(2021年2月16日号掲載)
アメコミのヒロインと言えばこの女優!
ガル・ガドットは、『Wonder Woman』を演じるために生まれてきたと言えよう。美しくて才知に溢れ、優しい性格、その上に2004年のミス・イスラエルで10等身の肉体美の持ち主。第1弾から3年経っての『Wonder Woman 1984』では、さらに勇ましく逞しい活躍と女性ならではの人生の哀切の決断を見せてくれる。「Zoom」でのインタビューは、2020年12月7日、ガルはロスのホテルの部屋から一人ぼっちで参加したために、最初の15分は音声や画面が混乱してのすったもんだのスタートとなってしまった。ちなみに、ツーショットは2年前のもの。
「今度の映画で言いたかったのは、生きていく上で私たちはもろもろのプライスを支払わなけばならないっていうこと。ラストのワンダーウーマンの大きな決意は、観客の心をわしづかみにするはず。例えば、今回私はプロデューサーと主役を兼ねてものすごく忙しかった。娘のコンサートがあって『ママに来てほしい』って言われたけれど、とてもその余裕はなくて泣く泣く謝ってね。そういう時に払う犠牲がプライスだと思うの。スターという座のプライスは巨額になるばかり。もちろんその分、子どもたちとの時間を大事にしているわ。コロナ禍で、長いこと家で一緒に料理したり、モノポリーで遊んだりした時間は何よりだったわね。
オープニングの8歳の女の子の勇気と強気に、自分が少女の頃に戻って今の私自身を見ているような錯覚に陥って、わんわん泣いてしまった。あと、男の子だったら顔にパンチを浴びせるところを、彼女はもっと理性的に考えて、違うアプローチで戦うでしょう。やみくもに暴力を使わないあたりに、女性パワーの目覚めが覗いている。世界中の少女たちがこの映画に力付けられたら、それほどうれしいことはないわ」と語ってくれたガル。
ユダヤ教の教えは「相手への思いやりをまず考える」ことだそうで、これを守って夫婦仲はすこぶる円満だそう。結婚10年の記念日に、10年前にしてくれなかった膝まずいてのプロポーズをした夫君の話をしてくれた時の、とろけるような笑顔がまぶしかった。
次は、注目の映画『Cleopatra』に挑戦。1963年に公開されたエリザベス・テイラー版より、複雑な面を見せたいそうだ。
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