『Mother!』で横隔膜が破れるほどの熱演!
ジェニファー・ローレンスが映画『Mother!』で命がけの劇演を見せている。ユニークなイメージとメタファーを織り交ぜて独自のドラマを創作することで有名なダレン・アロノフスキー監督と撮影中に恋に落ち、絶叫と共に絶望的な感情を表現するシーンを撮り終えた瞬間、失神するほどの胸の痛みを覚えたとか。病院に行ってみると、何と横隔膜が破裂していたらしい。監督に恋をしてしまった女優の、究極な演技ではないですか!
9月半ばのトロント国際映画祭のインタビューに、黒いドレスと、いつもより濃いアイメークという出で立ちで現れたジェニファー。「横隔膜が破れるというのは極めて稀なんですって。完治するのにすごく長い時間がかかったのよ。ところで、映画で私は母なる大地を演じていたから、ほとんど裸に近い格好で裸足で歩き回っていた。彼女が必死で守る家は地球なの。そしてハビエル・バルデムが演じる夫は神で、ずかずかと押しかけて来るミシェル・ファイファーとウィリアム・デフォーはアダムとイヴなのよ。脚本を読んだ時ははっきり分からなかったけれど、今は物語のアレゴリー(寓話性)をしっかりと把握していて、自分でも信じられないほどこの映画の持つパワーに圧倒されっぱなし。ダレンはまさに天才で、最高のビジョンの持ち主だと思うわ!」。と語るなど、ダレンのことを”天才”と10回は強調して呼んだ。ちなみに彼は48歳、ジェ二ファーは27歳だ。
ベネチア国際映画祭では同映画の上映後、会場がブーイングの嵐となった。そのことについても、「ダレンの映画はいつも大きな賛辞と大きな批判に別れるのが常だから、それはそれで彼の並々ない才能を証明しているわけ。とびきり美しくて、騒音もすごい映画だからショッキングかもしれないけど、私はこの映画に出て女優として大きな進歩をしたと信じています」と意に介さない。
最近初めて自分の家を持ったそうで、「インテリアはサボテンなどを飾ったサンタフェ風で、明るくて風通しがいい家なの。料理はオレンジで味付けをしたローストチキンが唯一本格的に作れるものかしら。普段はチキンを炒めて、それにキノアを加えるだけみたいなシンプルな食事が多いわね。映画では母親になったけれど、まだまだ自分の将来のレイアウトは決めてないの」とプライベートについても話してくれた。
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(2017年10月16日号掲載)
※このページは「ライトハウス・ロサンゼルス版 2017年10月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。