが、いかがでしょう。
値段は週末のレギュラータイムで$105。ちょっと高い? でも全体の雰囲気からしてもまあ納得できます。コースも27ホールあって、すべての設備がゆったりと作られているので空間に“ゆとり”があり、それが全体の高級感に繋がっています。もし日本からのお客をゴルフでお世話することになり、その人がかなりの“ゴルフ・やり手”の方なら、プレー・雰囲気ともにここはおすすめですね。
8. Knollwood Country Club / ノールウッド・カントリークラブ《サンフェルナンド・バレー》
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LA北部Granada Hillsの林間コース
Granada Hillsの住宅街の中にあり、古くから地元ゴルファー達に愛されてきたという雰囲気が満載のKnollwood Country Club。この近辺は元々が森林地帯なのか、天高く伸びた樹木に覆われる林間コースといった風情で、サウスベイ方面はどうしても平らな地形で乾燥した土地が多いこともあり、ここは故郷である日本のゴルフコースを思い出させてくれてちょっと嬉しくなります。もっともそれは、私が“林間コース好き”という個人的な好みに影響しているのですが(詳しくは後述)。
合流した地点からほんの少しだけ西に行ったところです。サウスベイやオレンジカウンティーからはちょっと遠いかも?でも北部在住のゴルファーには近くて便利なコースでしょう。
住所:12040 Balboa Blvd., Granada Hills, CA 91344
www.knollwoodgc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるKnollwood Country Clubの評価は?
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いきなり話がそれますが、前述の“私が林間コースを好きな理由”に関して詳しく分析してみたいと思います。まず一番の理由は、あの左右を樹木で囲まれた独特のルックスが理屈抜きで「好みのタイプ」なのですが、ここではもっと論理的な点に触れたいと思います。ゴルフにはOBというルールがあります。ティーショットでOBを打ったとしましょう。2度目のティーショットは第3打となり、パー4ならそこからナイスショットが2度続いても4オンです。OBを打った時点で既にパーは有り得ない、とても淋しいホールになります。
一方で各ホールを区切る線上に何も障害が無いと、ティーショットがすごく曲がっても隣のホールからセカンドが打て、うまく行くとパーオンになり、もしかするとバーディも有り得ます。ひどいティーショットを打ったのにも拘らず、ですよ。つまり、私はOBの付加罰打数は少し厳し過ぎると考え、また大きく曲がったティーショットを打ったプレイヤーが、隣ホールからセカンドショットを乗せてバーディを取るのも納得いかないのです。そしてその問題点を見事に解決してくれる折衷案が、“高く美しくそびえる樹木”なのです。
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高い木々でセパレートされているコースは、ティーショットを曲げて林に入れると、1打ガマンして横に出さねばなりません。でもそこからはまだ3打目で、うまくリカバリーできればパーがまだ狙えます。ゴルフはミスが出てもカップインし終わるまでは、常に「何とかまだパーが取れるかも?」という状況が続くことが最高に楽しく、またそこでパーを取ることが「ゴルフの上手さ」だと思います。何より牧場じゃあるまいし、あの白杭ほど目障りなものはありません。
美しいゴルフコースは、可能な限り人口のアイテムが少ないものです。コース上で眼に入る人口のものは、できるだけ小さくした赤・白・青のティーマークと、小ぶりのバンカーレーキ、そして軽くて丈夫なピンフラッグの3つだけでいいのです。本当はボール洗い器もゴミ箱も不要なのです(ボールは自分で拭き、ゴミは自分で持ち帰るもの)。オーガスタに杭など有りますか? もちろん海沿いのリンクスコースも素敵な景色ですが、私はこのような理由から、高い樹木で覆われた林間コースこそが見た目も中味も最高に「好みのタイプ」なのです。
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さて、本題に戻りましょう。まずプロショップの対応は問題なくパー。ドライビングレンジは、打席がかなり荒れており、ボールを買う機械も壊れていました。まあそれはご愛敬としても、ネットが低いので、1番ホールの右側のラフに沢山のレンジボールが飛び出していました。米国ではよくある光景ですが、あれって、似たボールがたくさんあるから長く探すことになり、長く探すから飛んでくるボールが危ないのです。これはボギーですね。カートは一般的なもの。特に問題なくパーです。
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コース全体の景観は、前述のように好きなタイプの林間コースなので問題ないですが、でもちょっとバーディには届かないでしょう。パーです。それよりも取材の日は、今年最大のニュースの一つであった山火事が起きた日でした。マリブ方面の空はひどい煙が…(写真参照)。実は「ゴルフやってる場合かな…」と、ちょっと後ろめたい気持ちでプレーしていました。フェアウエイのコンディションは、幾つかのホールでフェアウエイのど真ん中で大きく芝が剥げていました。しかし土の状態から察するに、さほど芝が育ち難い環境とは思えません。これは手抜き? ここはボギーに。グリーンのコンディションは、ちょっと不思議なグリーンで、芝目がきついのか、刈り方がまずいのか…かなりヘンな癖を持つ変ったグリーンでした。でもボギーはちょっと辛いかも。ギリギリでパーに。
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ホットドッグもまずまずでパー、プレー後のバーは質素な設備ですが、コースの雰囲気によく合っていてパーです。プレー費は、週末のレギュラータイム・カート込みで$32。これは安い!バーディでしょう。今回は前半、別ネタを書きすぎて採点欄が短くなってしまいました。スミマセン。でもこの林間コース、実は採点結果(1オーバー)ほどの問題はなく、結構好きなコースです。私と同様に気軽な林間コースが好きな方にはお勧めでしょう。
ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:サンバナディーノ
1. Shandin Hills Golf Club / シャナン・ヒルズ・ゴルフクラブ《サンバナディーノ》
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貨物列車の走る牧歌的な風景が楽しめる
LA北部のSan Bernadino に位置し、山間部に近いこともあって大自然を存分に楽しめる、Shandin Hills Golf Club。ウエストLAやダウンタウン方面からはFWY10号線または60号線を東へ行き、LAから陸路でラスベガスを目指す際に利用する、15号線に入って北上します。サウスベイ方面からでも110号線や710号線、605号線などを使って北上、あとは上記と同じです。ここはLAで数多くのゴルフ場を所有することでお馴染みの、“アメリカンゴルフ”が運営しています。
住所:3380 Little Mountain Dr., San Bernadino, CA 92405
www.golfshandinhillsgc.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるShandin Hills Golf Clubの評価は?
