今回は、マルガリータにマーガリンを溶かして飲もう、というはなし…ではない(うー、まずそう)。
でも、margaritaにmargarine、なんとなく似ていると思いませんか?
それから、ピッツァにマルゲリータ(pizza margherita)という種類がある。
トマト、モッツァレラ、バジリコ、オリーブオイルという、シンプルにしてイタリア料理の基本中の基本のようなトッピング。
その店のピッツァがうまいかまずいかいちばんよくわかる、僕のいちばん好きなピッツァだ。
スパゲッティでいえばオリーブオイルとニンニクだけの、アリオ・エ・オリオ。ソバでいえばザルソバ。ラーメンでいえばしょうゆ。
マルガリータに似た音といえば、花のマーガレットもそうだ。英語でスペルすれば、margueriteと、さらに近い。
そういえばマーガレット(Margaret)という名前の女性もいるなあ。だいぶお年を召した女性というイメージだけど。
ベネズエラの沖に、マルガリータ島という島もある。
あるとき、なぜこんなにあちこちの方面に似たような名前のものがあるんだろう?と不思議に思った。そこで調べてみた。
じつは、これらはぜんぶちゃんと関連しているのです!
大モトは、ギリシャ語で「真珠」をあらわす、マルガリータリ(μαργαριταρι)だそうだ。
そこから、中世のヨーロッパで、「真珠のように美しい」という意味でマルガリータという名が女性につけられるようになった。なかんずく、イタリアを統一した初代国王のヴィットリオ・エマヌエーレの生みの母、サヴォイア家のマルガリータ王妃は、芸術の発展や奉仕活動に尽くし国民から敬愛されたので、イタリアを代表するピッツァの名前に冠されたそうだ。
それから、マーガリン。
こちらはフランス、ナポレオン三世だ。
軍の携行用のバターが不足したので、その代用品をナポレオンが懸賞募集で開発させ、採用されたのがマーガリン。その名称は、その色つやが真珠を思わせるということで、作者が命名したということだ。
そして、メキシコのマルガリータ。
メキシカン・レストランに行くと、どうしても飲みたくなってしまう。
今年、カンクンに行ったとき、ビーチで夕陽をみながら飲んだマルガリータはすばらしかった。ちなみにこのカクテルは、テキーラと、ホワイトキュラソーかコアントローといったオレンジ風味のリキュール、それにレモンジュースかライムジュースで作る。
アイスキューブを入れたオンザロックスと、ミキサーで氷とかき混ぜたブレンデッドまたはフローズンとよばれるものがある。ブレンデッドは、後頭部が締め付けられるような冷たさがコタえられない。
このカクテルの名前の由来には諸説フンプンあって、どれがほんとうかわからない。マルガリータという名前の人が発明したという説も強いのだが、僕の想像では、やはりあの白いつややかなカクテルが真珠を思わせるというところと無関係ではないような気がする。
それはそうと、マルゲリータ・ピッツァを食べながらマルガリータを飲む、というのは決してわるくないですよ。
OCではココ!
「味」は30点満点、「予算」は二人分です
Drago Centro
ダウンタウンにはどんどんいい店が増えているが、その一軒。ダウンタウンらしいモダンな雰囲気。ランチにPizza Margherita()がある。夜のフルコースの予算は2人で0。
味:26 予算:$100
525 S. Flower St. #120, Los Angeles
☎213-228-8998 www.dragocentro.com
Lunch : Mon-Fri 11:30am-2:30pm
Dinner : Mon-Sat 5:00pm-10:30pm、Sun 5:00pm-9:00pm
Open 7 Days
Gabbi’s Mexican Kitchen
オレンジ・カウンティーでいちばん混んでいるメキシコ料理店かもしれない。料理は創作的な新メキシコ料理。ラスティックな雰囲気もいい。もちろんマルガリータもある。デザートのチューロがうまい。
味:23 予算:$60
141 S. Glassell St., Orange
☎714-633-3038 www.gabbimex.com
Daily 11:00am-11:00pm
Open 7 Days
(2009年12月1日号掲載)
マルガリータとマーガリン
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