バレンタインはちょっと過ぎちゃったけど、今回はチョコレートのおはなし。
チョコレートというと、ゴディバ(Godiva、英語ではゴダイバ)など、ベルギーが有名だが、はてなぜだろう?チョコレートの生産量が世界でいちばん多いのはアメリカで、ベルギーはその十分の一程度にすぎず、日本よりも少ない(※)。
それなのにおいしいというのにはいろいろな説があるのだが、僕の思うところはこうだ。
15世紀あたりからヨーロッパの国々による世界各地の植民地化がはじまって、アメリカ大陸をものにしたスペインやポルトガル、中近東やインド、北アフリカなどを手に入れたフランスやイギリスにくらべ、ベルギーは出遅れてしまった。
ベルギーが植民地を持ったのは20世紀になってからで、そのときにまだ残っていた地域は、中央アフリカぐらいしかなかった。しかも生活必需品になっていた小麦や綿花、砂糖、スパイスなどはすでに他の国に牛耳られていたので、ベルギーとしては嗜好品のほうに力を入れざるを得なかった。
そこで南米大陸からカカオを持ってきてコンゴなどに植えたところ、これが儲かった。それが由来で、いまでも一番高品質のカカオ豆の仕入れルートを確保しているのがベルギーなのである。
だから、決して生産量は多くないが、おいしいチョコレートができるのだ。
じつはドイツのコーヒーもおなじ理由で質がいい。
さらにベルギーのチョコレートには、法律でカカオ豆100%でなくてはいけないと決まっているので、品質が保たれているわけだ。
じっさい、ベルギーに行くと、デザートのチョコレートケーキなどがすごくおいしい。praline(日本ではプラリネと読むが現地ではプラリーン)とよばれる、中にナッツやキャラメルを詰めたチョコが名物で、街中で売っている。
スイスもチョコレートで有名だが、こちらはミルクがいいのでミルクチョコがおいしいのだろう。
ちょっと観光客むけだが、チョコレートフォンデューなんていうものもある。
スペインに行くと、バルでホットチョコレートを飲むのが習慣で、冬の朝なんか特にいい。
Hot chocolate、別称hot cocoa、どちらにしても、日本人旅行者がアメリカに来てウェイターに通じなくて困るものの代表格ですね。
フランスではクレープ。ソバ粉のクレープが塩味系、小麦粉が甘み系ということになっていて、甘み系のほうはチョコレートソースが定番だ。
チョコレートの変わった食べかたとしては、メキシコ、特にユカタン半島などのモレ、つまりチョコレート・ソースだろう。
黒くトロッとした濃厚なソースで、チキンなどにかけて食べる。食べてみてもチョコレートと知らないとわからないだろう。もちろん甘くない。
いちばん変わっているのは、キムチチョコかもしれない。韓国にいったときに、おみやげ用として売っていたので、買って食べてみた。プラリネチョコの中身として、キムチが入っているのである。
まあ、ちょっと変わった味だが、悪くはなかったです。
※日本チョコレートココア協会
LAではココ!「予算」は2人分です
Fuoco
最近できたこの店のピザは、アメリカでは希少価値の、ホンモノのナポリ風。トッピングもいいがモチッとしたクレストの食感と薪を使った焼きかたがすばらしい。
チョコレート(Nutella)ピザがある。
予算:$50
101 N. Harbor Blvd., Fullerton
☎323-265-2887 www.fuocopizza.com
11:00am-ピザ生地がなくなるまで
Open 7 Days
La Serenata De Garibaldi
メキシコ料理はどこにでもある同じようなタコやブリートだけではない、洗練された料理もあるんだ、とLAのひとたちに知らしめた元祖のような店。料理のソースとしてモレが選べる。
予算:$60
1842 E. 1st St., Los Angeles
☎310-358-7788 www.laserenataonline.com
Mon-Fri 11:00am-10:00pm
Sat 11:00am-11:00pm
Sun 10:00am-10:00pm
Open 7 Days
(2013年3月1日掲載)
ベルギーが一番
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