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まずはプロショップのサービスですが、大きな問題もなく、てきぱきと仕事をこなしていました。カウンターの男性は、ちょっとスベリ気味のジョークがイマイチでしたが、基本的にはとても一生懸命な対応でした。腹を抱えるほど笑わせてくれたらバーディを出したところですが、ここは惜しくもパーでしょう。次にドライビングレンジですが、一番ホールからさほど離れておらず、広さと距離もたっぷりで、まずまずの設備でした。バーディでもいいかな…とちょっと悩みましたが、さすがに一歩届かず、惜しくもバーディ逃しのパーといったところです。でもいいレンジですよ。カートは一般的なものでGPSも無し。アメリカンゴルフのコースでGPS付きカートは見たことないのでは? しかしいつもながら、私にはGPSの有り無しは査定に大きな影響を与えません。ここもパーです。
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次にコース全体の景観ですが、ゆったりとした大自然に囲まれており、素朴な印象でなかなか好感が持てました。息を呑むほどの絶景や、ピート・ダイやトム・ファジオが設計したような印象的なデザインがあるわけではありません。でもインの幾つかのホールの脇に線路が走っており、そこを長~い貨物列車がカメのようにゆっくりと進んで行くのです。過去にも何度か書きましたが、私は動く乗り物(例:飛行機、貨物列車、飛行船など)が見えるとワクワクして、無条件にそのコースを好きになってしまいます。今回もアメリカを象徴するような、鮮やかなペインティングを施した貨物列車を、触れるぐらい間近で見てすごく嬉しかったので、バーディをつけましょう。え? ゴルフに関係ない? はい、筆者の独断と偏見なのです。それでいいのだ。
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次はフェアウエイのコンディション。さほど悪くなかったのですが、2ホールほどフェアウエイのど真ん中に、広大なベアーグラウンドがありました。芝が完全に死んでいましたね。芝生の育成と管理が、とても難しい技術であることはよく分かっていますが、さすがにちょっとひどい状態でした。あれを完全に戻すには、結構大変な作業が要りますね。ここは辛めにボギーでしょう。グリーンのコンディションは、若干遅いかな? と思いましたが、いつも気になる『ホールごとのばらつき』はこのコースには少なく、パーにしておきます。
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ホットドッグは一般的なものですが、まずまずの味でした。作ってくれたのは、髭を生やしたヒスパニック系の太った大将。やっぱりどんな料理でも、調理人はあのような『漫画に出てくるようなオヤジ』のほうが、何でも美味しく感じるような気がします。充分な満足感でパーでしょう。バーは簡易的な設備があるだけですが、気のおけない仲間とプレー後に軽くビールを飲むぐらいには、これで充分だと思います。ここもパーですね。プレー費は平日が35ドルで、週末が43ドル。いずれもカート込みの料金です。これは安い、と思いましたが、結構遠い場所にあるのでまあ妥当かな、とも思います。パーにしましょう。
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何ホールかはコース中央にある池に上手く囲まれており、のんびりとした牧歌的な印象を与えてくれ、『おっとりとした郊外のコース』という雰囲気が満載です。スロープもさほど無いので、女性や年配者でも楽にプレーできるでしょう。
2. Los Serranos Country Club / ロス・セラーノス・カントリークラブ《サンバナディーノ》
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カリフォルニアで一番長いコース
LA東部に位置し、古くから人気の高いコースで有名な、Los Serranos Country Club。ここはノース・サウスの計36ホールあるのですが、特にサウスの18ホールはカリフォルニア州で最も距離が長いところが売り物のチャンピオンコースで、パーも74という迫力です。
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コースの東側には広大な山岳地帯がその雄大な姿を見せており、スコアカードの写真にも使用されているように、冬場は美しい雪化粧をまとった姿が眺められることでしょう。山には白い雪、でも平地は緑の芝が広がり半袖でプレーできる、この雰囲気が私の大好きなLAゴルフの真髄です。場所はFWYで言うと、60号線、71号線、91号線、57号線でできる四角形の真ん中ぐらい、ダウンタウンやウエストLA方面からは60番を東へ、サウスベイからは91番を同じく東へ、どこからもでもさほど遠くない便利なロケーションです。
住所:15656 Yorba Avenue, Chino Hills, CA 91709
https://losserranosgolfclub.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるLos Serranos Country Clubの評価は?
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まずはプロショップの対応ですが、実は取材当日、FWY71号線を降りてすぐの道路が工事で閉鎖されており、全く道が分らずに困ってしまいました。携帯電話でプロショップの男性と話しながら、まさに手さぐり状態で運転したのですが、その対応が非常に親切だったのです。これまでも何度か書きましたが、プロショップのお兄さん方は(失礼ながら)、米国のサービス業にしては皆さんてきぱきと動き、またスポーツマンが多いせいかナイスガイが多いです。ただおしなべて愛想はあまりありませんが。その日も電話をホールドして運転する私に付き合ってくれて、何気なく世間話をしたら結構付盛り上がりました。アメリカ人気質のいいところですね。何かプチ友人になったような雰囲気で、もちろんそれは個人の性格によるものですが、「遅刻したらどうしよう」という不安を取り除いてくれた彼に感謝の気持ちで、バーディを差し上げます。
ドライビングレンジは、前述のようなトラブルがあったため練習をする時間は無かったのですが、きれいな設備がハウスやティーグラウンドに近い位置に設けられており距離もたっぷり。ただ右側のネットが低いので、1番ホールの左ラフに沢山レンジボールが飛び出しており、1番でティーショットを左に打った人は探すのに苦労しそう。何よりちょっと危ないかも。しかし設備は良さそうだったので全体的にはパーでしょう。カートも問題なく働いてくれました。設備は一般的なもので、GPSなどの距離表示小道具は特にありません。
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次にコース全体の景観ですが、前述のとおり雄大な山岳地帯が眼に入り、カリフォルニアとは思えないような深みのある風景で、幾つかのティーグラウンドでは思わず息を飲むような清々しさを感じました。コースデザインそのものは一般的なものですが、適度なスロープや池などのハザードもプレーを楽しむための良質なインパクトになっており、合格点ではないでしょうか。それとこのコースは幾つかの楽しい仕掛けがあります。例えば世界の有名コースへの方向や距離を示すサインポールがあり(写真参照)、またコース途中のバンカーには欧州リンクス風のポットバンカーが作られていて、そこにネームボードも付けられて楽しさを演出していました。そのような雰囲気がコース全体に溢れており、長年ゴルファーから愛されている“暖かさ”が随所に感じられました。雄大な光景とその“暖かさ”を気に入ったので、ここはバーディです。
