イタリアンチーズの魅力

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Mr.世界(ホンバの焼肉)

イタリアのチーズって、フランスのチーズとなにがちがうと思いますか?
 
もったいぶらずにさっさと結論をいってしまうと、本質的にはかわりはありません。
でも、イタリアは「食前」に食べることが多く、フランスは「食後」が多い、というちがいがある。
フランスでも「食前」ということがないとはいわないけど、少なくともレストランのメニューに、アペタイザーとしてチーズプレートがのっているのを見た記憶はない。
イタリアの家庭では、夕食のまえに家族や友人が集まって、チーズ、サラミなどをつまみながら、ワインを飲み、歓談する習慣がある(メレンダという)。
僕はそれによばれた経験はないが、田舎の小さい町を歩いていて、Enotecaという看板のかかっている店をよく目にする。
いわゆるワインショップなのだが、チーズを切ってもらったりしながら、ワインの試飲ができる。
あれはどこの町だったかなあ。夏の午後、小さな町の広場に面したエノテカのまえにテーブルが出してあって、そこでチーズを食べながらイタリア人の友人とワインを飲んだことがある。
 
ヨーロッパの田舎というのは、昼間でも人通りが少なく、石畳みに石の建物で、落ちついて静寂、ワインとチーズがめちゃうまく、会話がはずんだのをよく覚えている。
イタリアンチーズの種類はとても多いが、知識を身につけなきゃ楽しめないなんてことはさらさらない。
 
アメリカでも、最近はエノテカというなまえをつけた店もあちこちにできたし、そうでなくてもワインバーとしていろいろなワインをそろえ、グラスで飲めるワインの種類も豊富で、アペタイザーにイタリアンチーズの盛り合わせを用意しているレストランがすごくふえた。
これはとてもうれしいことだ。
そういう店はだいたい3種類か5種類の、それぞれ風味の異なるチーズを店がセレクションしたプレートがあって、注文するのに迷わなくていい。
 
いや、自分で注文したい、というひとのために、多くの種類から選べる店もある。
ワインはイタリアのPinot Grigioのようなドライな白か、Proseccoというシャンペンに似た発泡したワイン、これはシャンペンより値段もずっとやすくて気軽に飲める。
自分の家で、友だちをよんでおなじようにメレンダをすることも簡単だ。チーズは別にイタリア製にこだわることはない。
産地はフランスでもスペインでもオランダでもかまわない。ポイントは、牛系、羊系、硬いチーズ(熟成系)、柔らかいチーズ(非熟成系)、その中間、カビ系、これらをとりまぜて用意することだ。見た目にも白・黄・オレンジ・クリーム色、形もさまざまで、それを並べて切りながら食べるという楽しみは、なにものにも代えがたい。
トロッとしたチーズにはセロリやクラッカー、くるみやアーモンドなどのカリッとした歯触りが、塩ケの多いカビ系には蜂蜜の甘さが、そしてもちろん、少量のおいしいパン。
 
特にこれから日が長くなってくるので、週末の夕方に、家族や友人と、パティオでこれをやってみてください。
「食事に招待」というと大げさになってしまうかもしれないけど、メレンダのお誘い、というのはどうですか?
 
LA&OCではココ!
「味」は30点満点、「予算」は2人分です
 
Onotria Wine Country Cuisine
ワイナリーの試飲所のような店で、実際にテイスティングもでき、窓の外には葡萄畑が見える(ほんとうです)。料理はあっとおどろくほどおいしい。凝ったことはしていないが地中海風のしゃれた料理が食べられる。チーズプレートは特にいい。
味:25 予算:$80
2831 Bristol St., Costa Mesa
☎714-641-5952  www.onotria.com
Lunch: Mon-Fri 11:30am-2:30pm
Dinner: Mon-Thu 5:30pm-10:00pm
Fri & Sat 5:30pm-10:30pm
Closed on Sundays
 
Enoteca Drago
その名もエノテカ、いわゆるネーバーフード・イタリアン。ピザやパスタ、そしてもちろんアンティパスト主体の手軽な料理の店。当然チーズプレートもある。Celestino系列で、味は間違いない。
味:22 予算:$100
410 N. Canon Dr., Beverly Hills
☎310-786-8236 www.celestinodrago.com/EnotecaDrago
Mon-Sat 11:30am-11:00pm
Closed on Sundays
 
(2011年3月16日掲載)

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