(2021年6月16日号掲載)
ビジネスの才能も持つオスカー女優
初めてキャサリン・ゼタ=ジョーンズに会ったのは『The Mask of Zorro』(1998)で衝撃のハリウッドデビューをした時。「エヴァ・ガードナー、リタ・ヘイワースの再来」「世紀の美女」と騒がれた。
今回は今年2月に行ったテレビドラマ『Prodigal Son』に登場する精神科医の役についてのZoomインタビュー。居心地の良さそうなニューヨークの自宅の居間から、チャーミングな笑顔を絶やさずに話してくれた。
「悪魔的な行為を診断する謎の女性精神科医って役に新鮮味を感じて出演したけれど、実は今、ビジネスがすごく忙しいの。『Casa Zeta-Jones』というブランドを立ち上げて、小物やドレス、化粧品などをデザインしたのよ。このドレスもクッションも私がデザインしたし、値段も手頃なの」と、カメラの前で見せてくれる。商魂たくましいというより、才能を活かす新たな場が増えたことにエキサイトしている様子が微笑ましい。
「コロナのせいで自宅でテレビを見る時間が増えて。でも、今までこんなにテレビを見たことがなくて、こんなに面白かったの!って。(夫の)マイケル(・ダグラス)とひいきのドラマを見るのを毎日楽しみにしているのよ。それから、今まで自分たちが出ている作品を全然見なかったのだけれど、初めてお互いの出演作を見てすごく楽しかった。若い頃のマイケルに惚れ直したり! それから私たち二人ともニュースジャンキーで、世界中のニュースを見ては議論したり、意見交換をしているのよ。
これほど自宅でのんびりする時間を持てたことにある意味で感謝している。大好きなペットを脇に置いて好きな本をゆっくりと読むという余裕のある生活が本当にうれしいもの」。
マイケル(今年77歳)とは9月25日と誕生日が同じで、23年前の映画祭で交際が始まり、2000年に結婚。年の差は25歳、21歳の息子と18歳の娘がいる。
「今まで、いつもマイケルと誕生日を祝ってきたのだけど、最近、私一人の誕生日が欲しいってつくづく思うの。プレゼントも食事も常に二人で一緒、たまには丸一日独り占めしたいなと考えてしまうのも幸せだからなのでしょうね」とぜいたくな文句を言う表情がまた、妖しくも美しかった。
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