マーク・ウォールバーグ / Mark Wahlberg

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成田陽子とマーク・ウォーバーグ

新作『Transformers: The Last Knight』の会見で、マーク・ウォールバーグは、「今回のアクションシーンは、これまでのキャリアで初めて『死ぬ!』と思ったくらい恐かった。撮影中、映画に登場する巨大なマシーンが誤作動して、その上に乗っていた撮影技師が落下したり、マシーンの動きで立っている場所がものすごく揺れたり…。自分にはコントロールできない危険が発生する恐怖は、かなりのものだったよ。一方、アンソニー・ホプキンスとの格調高い会話の場面は、本当に楽しくて刺激的だった。もうアクション映画は引退しようかなと思ったくらいだよ」と、口を尖らせて言いながらも、シャツの下から浮き出るモリモリの筋肉を自慢げに強調していた。
 
しかし、マーク主演のアクション映画は次々と企画されており、まもなく年代テレビドラマをリメイクした映画、『The Six MillionDollar Man』に主演する予定だ。

成田陽子とマーク・ウォールバーグ

1997年、『Boogie Nights』公開時のマークとツーショット。まだ初々しいですね。

「兄弟で経営しているバーガーチェーン、『Wahlburgers』がうまくいって、これから中国に3店舗出店するし、LAのSunse Blvd.にもオープン予定。全体では現在、118店舗を待っている状況だ。なにしろおいしいんだよ!」と自慢されたが、底抜けにお気楽なマークが言うと、全く嫌味がないから不思議だ。
 
初めて彼と会ったのは、彼が『Boogie Nights』(97)でポルノ映画のスター、その名もダーク・ディグラーを熱演した時。まだ今のような分厚い筋肉はなく、幼い顔にスリムな体の歳だった。ちなみに、当時無名の故フィリップ・シーモア・ホフマンが、ダークを追い回すゲイの若者の役で共演していた。二人の掛け合いが、ともすれば暗くなってしまいそうなポルノドラマに、コミカルな味を添えていたのを思い出す。
 
当時のインタビューでは、「僕は3寝室のアパートに9人兄姉と暮らす極貧の家に育った。何度も刑務所に入れられた非行少年だったけど、成年用の刑務所に入れられた時は本当につらくて、真っ当な人生を歩もうと決心したんだ。兄たちのバンドに入って音楽活動を始めて以来、大したトラブルは起こしていないよ」と述懐していた。今では日曜日には仕事をせず、必ず教会に行くという習慣をしっかり守る、敬虔なカトリック信者なのである。

 

成田陽子

成田陽子
なりた・ようこ◎ゴールデングローブ賞を選ぶハリウッド外国人記者協会に属して30年余の老メンバー。東京生まれ、成蹊大学政経学部卒業。80年代から映画取材を始め、現在はインタビュー、セット訪問などマイペースで励行中。

 

(2017年7月16日号掲載)
 
※このページは「ライトハウス・ロサンゼルス版 2017年7月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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