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現地情報誌「ライトハウス」が過去に取り上げた、アメリカ芸能界ゴシップ情報や、著名人・有名人へのインタビュー記事など。
ライトハウス編集部
日本人選手を総チェック!
メジャーリーグ2008(3)
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◆ナショナル・リーグ西地区
【アリゾナ・ダイヤモンドバックス】
昨年の西地区チャンピオン。
オフに15勝を挙げたダン・ハレン投手がアスレチックスからトレードで移籍し、エースのブランドン・ウェブ投手と共に投手陣を盛り上げる。
また今季は、ランディ・ジョンソン投手の復活も期待される。だが47セーブを挙げた守護神、ホセ・バルバルデ投手をアストロズにトレード放出したので、それが心配。
クリス・ヤング外野手、スティーブン・ドリュー内野手など、若手選手のさらなる活躍で地区優勝連覇を狙う。
【コロラド・ロッキーズ】
昨季プレイオフのシンデレラストーリーの主役、ナ・リーグ覇者のロッキーズ。ベテランと若手選手がうまくかみ合い、ワイルドカードながらワールドシリーズまで無敗で勝ち上がる健闘を見せた。
チームリーダーのトッド・ヘルトン内野手、豪快なスイングで打点を量産したマット・ホリデー外野手、若手ながらチャンスに強かったトロイ・トゥロウィッツキー内野手と17勝を挙げたジェフ・フランシス投手ら、今季もロッキーズは優勝争いにからんできそうだ。
【ロサンゼルス・ドジャース】
今シーズン、ブルックリンからロサンゼルスに移転して50年という記念すべきシーズンを迎える。チーム、そしてファンにとっても「ワールドシリーズ優勝」は大いに期待してしまう。
昨年12月にジョー・トーリ新監督を迎え、打線もアトランタ・ブレーブスからフリーエージェントでアンドルー・ジョーンズ外野手を獲得した。トーリ監督はヤンキースで12年間指揮を執り、プレイオフ12回連続進出、リーグ優勝6回、ワールドシリーズ優勝4回と、現在メジャーで監督をしている中でも好成績を収めている、最も期待できる監督だ。
ジョーンズ外野手はホームランも量産できる打者、堅実な守備とオフシーズンの動きも注目されていた選手だ。昨シーズンはメジャーに上がって初めて経験する大スランプに陥ったが、この経験を活かし、今シーズンは期待ができるだろう。
投手陣では新たに黒田博樹投手(前・広島東洋カープ)が入団。先発ローテーションの一角として既に大きな期待が寄せられている。ローテーションはブラッド・ペニー投手、デレク・ロー投手、黒田投手、チャド・ビリングスリー投手と、この4人は確実のようだ。残る5番手は昨季ケガでシーズン途中、故障者リスト入りしたジェーソン・シュミット投手と、シーズン途中で入団したエステバン・ロアイザ投手の2人で争われるだろう。
中継ぎは左のジョー・バイメル投手、スコット・プロクター投手、セットアップはジョナサン・ブロックストン投手、クローザーには絶大な信頼を得た不動の抑え、斎藤隆投手と、問題はなさそうだ。
若手の成長と活躍が光った昨シーズンではあったが、この若手選手たちとベテラン選手たちとの間に不調和音が発覚、地区優勝が狙えたシーズン終盤に失速し、優勝争いから脱落した。今シーズンは50周年ということもあり、プレイオフ進出は必須、ワールドシリーズ優勝が大きなゴール。
(Credit: Los Angeles Dodgers)
【サンディエゴ・パドレス】
昨季、ワイルドカード決定戦のプレイオフでロッキーズに惨敗し、シーズンを終えた。サイ・ヤング賞を受賞したジェイク・ピービ投手、通算セーブ数のメジャー記録保持者トレバー・ホフマン投手がいたにもかかわらず、若さと勢いに勝るロッキーズに勝利することはできなかった。
今季のパドレスは、新たに井口資仁内野手を獲得。先日、彼と2遊間を組むことになるハリル・グリーン内野手が契約更改し、このコンビのダブルプレイを多く見ることができそうだ。
先発はピービ投手、クリス・ヤング投手、グレッグ・マダックス投手に加え、ドジャースから移籍したランディ・ウルフ投手が入団。ケガからの復帰でどれだけ投げられるか注目だ。
プレイオフ進出は十分に狙える。昨季、最後の最後で力尽きた悔しさを今季どう晴らすか。
【サンフランシスコ・ジャイアンツ】
ジャイアンツも今季はドジャースと同じく、球団がニューヨークから移転してきて50年を迎える。投手陣は、特に若手の成長が光り、特に注目は昨年ブレイクしたティム・リンスカム投手だ。
打線はバリー・ボンズ外野手との契約の更新はせず、「アフター・ボンズ」時代を築く。なお、ボンズ選手はいまだにどこの球団とも契約を交わしていないが、「引退をするつもりはない」と代理人は語っている。
頑張れ! 日本人メジャー選手