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フェアウエイのコンディションは特に問題はありませんでした。パーです。グリーンはおおむね良かったのですが、2ホールほどグリーンが荒れており、特に10番のグリーンはかなり状態が悪かったですね。いつも書いていますように、グリーンは速いか遅いかよりも、各ホールにバラつきが無いかどうかが私は気になります。その意味でもここはボギーです。ホットドッグもまずまず。プレー後のバーはかなり広いレストランとバーがあり、アマの大会でも有ったのか、多くの学生ゴルファーで賑わっていました。地元のオヤジゴルファーもたくさん来場しており、いかにも地元に密着している印象です。パーですね。プレー費は週末のレギュラータイムで$70。リーズナブルだと思います。パーですね。
最初は“カリフォルニアで一番長い”と聞いていたので、さぞかしタフなプレーを強いられると覚悟して行ったのですが、それはトータルのパーが多いからであって、決してパー数に対してすごく距離が長いという印象は有りません。それよりも典型的な“地元ゴルファーに愛されているコース”という雰囲気が満載で、それは理想のゴルフコースの条件のひとつかもしれません。でもタフなコースであることも間違い有りません。あらゆるタイプのゴルファーが楽しめる、ナイスコースでしょう。
3. Sierra Lakes Golf Club / シエラ・レイクス・ゴルフクラブ《サンバナディーノ》
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洗練されたコースデザインが魅力
FWY10号線と15号線の交わった場所から15号線を少し北上、そして210号線を東に行くとすぐです(*ゴルフ場への道順はウェブサイトをご参照ください)。この界隈と10号線と60号線が交わる近辺は、ここ数年の間に、新しいゴルフ場のオープンが目立ちます。
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シエラ・レイクスも典型的な最近の郊外型コースに多い、廻りをぐるりと新興住宅が取り囲んでいるレイアウトで、現在もまだ開発進行中の街といった印象。外観がよく似た家が並んでいます。クラブハウスは洗練されたなかなか上品なデザインに設計されており、結婚式も頻繁に行われているそうです。日本からゴルフ好きのお客さんがいらっしゃった時にお連れしてもきっと喜ばれそうな雰囲気です。
住所:16600 Clubhouse Dr., Fontana, CA 92336
https://sierralakes.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるSierra Lakes Golf Clubの評価は?
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洗練されたコースデザイン
初心者から上級者まで楽しめる
コース設計は著名な設計家のテッド・ロビンソン。全体的にはオーソドックスな造りで、初心者から上級者まで幅広いゴルファーが楽しめそうなコース。LAのパブリックコースはあまりにも難しすぎて面白くないところもいくつかありますが、ここは「易しい」とは言いませんが、とても「優しい」コース。女性にもお勧めです。
1番気に入った点はフェアウエイの芝の状態。芝がはげている場所や明らかに手入れを放置している場所はほとんど見当たりません。ただ、グリーンは少し荒れ気味。最近(3月末に調査)は雨が多くて初春にしては寒い日が続いたので、管理がうまくできなかったのでしょうか? でも同時期に完璧なグリーンのコースも他にあったので、ここはマイナスポイント。
ドライビングレンジは、前述のようなトラブルがあったため練習をする時間は無かったのですが、きれいな設備がハウスやティーグラウンドに近い位置に設けられており距離もたっぷり。ただ右側のネットが低いので、1番ホールの左ラフに沢山レンジボールが飛び出しており、1番でティーショットを左に打った人は探すのに苦労しそう。何よりちょっと危ないかも。しかし設備は良さそうだったので全体的にはパーでしょう。カートも問題なく働いてくれました。設備は一般的なもので、GPSなどの距離表示小道具は特にありません。
ドライビングレンジはまずまずといったところ。一部は芝から打たせて、一部マットでした。強いて言えば、もう少し左右に広ければいいかも。練習ボールのクオリティーも普通。ボールを買う機械の調子が悪くて何回もスタッフを呼びに行きましたが、まあそれはご愛嬌。カートも普通…よりちょっと落ちるかも。でもギリギリでパーにしました。最近はカートにGPSを装備しているゴルフ場が増えてきていますが、ここはシンプルにというか経費節減というか、とにかく何も付いていません。GPSですっかりと甘やかされたゴルファーには辛いかも。
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プロショップの従業員はナイス! 手際よく愛想もよく、米国では珍しいぐらいキビキビと仕事をこなしていました。でも逆に、スナックバーのお姉さんは無愛想。せっかくの可愛い顔ときれいなメイクが台無しよ(大きなお世話と怒られそう)。もっとにこやかに! ホットドッグはソーセージの肉質がすごくジューシーでかなり美味しかったのでバーディを出そうかと思いましたが、お姉さんのマイナスポイントで差し引きゼロ。プレー後のバーもなかなか落ち着ける雰囲気でした。ちょうど9番ホールのグリーンを見る位置に屋外テラスがたく並んでいて、プレー後の1杯のビールには最高の環境です。料金は土曜日で72ドル。まあ妥当でしょう。
以上、総合評価は3アンダー。初回はなかなかの好スコアが出ました。ちなみにここは、LAの日本人ゴルフトーナメントで最も盛り上がると言われる「南加・ゴルフ大学対抗戦」の昨年の会場になった場所です。
ロサンゼルス近郊のパブリックゴルフコース:リバーサイド&テメキュラ
1. Green River Golf Club / グリーン・リバー・ゴルフクラブ《リバーサイド》
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リバーサイドとオレンジの2コース
コロナ地区で古くからお馴染みの、以前に聞いた情報では日本企業がオーナー(または昔そうだった)らしいということもあり、何かと親近感を覚えるコースのGreen River Golf Club 。ここはリバーサイド(18ホール)とオレンジ(18ホール)の2コース、合計で36ホールあります。場所は、FWY91号線を延々と東へ向うと、71号線と交わる直前の山の谷間にゴルフコースが見えてきます。ダウンタウンやウエストLAからはちょっと遠く感じるかもしれませんが、サウスベイからはそれ程でもないと思います。
住所:5215 Green River Road, Corona, CA 92880
www.playgreenriver.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるGreen River Golf Clubの評価は?
