アニヤ・テイラー=ジョイ / Anya Taylor-Joy

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(2020年6月16日号掲載)

話題作に次々と出演する期待の若手女優

アニヤ・テイラー=ジョイと成田陽子さん

離れた大きな目がユニークな魅力のアニヤ・テイラー=ジョイ。マイアミ生まれ(今年24歳)だが、英国とアルゼンチンのミックスで両方の国で育ったため、英語は英国アクセント、スペイン語もペラペラだ。父親は銀行家からモーターボートレーサーに転向、母親はインテリアデザイナーにしてバレエダンサーと、パフォーマーの遺伝子を受け継いでおり、14歳で女優宣言。ロンドンの百貨店ハロッズの前を散歩している時にモデルにスカウトされたというラッキーなスタートを切っている。
 
映画『Emma.』では主役を華々しく毅然と演じたばかりでなく、映画の雰囲気をぐんと盛り上げるスターオーラを振りまいてくれた。

アニヤ・テイラー=ジョイ

ジェーン・オースティンによる恋愛小説の金字塔を映画化した『Emma.』で、主人公のエマを見事に演じたアニヤ。

「今日はパワースーツを着てきたのよ! 『Emma.』の衣装はどれもパステルカラーで妖精っぽいデザインで着心地も良かったけれど、今日は正反対にギンギラのロボットみたいな服にしたの。クリムトの絵みたいでしょ。服を着たりデザインしたりするのは大好き。役作りもそれに通じるところがあって、服を仕立て、仮縫いしていくように、脚本から自分のイメージを膨らませていくの。そして共演者たちとのリハーサルはさながら最後のフィッティング。そこから本番へ…というプロセスを創造していくのは、たまらなくエキサイティング。
 
映画のエマはとても強気で人に自分の考えを押し付けるけど、私にもそういうところがあると思う。良いと思ったら自分の考えを言ってみるべき。それを相手がどう料理するかまでは干渉しないけれど。父は何にでも挑戦するタイプで、私は彼にそっくりなの。英国の古典文化も大好きだけれど、やっぱり体の中にはラテンの情熱が燃えていると思う。エマの父親を大好きなビル・ナイが演じたのだけど、彼が優しくて、毎日甘えっぱなし。どこかに父と似たところもあってすごくハッピーな撮影だった」。
 
アニヤは女性運動にも積極的で、主役の彼女や妹といったアイ・キャンディー(目の保養)的な役はできるだけ断るそう。恋人はというと、現在はベン・スニードと言うフォトグラファーと交際中。しかし出演作が目白押しの彼女。現在はそのほとんどがコロナ危機で公開待機中だが、いったん問題が収まると多忙を極めるはずで、ロマンスの行方は…?と言えよう。

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

※このページは「ライトハウス・ロサンゼルス版 2020年6月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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