ダンスは苦手?完璧主義の二枚目俳優
『La La Land』のジャズピアニスト役でアカデミー主演男優賞候補になった際(惜しくも受賞は逃す!)もライアン・ゴズリングは相変わらず自虐的ユーモアに溢れていて、「これでやっとあっちのライアンと間違えらなくて済む」と同じカナダ人で、年齢も4歳違いと近く、爽やかなグッドルックスのレイノルズとよく混同される事態から脱出できそうだと喜んでいた。ある時など業界誌に載っていたゴズリングの顔写真にレイノルズの名前がキャプションに付いていたほどなのである。
「16歳の時に独りでLAに武者修行に来た。何度も挫折しそうになったけれど『The Believer』のオファーが舞い降りて来て、そこで全身全霊の力で役作りをして何とか認められるようになったんだ。『La La Land』のピアニストも、脇目も振らずに自分のゴールにひたすら向かうタイプだね。僕は小さい時にピアノを習っていた切りだったけど、この役のために3カ月猛練習して、映画での演奏は全部自分で弾いたんだ。プロが弾く曲に合わせて指を動かすだけ、みたいな楽をすると僕の演技細胞が腐ってしまいそうだから、そういう近道は絶対に取らないようにしている。撮影後もホテルの部屋にピアノを置いてもらうようにしたら、ピアノを弾くのが日課になっちゃったよ。心が静まって創作意欲が湧いてくるからね。
LAでのロケは楽しかったよ。ダウンタウンLAにあるエンジェルス・フライト(ケーブルカー)は撮影のためにわざわざ開けてくれたし、グリフィス天文台でのダンスシーンは安全なスタジオ内と違って難しかったけれど、刺激的だった。空中を飛んでのダンスは『巴里のアメリカ人』をイメージして踊ったよ。”ミッキーマウス・クラブ”のメンバーだった時は歌と踊りを鍛えられけれど僕はどうも下手で、いつもジャスティン(ティンバーレイク)やブリトニー(スピアーズ)の後ろでバックアップとして、もさもさ動いていただけ…。だから今回も余り切れ味の鋭いダンスにはなっていない。フレッド・アステアを目指したつもりだけれど」。
2011年から一緒のエヴァ・メンデスとの間に女の子が2人いる。「女性優勢の家族なので雄犬を飼ってバランスを保っているんだ」とうれしそうに笑っていた。
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(2017年3月16日号掲載)
※このページは「ライトハウス・ロサンゼルス版 2017年3月16日」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。