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まずはプロショップでのスタッフの対応、チェックインは何の問題もなかったのですが、実はスタートしてから、ちょっと残念なことが有りました。コースが改装中なのか、何ホールかテンポラリーグリーンで、その対処がかなりいい加減なものだったのです。テンポラリーグリーンは仕方ないにしても、何か「適当にグリーンの位置に白線でマルしておけ!」といった印象で、ちょっとお客をバカにしているのでは?と感じさせます。それよりもひと言でいから、何故チェックインの時に言ってくれなかったのかな、と非常にガッカリしました。そのひと言で、随分と印象が変るのに…という理由で、プロショップの対応にはボギーを付けます。
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次にドライビングレンジですが、これはなかなか打ちやすい設計になっていました。駐車場のすぐ前に作られており、「レンジで集合」という待ち合わせをする人も多いと思うので、到着する車を見ながら練習できるのはとても便利です。ただバーディにはちょっと届かず。パーですね。それからカートも一般的なものですが、きれいに整備されていて、大きな問題は有りませんでした。ここもパーにしましょう。
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次はコース全体の景観ですが、前述したようにリバーサイドコースは、かなり以前にラウンドしたことがあり、池のよく効いたフラットなコースだった記憶があるのですが、オレンジコースはかなり異なる印象ですね。4ホールか5ホール目ぐらいから、パームスプリングスに来たかのような、赤茶色の岩肌が豪快に目に飛び込んできます。そしてその横を貨物列車が定期的に走り、大きなホーンを鳴らして通り過ぎて行きます。ショットの直前に鳴らされると困りますが、筆者は基本的に乗り物が好きなので、とても喜んでしまいました。大自然を感じさせる背景に、鮮やかなロゴが満載の貨物列車が走り過ぎていく。ウーン… 何年この国に住んでも、改めてこのアメリカっぽい風景には心を奪われます。でもコース採点は別モノなので、ここはバーディに届かずのパーです。
次にフェアウエイのコンディション、決して問題はなかったのですが、ここもバーディに届かずのパーでしょう。次はグリーン。コンディション自体は何の問題も有りませんが、先程のテンポラリーグリーンの問題をここでも思い出しました。改装時の対処法としては珍しく有りませんが、その対応があまりにも適当だったことが、どうしても引っ掛かります。特に今回はそれがパー3のホールで、テンポラリーグリーンは実際のグリーンより30ヤードも手前。しかしその案内がどこにもないので、同伴者も私も全員がティーショットをはるかオーバー。しかもグリーンは適当な対処。これはちょっとひどいなと… グリーンの状態は悪くなかったのですが、他に書くところが無いのでここでボギーを付けます。
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ホットドッグの味は… 実は9ホール終わった時点でスナックバーが無いので、食べられませんでした。従って採点不能なので、とりあえずパーにしておきます。プレー後のスナックバーは、大きな結婚式が入っていたため一部だけの開店でしたが、サービスは丁寧なものでした。問題なくパーです。プレー費は、週末のレギュラータイムで52ドル。まあリーズナブルな設定でしょう。
全体的には、36ホール有るのでエントリーもし易いでしょう。今回はテンポラリーグリーンの問題で辛い採点になりましたが、決してコース自体は悪くなかったです。でもどちらかと言うと、リバーサイドコースのほうがお勧めかもしれません。初心者から上級者まで楽しめる、郊外型コースの代表格でしょう。
2. Trilogy Golf Club at Glen Ivy / トリロジー・ゴルフクラブ・アット・グレンアイヴィ《リバーサイド》
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微かな柑橘系の香り漂う~名物18番ホール
アメリカ西部を中心にハイグレードのゴルフ場経営を、全て同じ名称で展開しているTrilogy Golf Clubの、グレンアイヴィ・コースです。同名でのコースは既に6箇所、また近日オープン予定の新コースも2箇所、そして提携しているコースも4箇所あり、デベロッパーとしての好調な推移が伺えます。スキンマッチなどのメディア導入も積極的で(LGスキンゲーム、トリロジー・ラキンタにて)、今後もその華やかな動向に注目のコースでしょう。LA地区のコース、“グレンアイヴィ”の場所は90番FWYと15番FWYが重なる地点から、15番を南に少し走ったところにあります。
住所:24440 Trilogy Parkway, Glen Ivy, CA 92883
www.glenivygolf.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるTrilogy Golf Club at Glen Ivyの評価は?
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まずはプロショップの対応ですが、かなり無愛想なお兄さんが、まるで太極拳をしているかのように優雅な動きで、かなりのんびりと仕事をしていました。ティーオフに時間がなかったので、ちょっとイライラ。でもプロショップのディスプレイがなかなか綺麗に演出されており、「まあそう焦らずに…」と大人の対応を自分に言い聞かせて落ち着いたので、寛大な評価でパーにします。
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ドライビングレンジは、なかなかいい設備。芝から打てるうえに、距離も充分でした。ただ左側に一般道と右側に駐車場があるためにネットがあること、プロショップや1番ホールからは少し離れていることが惜しい、といった印象。パーにします。カートはGPS完備で問題なし。ただ、ディボットを埋める目土ポットに全然、砂が入っていない。他のカートのものを略奪しようと試みると、隣のカート数台も全て空っぽ。久々にカートにバーディを出そうかと迷いましたが、目土不足でパーに降格。惜しい!
コース全体の景観はとてもきれいでした。たくさんの池も美観アップに貢献していましたし、何と言ってもここの名物ホール18番の、南カリフォルニア最大の高低差と言われる打ち下ろしのパー4・ホール。雄大な景色は息を飲むほど。でも私が気に入ったのは、その18番の右側にお行儀よく並んでいるオレンジの木、また7番ホールの左側に延々と続く、グレープフルーツの木… 背丈の揃った樹木の美しい緑の葉が風に揺れ、微かな柑橘系の香りを運んでいました。
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地面に落ちてコース内にまで転がってきていたグレープフルーツを、同伴者がロストボールのようにピックアップ。止める私を無視して皮をむいて試食。一同じっと見ていると… 「うまい!」と絶叫。そのジューシーな声に釣られて、私も一口。確かにうまい! でも読者の皆さん、今度行った時は間違えても木からもぎ取ったらダメですよ! 個人的にミカン系果物が大好きな私は、この農耕色満載の景観をとても気に入り、バーディにしました。
フェアウエイのコンディションは、大きな問題もなくまずまずの状態だったのでパーにしましたが、グリーンはかなり痛んでいましたね。肌荒れに悩む女子高生のように、グリーンキーパーも頭を抱えていることでしょう。グリーン管理が大変なことはよく承知していますが、他コースでは同じ時期できれいなところもあるので、ここは残念ながらボギーにしました。
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ホットドッグは悪くない味でした。売り子のお姉さんも愛想がよくてナイス。でもバーディにはちょっと届かないのでパー。プレイ後のテラス席は、9番ホールを見下ろす高台にあるので非常に景色がよく、雰囲気も最高で非常に好印象を持ちました。ここはバーディでしょう。プレイ費は、全てレギュラータイムで平日が$50、金曜日が$60、土・日・祝が$80、まずまずの料金体系でパーに。ミッドタイムやトワイライト料金もあるので、ウエッブでチェックして下さい。
全体的にきれいなコースで女性にも喜ばれるでしょう。距離は意外と短いので、飛ばし屋さんはハザードにご注意を。年間を通してけっこう風が強い地域でもあるので、行ってみると意外と寒いことがよくあります。冬場にプレイする際は防寒具をバッグにお忘れなく。
3. Cimarron Golf Resort / シマロン・ゴルフリゾート《リバーサイド》
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パームスプリングスの新コース、砂漠と山をミックスしたリンクス風
パームスプリングス空港のすぐ近くで、ダウンタウン地区からも近くて便利な、Cimarron Golf Resortです。最初にウエブサイトで見た際は、その美しい写真にかなり期待が持てました。例えるなら、コース・デザイナーに砂漠と山と芝というキャンパスを与えて、ヨーロッパ・リンクス風のコースを見事に再現したという印象で、プレーを本当に楽しみにしていたのです。しかし当日コースに訪れると、確かにイングランドかアイルランドのリンクス風の雰囲気はありますが、色々と細かい問題点も目につきました。
住所:67-603 30th Ave., Cathedral City, CA 92234
www.cimarrongolf.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるCimarron Golf Resortの評価は?
