(2022年8月16日号掲載)
しばらく女優休業を宣言した人気女優
紫のラメのドレスを着て、ブラピ、チャニング・テイタムとジャングルの中を珍道中。びっしり体にくっついたヒルを取ったり、ヒールの取れた靴でドロドロの坂を上下したり…の冒険喜劇、『The Lost City』(2022)を最後に、サンドラ・ブロックはしばらく女優業を休業すると宣言。
「常に忙しく駆け足での生活に区切りを付けたくて。もちろん母親業を始めたらリラックスする時間がなくなるのは承知しているし、特に私の子どもは二人ともアフリカ系(養子)だから、白人オンリーの家庭とはまた違った心配がいろいろと付きまとうのよ。ただ、今までもロケ先には必ず子どもたちを連れて行っていたけれど、1日15時間の撮影の後はもう相手をするエネルギーが残っていなくて、罪悪感にさいなまれるばかり。だから、これからは母親業に集中したいの」と、よく理解できる話だが、ファンにとってはやはり寂しい。
初めてサンドラにあったのは『Demolitinon Men』(1993)でシルベスター・スタローンと共演した時。当時29歳の彼女はチアリーダーのように活発かつ早口で、独特のオーラを放っていた。そして、「母はドイツ人のオペラ歌手。だから、親戚の半分はドイツに居るのよ。ドイツ語は話せるけど、残念ながら音楽的遺伝はゼロ。父はボイストレーナーだけどとっても器用な人で、私に大工仕事、自動車の整備と修理、電気工事まで教えてくれて。家だって建てようと思えば一人で建てられるのよ。シルベスターとはすっかり気が合って、筋肉の作り方もマスターしたの」などとたくましい発言をしていた。
出世作『Speed』(1994)でのインタビューでは、「キアヌ(リーブス)が最高に親切で。アクションが連続する現場で、混乱して破滅しそうな私に方向指示をしてくれて、彼には一生頭が上がらないわ」と話した。また、『Murder by Number』(2002)では共演のライアン・ゴスリングとロマンスの花を咲かせ、37歳のサンドラと21歳のゴスリングの交際は格好のタブロイド紙の的に。以来、二人ともプライバシーを頑なに守るようになった。ゴスリングは後に「最高の恋人だった」と述懐しているのが微笑ましい。
7月に58歳になったサンドラだが、またそのうち、「帰ってきたわよ!」と笑顔を見せるに違いない。
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