(2020年9月16日号掲載)
ハンサムで頭脳も明晰な英国人俳優
ダン・スティーヴンスの主演作である『The Rental』と『Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga』の2本が目下オンライン上映中だ。前者は休暇で借りた家で起きるホラーハプニング映画(これからコテージなどを借りるという方は要注意)、後者はヨーロッパ最大の歌謡コンテストを舞台にした喜劇だが、どちらもダンの演技力、歌唱力、ギンギラの衣装に映えるグッドルックスが充分に生かされている。
超人気テレビドラマ『Downton Abbey』の凛々しい貴族、マシュー役を3年目で降りた時(突然の事故死)、大勢のファンは「死なせないで!」と猛烈なアピールをしたそう。当時、金髪で、かなり丸い顔だったダンにインタビューしたのだが、「最初から3年という契約だったし、他の役に挑戦したかったから。世界中のファンから手紙をもらったけれど、日本のファンが一番多くて、木製のマシューの人形まで作って送ってくれたのだよ!」と、くすぐったそうな顔で話していたのを思い出す。
英国生まれ、今年の10月に38歳のダンは、ケンブリッジ大で英文学を専攻。ハンサムなだけでなく、頭脳も明晰なのである。最新のインタビューは「Zoom」を使って行ったのだが、ダンはなんと現在、ロサンゼルスに妻と3人の子どもと住んでいると言う。
「自粛期間を生かして、一家でパドルボーディングをしたり、積んであった本を片っ端から読破したり、またとない家族の密な団結をエンジョイしている。『The Rental』の撮影は、オレゴン州の沿岸に実際にあった一軒家を借りて行ったのだが、本当に幽霊が出てくるような家だった。自分の休暇だったら、僕は海より木が茂った山の方が好きなのだけれど。
『Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga』は、オーバー・ザ・トップ(奇抜なファッションや過剰な演出など、やりすぎな様のこと)のロシアのスーパー歌手の役だった。セックスアピール満タンの衣装に10インチのヒールの靴を履いて、歌って踊るのは、最高の気分だった。高音部は『Bohemian Rhapsody』のラミ(・マレック)と同様、地声とコンピューターの音声をミックスして出したものなんだ。続編もあるかもね」と、いたずらっぽい顔でウインクしていた。
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