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まずクラブハウスの対応ですが、てきぱきと仕事をしていました。特に問題ありません。パーにしましょう。
次にドライビングレンジは、決して素晴らしくはないですが大きな問題も有りません。いつも書いていますように、レンジの考え方は経営者やオーナーのゴルフに対する考え方がよく見える場所です。ここはあくまでもプレーヤーをウオームアップさせるための最低限の設備、という印象。それは間違ってはいませんが、私は個人的にはあまり好きではありません。ただレンジの設備自体は決して悪くないので、パーにしておきましょう。
次にカートも普通のタイプです。一応GPSは完備。ただ最新のCGタイプの画面ではなく、数字だけが出るタイプです。でもプレーには支障がありません。
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景観とコンディションでは
改善点ありのボギー
次にコース全体の景観。ここは色々と思うところがありました。前述のように、このコースはイングランド他のリンクスを再現したかったのだろうと思いますが、やっぱりカリフォルニアはパームツリーのほうが似合うかも。それと途中で、大きな道路が高架状態でコースの横を横切る場所があり、従って数ホールは真横で(しかも頭よりも全然高い位置で)車がビュンビュンと走ることになり、これはリンクスのイメージからかけ離れています。日本で例えるなら、まるで国道沿いの河川敷コースといった印象。やっぱりせっかくパームスプリングスまで足を伸ばしたわけですから、誰もが“非日常”を味わいたいはず。その点に少し興ざめしたので、ここはボギーにします。
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フェアウエイのコンディションは、まあ悪くはないですが、1月のパームスプリングスはベストシーズン。芝の状態も最高のはずなのに、少し荒さが目立ったような気がしました。そこもリンクスを意識して“ワイルド”にしたのでしょうか?まあギリギリのパーにしておきます。グリーンのコンディションは正直言って失望しました。前述同様、一番良い状態が作れるこの時期に、グリーンにすごく砂が入っているのです。前日プレーしたすぐ隣のコースは完璧なコンディションだったので、これはグリーンキーパーに問題ありですね。ここはボギーに。
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バーなどの施設も並程度
異色なコースという位置づけはあり
ホットドッグの味は…。実はこのコース、9番と10番を結ぶ位置はクラブハウスから離れており、そこにはスナックバーがなく、たまに訪れるワゴンカーのみが唯一の食料供給源です。しかもその日に用意されていた食べ物は、冷めたハムサンドイッチが1個だけ。「え?」という印象。ある程度の在庫を用意してから、売りに出るべきではないですか?スナックバーがないのだから…。まあ色々と事情があったのかもしれないので、大目に見てパーにしておきましょう。バーはクラブハウスの中にあり、それなりに整った設備がありました。特に問題はないのでパーにします。料金は一人90ドル。この時期のパームスプリングスは最も高い時期ですから、平日でもそのぐらいかな?と判断しました。ここもパーにしておきます。
もしパームスプリングスに長く滞在して、カリフォルニア典型のパームツリーたっぷりのゴルフコースに少し飽きたら、ここは面白いかもしれません。それと空港に近く、パームスプリングスのダウンタウン地域からも近いので、場所的な理由からは候補に挙げてもいいかなと思います。またコースも結構タフで、プレー自体のやり応えは存分に楽しめるでしょう。ただ、パームスプリングスならではの風情に接したいなら、第一候補にはしないほうがいいかもしれません。バリエーションに富んだコースプランを作りたい場合は、その一つに組み入れてみて下さい。
4. Escena Golf Club / エスセーナ・ゴルフクラブ《リバーサイド》
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デザインはあのジャック・二クラス。場所は10番FWYを果てしなく東へ。LAから2時間も走ると、巨大な風力発電の風車の軍団が見えてきて、その独特の存在感に圧倒されていると、パームスプリングスはもうすぐです。
住所:1100 Clubhouse View Dr, Palm Springs, CA 92262
https://escenagolf.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるEscena Golf Clubの評価は?
