ライトハウス・サンディエゴ版編集長、吉田聡子が、サンディエゴ生まれのブランドを訪問。世界に羽ばたいた物から、ローカルにこだわる物まで、名品の背景にある物語を探ります。
Everyday California / エブリデー・カリフォルニア
カリフォルニア州旗でおなじみの熊。その熊がサーフボードを持って歩いている、いかにもカリフォルニアらしいロゴマークが印象的なエブリデー・カリフォルニア。カヤックやスノーケリングのツアーを行なう一方で、オリジナルのアパレル製品も展開している彼らは自分たちのことを〝ライフスタイル・ブランド〞と呼んでいる。
先日、ここのTシャツを着て海に出かけたら 「そのシャツ、エブリデー・カリフォルニアだろう?いいよね。俺は昨日、帽子を買ったばかりだよ」と声をかけられた。有名ブランドとは言えないが、サーファーら、海のアクテビティーを好む人たちには知られているブランドである。
このエブリデー・カリフォルニアの創業者、クリストファーとマイケルは、もともとはまったく違う業界でキャリアを積んでいた。クリストファーは国際経済の学士号を、マイケルはMBAを取得しており、いわゆるエリート街道を行くビジネスマンだった。そんな彼らに転機をもたらしたのは、2008年、いわゆるリーマンショックと呼ばれる大不況。学歴があっても失業し、次の就職先を探せないという現実に直面し、希望を失った2人は、ウォータースポーツの世界に飛び込み、そこで出会った。
しばらくカヤックのツアーガイドとして働いた2人は、2010年にその会社のカヤック部門の経営権を買い取り、〝ライフスタイル・カンパニー〞として打ち出していくことを決めた。それが、エブリデー・カリフォルニアのはじまりだ。
カヤックツアーなど海のアクテビティーを提供する小さな規模で始めた会社が軌道に乗ると、アパレルラインをスタートさせ、ラホヤに店舗をオープンした。
アパレルの製品作りに使う素材は可能な限りカリフォルニア産。生産に携わるパートナーにもローカルビジネスを選ぶなど、カリフォルニア発であることを大事にしている。
彼らは言う。「カリフォルニアには、海をはじめとする豊かな自然があり、シリコンバレーに代表されるような革新があり、再起する人や起業家を後押しする気風もある…それが我々の思うカリフォルニア。ここの素晴らしいライフスタイルを世界の多くの人と共有すること。それが我々のやっていることなんだ」。
2261 Avenida de la Playa, La Jolla
☎ 858-454-6195
▶ 営業時間:9am~5pm
▶ Webサイト:www.everydaycalifornia.com
(ライトハウス・サンディエゴ版 2017年1月号掲載)
※このページは「ライトハウス・サンディエゴ版 2017年1月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。