ライトハウス・サンディエゴ版編集長、吉田聡子が、サンディエゴ生まれのブランドを訪問。世界に羽ばたいた物から、ローカルにこだわる物まで、名品の背景にある物語を探ります。
Callaway Golf / キャロウェイゴルフ
キャロウェイゴルフといえば、言わずと知れた人気ゴルフ用品メーカーである。本社はカールスバッドにある。ゴルフになじみのない人でも、あの石川遼選手や上田桃子選手が契約選手だと聞けば、少し親近感が湧くのではないだろうか。
まずキャロウェイのこれまでを簡単にまとめよう。創設は1982年。実業家、イリー・リーブス・キャロウェイがゴルフメーカーを買収したことから歴史が始まる。世界に名を知らしめたのは1991年。同年発表したクラブ、Big Berthaは一般レベルのゴルファーが真っ直ぐ遠くに飛ばせる革新的なドライバーとして、業界史上語り継がれる名器とまで言われている。
キャロウェイゴルフはどこが他社と違うのか?
同社のパターブランド、Odysseyのチーフデザイナーであるオースティー・ロリンソンに聞くと、「ただとにかく他社より良いものを作っているとしか言いようがない」と笑われた。
「クラブの設計、製造、マーケティング、保証…いろんな分野の人が会社にいるけれど、ほとんど皆、自身がゴルファーなんです。だからここではみんな自分たちが本当に欲しい製品を作ることに情熱を傾けている。そこが違いを生むのでしょうね」(オースティー)。
オースティーによれば、2001年に他界した創設者、イリー・キャロウェイはとてもオープンマインドな人で、当時まだ若く、経験も乏しかったオースティーの出すアイデアが上層部と相容れないものでも、面白がって聞いてくれたと言う。そういう人だったからこそ、斬新なモデルを次々と開発でき、早い段階で世界に名を馳せることができたのだろうとオースティーは分析する。イリーがワイン醸造など異なる分野でも成功を収めたのも同じ理由と言えそうだ。
ところで、キャロウェイゴルフは日本でも製品を展開しているが、日本のゴルファーはアメリカのゴルファーに比べて、デザインの高級感、出す音の良さなど、好みの傾向が明確なのだとか。そのため、まず日本で発表して、それから世界展開することもあると言う。
同社は今年も新しい技術を取り入れた新モデルを発表している。本社にはパフォーマンスセンターがあり、予約制でフィッティングができる。世界的メーカーの本社でフィッティング。ゴルファーならぜひ一度行ってみてはいかがだろう?
※このページは「ライトハウス・サンディエゴ版 2018年4月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。