(2020年7月16日号掲載)
『Crazy Rich Asians』で世界中の女性を魅了
映画『Crazy Rich Asians』(2018)がヘンリー・ゴールディングの映画初出演だって信じられます? それも主役! ニューヨークでは普通の男がマレーシアでは超リッチな家の御曹司というドラマティックな役を軽々と演じた上に、そのルックスとセックスアピールで、世界中の女性の胸を熱くしたのである。
目下オンライン上映中の『The Gentlemen』(19)では、ヒュー・グラントらに混じってロンドンのギャング役をコミカルに演じ、さらなるディメンションを展開中。最新の会見には革製の半袖ジャケットを着て現れた。そこらのあんちゃんが着たらファストフード店の制服みたいなのだが、元モデルでもあったヘンリーが着るとさすが、ハイクラスっぽい。「ダンヒル製。着やすくて最高」と、こともなげに言うのであった。
「僕の名前を見てユダヤ人? って聞かれるけれど、実は僕の祖父が戦時中にロンドンで面倒を見てくれた人の名前から付けたという説がある。敬意を払うためにとね。だから僕は名誉ユダヤ人だと思っている」と、ユーモアのセンスが極上のヘンリーは、1987年2月、英国人の父親とマレーシア人の母親の間に生まれ、7歳の時に英国に移住。大学入学を避けてヘアスタイリストとなり、ロンドンで人気を得たものの一念発起して、シンガポールへ。すぐにテレビの旅行番組のホストとして成功し、そこで映画にスカウトされたという、ラッキーブレイクの連続の半生なのである。
「テレビの仕事は世界中の珍しい場所を訪れたり、変な食べ物を食べたりで、すごい度胸が付いた。カメラを意識せずに自由に行動するようになったのが、初めての映画でも非常に役に立ったと思う。
「『Crazy Rich Asians』で一番苦労したのはアメリカンアクセント。YouTubeを朝から晩まで見てアメリカ人の喋り方や表情を学んだのだから。YouTubeは僕にとって大学みたいなもの。何でも教えてくれる」。
残念ながら16年に台湾のタレント、リヴ・ローと結婚。「僕の奥さんはすごくタフで、外出中に僕のところにファンが寄ってくると『ダメ!今はプライベートの時間なんだから!』と体を張って僕を守ってくれるんだ」と、あの甘ーい顔でノロケてくれたのである。
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