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従業員はてきぱきと動き、とても親切でした。問題なくパーに。1番ホールの横に建設中のクラブハウスはモダンな印象で、ポップなロゴデザインなども見ると、若い女性にも気に入られるゴルフコースになることでしょう。さて、ドライビングレンジも建設中で評価外。とりあえずパーにしておきます。カートはテンポラリーなのかあれが実際のカートになるのか不明ですが、GPSなども付いていない一般的なカートです。とりあえずカートもパーにしました。
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ニクラウスらしいデザインで
景観・コンディションは抜群
コース全体の景観、これは素晴らしい。まずコースはいかにも二クラスデザインという感じの、非常に美しいものです。バンカー、池、川などのハザードは戦略性と美観の二つの役目を完璧にこなし、まだ背の低い可愛らしいパームツリーがデザイン上のポイントとして目を楽しませてくれます。それとコースもきれいですが、周りの景色も素晴らしいです。パームスプリング空港の近くという好立地でまだこんな場所が有ったのかという印象で、周りをきれいにパームスプリングス独特の岩山が取り囲んでおり、息を飲む眺望には誰もが満足することでしょう。イーグルか?とも思いましたが、上記のように未完成のクラブハウスとレンジにパーをつけた代わりに、ここはバーディに抑えておきましょう。
フェアウエイのコンディションも素晴らしかったです。バンカー周りの芝の色をわざと茶色にして精神的プレッシャーを与えるデザイナーのアイデアも、芝を管理する人間が正しい仕事をしないと意味がありません。そういう意味でここはかなり優秀では? またグリーンのコンディションも素晴らしく、ここのグリーンキーパーを始めとするスタッフ達はいい仕事していますねエ~。パームスプリングスは地下水が豊富と聞いていたので、誰がやっても芝の手入れは易しいのかな?と思いましたが、実は翌日プレーしたコースの状態があまり良くなかったので、やはりここはレベルの高い仕事をしているんだな…と感じました。フェアウエイ・グリーンの両方ともにバーディをつけましょう。
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女性が好むテイスト
将来は人気コースになりそう
ホットドッグは… 残念ながらこれもまだスナックバーがオープンしておらず、定期的に走ってくるカーとでサンドイッチを買うだけでした。冷たいサンドイッチはお世辞にも美味しいとは言えず、ボギーにしようかと思いましたが、まあこのような状況は米国のコースでは当たり前なので、おまけでパーにしておきます。プレー後のバーも同じで、何も判断材料がないのでとりあえずパーに。料金はパームスプリングスなので時期でかなり価格が変り、例えば今ですと、平日$99、週末は$115、真夏の場合はいつでも$40です。まあ妥当な金額でしょうか。ここはパーにしました。
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さて、全体の印象ですが、今回は少し甘くつけました。理由は、珍しいポップなデザインのクラブハウス(建築中の外観とパース図から判断するに)や、ロゴマーク、そして美しい景観… これらは絶対に若い女性が好むテイストで、従って近い将来には人気コースになるであろうという期待値からです。日本からの旅行者、LAのゴルフ仲間、どちらでもちょっとお洒落なゴルフを楽しみたい、というゲストがおられたら是非お勧めします。距離もさほど長くなく、初心者やご年配も充分に楽しめます。逆に初心者こそ、こういうコースに来るとさらにゴルフが好きになるでしょう。是非一度訪れてみて下さい。
5. Eagle Glen Golf Course / イーグルグレン・ゴルフコース《リバーサイド》
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高級感あふれる施設と手ごたえのコースはアテンド向き
FW15号線と91号線の交わる場所から南に少し走った、大自然の中に位置する”Eagle Glen”。数多くのゴルフ場の開発や運営を手がける”Troon Golf”のコースですね。やはりここ数年は、ゴルフ場運営も資本力や組織力を持つ企業が、日米ともにその勢力を拡大しているように見えます。やがて近い将来は、3社か4社ほどの巨大グループが多くのゴルフ場をその支配下に置き、一方それに属さない単体運営のゴルフ場がいつまでも個性を売りにしている… そのような図式が形成されるのではないでしょうか。もっとも我々プレイヤーにとっては、そのような淘汰が産業を活性させ、きちんと整備されたコースで快適なプレーがリーズナブルな料金でできれば、その運営の舞台裏は問わないというのが本音でしょう。
住所:1800 Eagle Glen Parkway, Corona, CA 92883
https://eagleglengc.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるEagle Glen Golf Courseの評価は?
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まずは従業員のサービス内容。また今回も同じですが、愛想は無いけど不手際もないという結果ですね。でも街のショップや銀行よりもてきぱきとした人が多いのは、いつも感じることです。個人的には、ゴルフコースでリッツ・カールトンのドアマンのような対応を望むわけではないので、全く問題ありません。
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ドライビングレンジはすべてが合格
次にドライビングレンジ。これはなかなか素晴らしいです。芝から打てる、ネットが無い、距離が分りやすい、1番ホールに近い、これら全て合格です。またボールが打席の横に山積みしてあり、『打ちたいだけどうぞ』という姿勢。やはり人間って『打ち放題』とか『食べ放題』とか『飲み放題』には弱いですよね。何か得した気分。おまけにボールの質も悪くない。ここはバーディでしょう。それからカートは比較的新しいタイプのもの。GPSは付いていませんが大きな問題ではありません。ここはパーで。
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アップダウンあり絶景のコース
コース全体の景観は、前半9ホールはアップダウンがあってかなり高い位置まで登ります。なかなか絶景。後半9ホールは下界(?)に降りてきた雰囲気で、フラットなロケーションの中でのプレーです。景色がきれいというより、うまくこのような適切な場所を見つけたな、という印象でしょうか。
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特に後半は両側を山に囲まれた山岳地帯の中でのフラットなコース、という雰囲気でなかなか風情があります。ここはバーディを差し上げましょう。しかし残念ながら、フェアウエイのコンディションがあまり良くなかったですね。ゴルフは自然と闘うスポーツですから、ラフやハザードの状態が厳しいことは“面白さ”の一部ですが、グリーン周りに芝の完全に剥げている箇所が幾つかあったのはちょっと首をひねります。グリーンキーパーの怠慢または能力不足と言わざるを得ません。ここはボギー。グリーンの状態は若干ホールによって、速さに差があったような印象ですが、すごく大きな問題というほどではなかったです。パーにしました。
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次はホットドッグですが、このコースは9番ホールから10番ホールにそのまま移動でき(もしくはそうさせている?)、クラブハウスにも戻れるのですが、何か事情がなければゴルファー心理としてはそのまま行きますよね。みんな早くプレーしたいわけですし。そんな事情からホットドッグは食べられませんでした。その代わりに売り子の女の子が頻繁に登場するので、勧められるままにサンドイッチを購入。まずくはないけど、やはり温かいホットドッグが食べたかった。何よりコース内で食べるサンドイッチほど面倒な食べ物は無い! マスタードやマヨとかつけ難いし、手もべトべト… まあ腹がふくれることだけが目的という感じでしょうか。プレー後のバーも、その日はトワイライトでプレーしたこともあり、あがってきたら既に閉店。クラブハウスがすごくきれいだけに、もう少し遅くまで営業して欲しかった。トワイライト料金は日曜日で55ドル。金額は納得できるものでした。
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総論としては商用や日本からのゴルフ好きビジターにはお勧めします。何よりクラブハウスがとてもきれいでゴージャスです。個人的にはカジュアルな小ぶりの建物が好きですが、高級感を味わって頂きたい場合は最適です。コースも本格派なので、挑戦意欲旺盛な中・上級者は充分に楽しめるでしょう。全くの初心者には前半ちょっとつらいホールが有るかも。でも基本的にはあらゆるゴルファーにお勧めできるナイスコースです。
6. Hidden Valley Golf Club / ヒドゥンバレー・ゴルフコース《リバーサイド》
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巨大な岩石ゴロゴロ、ユニークな景観とタフなコース
LAの数あるパブリックコースでも有名なHidden Valley Golf Club。既にプレーした経験をお持ちの方も多いことでしょう。なぜ有名なのかはまずコースがタフであることと、何と言っても景観のユニークさです。ゴルフ場に入るすぐ手前の道路は、人間の背丈の何倍もあるような巨大な岩石がゴロゴロと並んでおり、一瞬まるで月か火星の映像を見ているかの錯覚を覚え、異次元に迷い込んだような戸惑いがプレー前の気持ちを昂ぶらせてくれます。
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そしてゴルフコースの中にも、いくつかのホールでその巨大な岩石が配置され(というよりも、おそらく先にあった巨大岩石に合わせてコースデザインされたのでしょう)、ワイルドな景観とコースの戦略性を高める重要な役目を果たしています。場所はFWY15号線と91号線が交わったところの少し北東にあります。
住所:10 Clubhouse Dr., Norco, CA 92860
www.hiddenvalleygolf.com
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるHidden Valley Golf Clubの評価は?
