これぞエキゾワイン

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Mr.世界(これぞエキゾワイン)

いろんな国を旅行していると、その国の食べものを味わうのが大きな楽しみなのはもちろんだが、その国でできたワインを試してみるのもとても楽しい。
フランスやイタリアなどのヨーロッパ諸国はいうまでもないが、それに限ったことじゃない。
南アフリカ共和国に行ったとき、ワイナリーめぐりがとても楽しかった。特にこの国独特の水のように無色透明なソービニヨンブランがおいしく、毎晩レストランで飲んだものだ。
南米をクルーズしたときは、チリやアルゼンチンで上陸するたびに近くの店でくらいのワインを何本も買ってキャビンに持ち帰って飲んだ。こんな値段でもなんともしっかりとうまいのである。
まあ、これらの国のワインはいまや世界的にポピュラーで、エキゾティックワインとはいえないかもしれない。
でも、これは僕の自説なのだが、葡萄を他の国に持って行ってワインを造る、たとえばフランス原産のソービニヨンブランを南アフリカに持っていって栽培すると、そのワインには南アフリカらしい風味が加わり、あたかもオランダ語や英語が南アフリカに渡って発音や単語の意味が変化したのによく似ている。
だからおもしろい。
ではエキゾティックなワイン産出国はどこか。そもそもワインというのはどの国で産するものでしょうか。
じつは、ワインができるベルトというものが地球上に存在する。緯度が30度と50度のあいだ、北半球も南半球も同じだ。そこに南アフリカもチリもオーストラリアも入る。
北半球は当然ヨーロッパやカリフォルニア、それに日本やインド、中国なども入る。
ということはインドのワインもあるわけ?
あります。飲みました。
中国もあります。飲みました。
はなしを先に進めよう(なぜかおわかりですね)。
おいしいのは、中近東だ。レバノンは、数千年まえにワインが発明された場所といわれるだけあって、なかなかどうして、国際級の味である。
北アフリカでは、エジプトのワインは、すくなくとも僕が試したものはなぜかどれもタマネギの香りがしてマイッた。タマネギの料理と一緒に食べればいいのだが。
それにくらべモロッコはいい。
タジン鍋で蒸したラムやシシカバブにモロッコ産のタンニンの強い赤ワインがえらくよくあって、これは毎日飲みました。
あとグルジア、イスラエルもうまいです。
さて日本だが、世界的な品評会で賞を取ったというはなしも聞くし、日本人のやることだからきっと品質にこだわったレベルの高いワイン造りもしているのだろう。
でもまだお目にかかったことないです。
日本に行くとどうしても日本酒を飲んでしまうせいなのか、いいワインが一般に出回っていないのか。
僕の飲んだ範囲ではインドや中国とそうかわらないなと思ってます。
中国についていえば、この国のワインの歴史は古く、六千年前からという説もあるくらいだ(*)。いまは山東省で造っている。近年ワイン消費超大国になった中国のこと、これからどんどん生産量も増え、そのうちにワインまでもMade in China が世界を席巻するかもしれませんね。
 
LAではココ!「予算」は2人分です
Marrakesh
オレンジ・カウンティーのモロッコ料理店の老舗、オーセンティックなモロッコ料理が味わえます。僕にいわせればベリーダンスは余計ですが、デコアも異国情緒があって日常からの脱却ができるでしょう。モロッコのワインもあります。
予算:$60〜120
1976 Newport Blvd., Costa Mesa
☎949-645-8384 www.marrakeshdining.com
月〜木日5:00pm-10:00pm、金土5:00pm-11:00pm
Zena’s Mediterranean and Lebanese
 
Cuisine
僕の行ったLA界隈のレバニーズ・レストランの中では最も味の評価を高くつけた店です。レバノン料理ってこんなにおいしいものだったんだ、と思われるでしょう。フムスからシシカバブまでなんでもおいしい。レバノンのワインもあります。
予算:$20〜60
2094 N. Tustin St. Suite C2, Orange
☎714-279-9511
毎日11:00am-9:00pm
  
(2015年4月1日掲載)

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