今シーズンは、マイナー契約を含めて21人の日本人選手がメジャーに挑む。今までアメリカン・リーグに多く日本人選手が所属していたが、今季はナショナル・リーグからも目が離せない。
(データは2008年2月8日時点)
―ナショナル・リーグ―
【フィラデルフィア・フィリーズ】
田口壮外野手(38歳・8年目・前セントルイス・カージナルズ)
【ワシントン・ナショナルズ】
(マイナー契約)
前川勝彦投手(29歳・1年目・前オリックス・バファローズ)
【ヒューストン・アストロズ】
松井稼頭央内野手(32歳・5年目・前コロラド・ロッキーズ)
【シカゴ・カブス】
福留孝介外野手(30歳・1年目・前中日ドラゴンズ)
*マイナー契約
高津臣吾投手(39歳、前東京ヤクルトスワローズ)
【ピッツバーグ・パイレーツ】
(マイナー契約)
桑田真澄投手(39歳・2年目)
【ロサンゼルス・ドジャース】
斎藤隆投手(37歳・3年目)
黒田博樹投手(32歳・1年目・前東洋広島カープ)
【サンディエゴ・パドレス】
井口資仁内野手(33歳・4年目・前フィラデルフィア・フィリーズ)
【サンフランシスコ・ジャイアンツ】
(マイナー契約)
藪恵壹投手(39歳)
ドジャースの斎藤投手は、今年でメジャー3年目。昨季は39セーブを挙げ、守護神の名を欲しいままにした。また、オールスターゲームにも選出され、名実共にスターに。チームでは「サミー」の愛称で慕われ、信頼も絶大だ。今季も日本人最速右腕は、闘志あふれるマウンドさばきでファンを魅了してくれるだろう。
注目はメジャー初挑戦のカブスの福留外野手とドジャースの黒田投手だ。福留選手は中日に9年間在籍、2度の首位打者に輝いている。打撃センスは抜群で守備にも定評がある。黒田選手は広島に11年間在籍、06年に最優秀防御率(1・85)、昨季も26試合に登板し12勝8敗、そのうち完投が7試合とスタミナのある投手だ。シーズンが長いメジャーでケガなく、日本での力をそのまま出せれば、十分な活躍が期待できる。2人共チームの優勝請負人になれるか、楽しみだ。
―アメリカン・リーグ―
アメリカン・リーグはメジャー初挑戦の3選手を加え、復活をかけ、あの野茂投手が戻って来た以外は選手の動きはない。
【ボストン・レッドソックス】
松坂大輔投手(27歳・2年目)
岡島秀樹投手(32歳・2年目)
【ニューヨーク・ヤンキース】
松井秀喜外野手(33歳・6年目)
井川慶投手(28歳、2年目)
【タンパベイ・レイズ】
岩村明憲内野手(28歳・2年目)
【クリーブランド・インディアンズ】
小林雅英投手(33歳・1年目、前千葉ロッテ・マリーンズ)
【カンザスシティー・ロイヤルズ】
薮田安彦投手(34歳・1年目・前千葉ロッテ・マリーンズ)
*マイナー契約
野茂英雄投手(39歳)
【シアトル・マリナーズ】
イチロー外野手(34歳・8年目)
城島健司捕手(31歳・3年目)
【テキサス・レンジャース】
福盛和男投手(31歳・1年目・前東北楽天イーグルス)
ワールドチャンピオンの美酒を味わうことができたレッドソックスの松坂投手は、シーズン終了後、「個人的な数字(成績)には満足していない」と語った。新人でローテーションを1度もミスすることなく15勝という素晴らしい成績を挙げたが、防御率は4点台、負け数も12と期待されていたほどの活躍ではなかった。2年目は2ケタ勝利はもちろん、負け数を1ケタに抑えたい。
マリナーズのイチロー外野手は、昨季は打率3割5分1厘で惜しくも首位打者は逃したが、238安打はメジャーでトップ。オールスターゲームではMVPに選ばれ、またもや球史に名を残した。今季はメジャーで8年連続200本安打、100得点、30盗塁が数字の上での目標になるだろう。日米通算3000本安打も射程圏内(現在2870安打)。04年以来の首位打者奪回、そしてプレイオフ出場に期待したい。
注目は、ルーキーのインディアンズ・小林投手と、メジャー復帰をかけるロイヤルズ野茂投手だ。小林選手は千葉ロッテ(9年間在籍)の守護神として活躍、通算227セーブの実績でメジャーに挑戦することになった。斎藤投手のような、メジャーを代表するクローザーになれるか、注目の1年だ。
野茂投手に改めて説明など必要だろうか。日本人メジャーリーガーのパイオニアとしてドジャースに入団したのが1995年。新人王、2度の最多奪三振(95、01年)、史上4人目となった両リーグでのノーヒット・ノーラン達成(96、01年)、日米通算200勝達成。ケガで苦しんだこの2年間だが、05年以来のメジャーのマウンドに、トルネードが再び巻き起こるのか。
今季、メジャー史上初めて両リーグ全地区に日本人選手が所属することになった。それだけメジャーリーグの存在が近くなったということだろう。あまり詳しくないチームでも、日本人がいるだけで応援したくなるもの。今季もどの選手にも活躍を期待したいし、メジャーリーグを盛り上げてもらいたい。
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(2008年3月1日号掲載)