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以前に比べて 「老けてしまった」感あり(?)
このコースは何度もプレーしたことがあり、今回は約3年ぶりに訪れたのですが…まず総論。ゴルフ場も人間と同じで、しばらく見ない間に随分と変わるものだなあと実感させられました。詳しくは後述しますが、少し「老けちゃった?」かな。まずプロショップの対応。問題はありません。まだニキビ跡も残る若いお兄さん、可もなく不可もなく、てきぱきと仕事をこなしていました。ドライビングレンジも、ゆったりと造られており問題ありません。次にカート。まずここで首を傾げたのが、確か前回はGPS対応のカートが有ったはずなのに、今日は何も付いていません。もし私の記憶違いならお許しいただきたいですが、経費削減? もちろん昔のゴルフはGPSなんかなかったわけで、プレーヤーには何らかの方法で距離がわかればそれで良いのですが、最初の数ホールは地面の距離表示やカート道上の表示が非常に少なく、何打かは自分の目で距離を測って打つことになりました。まだビギナーの頃に日本で、ご年配ゴルファーから「キャディに聞かずに自分の目で測る習慣をつけろ」と指導されたことを思い出して、何とか目測で打ちましたが、全員が楽しむという点に関してはちょっと不親切では? と思いました。でもカート自体は、特に大きな問題がなかったので一応パーに。
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野生動物に遭遇
自然の豊富さに圧倒
次にコースの景観。ここの1番の売りでしょうね。前述の巨大な岩石には圧倒されますし、後半のホールは結構標高の高い位置まで上がるので、高い地点から見る景色は白い石、緑の芝生、青い空、それらのコントラストがまさに絶景です。ここはバーディ。でもね…コースの景観には関係ないのですが、野生動物が多いことにちょっと参りました。ヘビ遭遇3回、見たことのない不思議なイグアナ系ハ虫類2回、野ウサギ約10家族、その他多数…。
自然が満載だからこその動物なので素晴らしいのですが、ヘビが苦手の筆者は思わずその場で硬直してしまいました。カエルだけでなく、人間もヘビに睨まれると固まるのです。でも野ウサギの家族は、皆さんとても元気そうで何よりでした。虫の多いゴルフ場を嫌がる人も多いですが、それは同時に芝生の育成に農薬を使っていないということ。まあ、私もパッティングの時に耳の周りにブーンと寄ってくる虫は大嫌いですが、それだけ自然を破壊していないという見方もあることを覚えておきましょう。
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グリーンキーパーや方針変更?
コンディションは期待はずれ
さて問題はフェアウエイとグリーンのコンディション。以前プレーした時はその2つとも丁寧に手入れされており、かなりいい仕事してますなぁと納得していたのですが、どうもグリーンキーパーが変わったのか経営方針か、今回はコンディションがちょっと問題ありでしたね。まずフェアウエイは、斜面が多い地形ということもありどうしてもカートの車輪跡が残りやすいゴルフ場なのはわかりますが、何箇所か2~3mにわたってベロリと芝がはがれており、問題はそれを数日間も放置していることです。乱暴なゴルファーもいますから芝が取れたりすることは仕方ないとしても、それを後でチェックしていないコース側の姿勢が問題です。今後もっと荒れ果てたコースになる可能性もあります。それとグリーンも問題あり。芝の刈り方が一定でないので、ほとんどの場合は変な止まり方、つまり「遅い」のですが、たまに禿げているところは当然「変に早い」状態になります。グリーンキーパーさん、ちょっと手を抜いていません?もしくは経営者さん、ゴルフ場は傷み始めると、復活は日頃の手入れの何倍も大変ですよ!前回はグリーンも良かったのに残念。どちらもボギー。
ホットドッグの味は
ちょっと悲しい結果
次にホットドッグの味。まず当日は土曜日で結婚式が入っていました。それは珍しいことではないですし、一緒に祝福してあげたいぐらいの気持ちなのですが、実はその影響で、ゴルフ場のスナックバーも終日閉店していたのです。空腹だった私が失望すると、店のオヤジが「じゃあ中で」とパーティー会場のバーに入れてくれました。そこまでは良かったけど、出てきたお姉さんは、もしかしたら数時間前に恋人が死んだのかな? と思うぐらい無愛想で、おまけに恐ろしく作業が遅く、出てきたホットドッグはソーセージがまだピンク色の冷たい状態で、逆にパンは妙にじっとりしていました。結婚式のお客ももちろん大事にするべきですが、やはりゴルフ客を入れている以上は、一般ゴルファーのことも多少は考えてほしいものです。ホットドッグはボギー。当然バーはクローズなので、「プレー後にちょっと一杯」もできませんでした。ただバーは直接問題があったわけでないので、判断不可能としてパーにしました。
料金は週末のトワイライトで1人$52。値段は普通でしょう。ただ前述のように、ゴルフ場はコースコンディションが悪いと、人間と同じで加速度的に老化現象が進みます。そしてそれを復活させるのは大変で、強い熱意と時間とお金、そして優れたグリーンキーパーが必要です。余談ですがゴルフ場が売買される時、売れる前はすごくきれいに手入れされていて、買主が決まった直後に、ここのようにゴルフコースが荒れ始める例を何度か見た経験があります。売れるまではきれいに見せて、売れたらもう後は知らんといった感じでしょうか。ここももしかして売買直後?人気のあるコースなのでちょっと残念でしたが、また復活してくれることを期待します。
7. Red Hawk Golf Club / レッドホーク・ゴルフクラブ《テメキュラ》
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アルプスの山小屋風のロッジと手ごたえあるコースが魅力
美しいコースデザインと難度の高さで、多くのゴルファーから高い人気を得ている、Red Hawk Golf Club。ここはカリフォルニアのパブリックコース・ランキングでも第7位に選ばれており(ゴルフクラブのウェブサイトより。調査機関不明)、LAやオレンジカウンティーだけでなく、サンディエゴカウンティーからもほど近いので、南カリフォルニア全般から来場者があるようです。場所はウエストLAやダウンタウン方面からは、FWY10号線か60号線を東へ向い、15号線を南下します。サウスベイ方面からは91号線を東へ、同じく15号線を南下してTemeculaを目指します。LA北部の方には、ちょっと長旅になるかも?
