俳優/オードリー・マリー・アンダーソン

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(情熱+献身+やる気)×2

幼い頃からモデルをし、日本で働いたことも。ニューヨーク在住中に演劇学校で訓練を受け、エージェントに巡り会い、ロサンゼルスに。1994年『Beverly Hills 90210』の端役に始まり、『Once and Again』のカーラ役、『Without a Trace』等にゲスト出演。TV映画『A Painted House』や映画『Drop Dead Sexy』『Moonlight Mile』を経て、2006年1月より『The Unit』のキム役で活躍中。

『The Unit』のキム役、オードリー・マリー・アンダーソンと夫・ボブ役、スコット・フォーリーに会うと、話題は決まって日本。スコットは幼い頃の体験談、アンダーソンはモデル時代に回った九州の話。おまけにアンダーソンは、大の日本びいきのレストラン経営者の恋人と、昨年日本の市場調査に出かけた。シーズン2の撮影も残りわずか、初めての大役・キムの成長ぶりを聞いてみた。
 
ⓒ2006 CBS Broadcasting Inc.

キムが1番苦労の多い役ですね。

アンダーソン(以下A):夫の居場所も知らされない、上司夫人からは女の役目を諭され、キムは必死で抵抗しました(笑)。状況が掴め、キムの目標は家庭を守ることで、服従しかないと悟りました。我が道を行く女は強いけど、妥協できる女も別の強さを持っていると思います。

キムの抵抗を応援していたのに、最近の「長い物には巻かれよ」が残念です。

A:ライターはムラ社会順応を選んだので、簡単に「巻かれて」ほしくない私は、抵抗があります。シーズン1はあがき、2は服従。納得しての服従ではないので、3ではまた摩擦が起きるようです。

夫は職場での出来事を妻に打ち明けられない、妻も留守宅を守る苦労を夫に伝えない。それで夫婦は成立するでしょうか?

A:話し合いがないと、長続きしないでしょうね。でも、強い絆があれば、秘密の部分があっても大丈夫なのでは? 夫不在の暮らしを確立してしまうと、退職した時が…(笑)。

日本の熟年離婚がまさにそれですね。

A:相手が何を考え、どう感じているか不明のまま何十年も経つと、向き合った時には「こんなはずでは?」と、思うからでしょ。感情や意志の疎通がないと、人間って他人に戻ってしまいますね。

キムが夫の使命を夢で読み取ってしまう「Sub-Conscious」が斬新でした。

A:夢や第6感など超能力の域だったので、番組のジャンルから離れるのではと、躊躇したようですが、創作者のマメットが「やってみよう!」と。

俳優への転身は?

A:子供の頃から役者になりたくて、モデルは予行演習。お金も貯まったので、「いざっ!」て感じでね(笑)。ニューヨークにいる間に演劇学校に通いました。幸い、すぐにエージェントが見つかって、仕事が入るようになりました。

ロサンゼルスで仕事を始めて何年ですか?

A:7年前の『Once and Again』が、初めて役が付いた仕事。『The Unit』のキム役は、別の人でパイロットを撮影後、再度オーディションがありました。自分では適役と思っていなかったので、びっくり! 今考えると、気の強い女が求められていたから、私になったのね(笑)。

日本人の俳優志望者にアドバイスを。

A:言葉と文化の壁があるから、人の2倍も3倍も大変だと思いますが、(情熱+献身+やる気)×2かしら? 良い刺激をくれる人で周囲を固めて、もらったエネルギーを宇宙に戻すことですね。

[業界コボレ話]
地上波5局のうち、視聴率で言うと4位のNBC。今シーズンは話題作が数本出て、「質」を強調するものの、『Heroes』しかヒットしなかったので、気になるのは話題作の今後。
『Friday Night Lights』が、放送界で最も権威あるピーボディーを受賞して、おっかなびっくり6話のみ更新、『30 Rock』はシーズン2を迎えることになった。ベテラン『Medium』も6話のみの更新。放送時間を『Studio 60』に明け渡し、移転した先が『Lost』の裏。それはないよ!
視聴率が下がったのは編成の問題。おまけに、『Studio 60』を数話で打ち切ったNBC。視聴率が取れないのは当然と言える。「質」を謳うなら、もとの鞘に収めていただきたい。

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