住所:45100 Redhawk Parkway, Temecula, CA 92592
https://redhawkgolfcourse.com/
ゴルフライター「ヒデ・スギヤマ」によるRed Hawk Golf Clubの評価は?
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まずはプロショップの対応ですが、特に問題はなく、てきぱきと対応していました。パーです。それよりもここは、スナックバーやプロショップのデザインが、とても可愛らしい山小屋風なンです。壁のペイントや置物にも気遣いが感じられ、ピクニックコースのケーブルカーの駅か、はたまたアルプスの山間部にあるロッジのようです。奥からハイジが出てきそう!? いかにも日本の女性に受けそうな雰囲気が満載。でも残念ながら、建物デザインの採点項目はありません。
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次にドライビングレンジは、なかなかの設備でした。芝の上から打てて、場所も便利な位置にあります。距離もまずまずで、目障りなネットも無いことはいいのですが、9番ホールのセカンド地点にちょうど向き合うレイアウトで、9番でプレーしているとちょっと危ないかも。しかも角度的にフックした球が飛んできそうな位置で、フック球は勢いが強いので余計に怖いのです。そこがちょっと気になってパー止まりにしました。
これまでも何度か書きましたが、ゴルフ場の脇に建売の家が並ぶコースで、「こんな位置によく家を建てるよな…怖くないの?」って思うことがよくありますよね。ここのレンジも同様で、危険に対する発想が違うのでしょうか。『まず当らないだろう』と『当ったらどうしよう』の間には、楽観と悲観という言葉だけでは足らない、大きな溝が存在します。取材の日も同伴者が、激しい衝撃音と共に横の民家に打ち込んでいましたが、幸い怪我人はありませんでした。私は経験しましたが、ゴルフボールって当てられると痛いですよ~。
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次はカート。GPSが付いたきれいなものでしたが、ちょっとバーディには届かずのパーでしょう。コース全体の景観はなかなか優れていました。シグネチャーホールにもなっている8番ホールは、浮島グリーンのパー3。グリーンへ向う橋は情緒があり、とてもいい出来栄えです。オーガスタを意識したのでしょうか、きれいなアーチ型の石造りで、とっても私好みでした。この橋だけで既にバーディ。他のホールも美しいデザインが随所に見られました。
フェアウエイのコンディションは、この時期にしてはまずまず、よく手入れされていたと思います。夏場にどのような状態なのか、改めて見たい気がしました。パーです。グリーンの状態も特に問題ありません。コース全体の設定が少し難しいので、これでグリーンが速ければ、更に難度が上って相当に手ごわいコースになるでしょう。でもこの日の速さは、一般的なプレーには充分でした。ここもパーに。ホットドッグの味も標準点のパー。
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スナックバーは、冒頭に書きましたようにとても可愛らしい建物で、きれいな内装が施された屋内はもちろん、屋外のテラス席もとても気持ちの良いスペースです。これはバーディでしょう。特に女性ゴルファー、また日本から来られたゲストをお連れする際はお勧めです。日本のゴルフ場では、まずお目にかかれないデザインで、旅の想い出造りにも最適でしょう。プレー費は、週末のレギュラータイムで$90。内容は充分に価値のあるものと思います。パーですね。
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何度も『女性にお勧め』と書きましたが、コース自体は、男女問わず初心者にはちょっと難度が高いかも。コースレートもブルーティで73.3。距離もあり、精度の高いショットを要求されるホールが多いので、手ごたえのあるコースでやりたい、という上昇志向のアスリート系ゴルファーにはピッタリのコースでしょう。ぜひトライしてみて下さい。
オンライン予約できる便利サイトも
電話での予約はちょっと気が引けてしまう…そんな方の強い味方が、オンライン予約サイト。ゴルフ場を検索して、その場で予約ができるので、ぜひ活用してみましょう。
●American Golf / アメリカン・ゴルフ
www.americangolf.com
●City of Los Angeles / ロサンゼルス市レクリエーション&パーク課
www.golf.lacity.org
現地で調達!日本語で相談できるゴルフショップ
英語でのクラブ選びは誰もがチンプンカンプン。でも良いクラブを選ぶたい!そんな時に訪れたいのは、日本語OKのゴルフショップ。クラブの他にもカリフォルニアやロサンゼルスのゴルフ事情など色々聞けるので、ぜひ足を運んでみて。
GOLF EXCHANGE / ゴルフ・エクスチェンジ
新旧モデルの人気ゴルフクラブが破格値で買える、南カルフォルニアのビジネスマンご用達の老舗ゴルフショップ。最新のデモクラブも揃っているので、購入前に実際に手に取って試すことができます。
PLAZA GOLF Torrance Store / プラザ・ゴルフ・トーランス店
「ミズノ」および「ピン」の優秀なクラブフィッターがいることで知られる店。親身なサービスと豊富な品揃えで、アメリカでメジャーなクチコミサイトで5つ 星と高く評価されています。日本語は一部 OK。ウエストLA(ソーテル)店もあります。
プロのゴルフコーチに聞く!カリフォルニアと日本のゴルフの違い
![]() ゴルフ・インストラクター、曽我部彰信さん。ゴルフ留学プログラムでの指導も行う。
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カリフォルニアでのゴルフは、日本と違って気軽に楽しみやすいのが特徴。以下のような違いを知って、旅行中でもゴルフを楽しんでください!
●服装の規制が日本に比べて緩く、短パンでもOK
●練習でも芝から打てるゴルフ場が多い
●アプローチ、パター、バンカーの練習場も豊富
●1人から回れるコースがほとんど
●9ホールで昼休憩ではなく、18ホール一気に回る
●日本と比べて圧倒的に規則が少ない