ハワイ州(51)/アメリカ西部

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「アロハオエ」に残る王朝の名残とみなぎる日系人パワー

ハワイ州の旗

世界のリゾート地ハワイには、年間700万人を超える観光客が訪れ、ジェット機時代の到来により、その数は25年前の20倍に増えた。日本人にとっても、最もなじみの深い州と言えるだろう。

ハワイ(Hawaii、HI)州の基本情報
人口(2023) 1,435,138人
面積 6,420.7mile2
人口密度 (2020) 226.6人/mile
州都 ホノルル(Honolulu)
州知事(2024) Josh Green(民主党)
州のニックネーム Aloha State, Pineapple State
人種の割合 白人 25.2% / 黒人 2.2% / アメリカインディアン 0.4% / アジア人 37.1% / ヒスパニック 11.1% / ハワイ先住民 10.3%
1世帯当たりの平均収入 (2022) $94,814
貧困家庭の割合 (2022) 10.2%
住宅平均価格 (2018-2022) $764,800
平均家賃 (2018-2022) $1,868
観光情報サイト The Hawaiian Islands
オフィシャルサイト Hawaii.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

世界最大の活火山の膝元で栄えたハワイ王朝

ハワイ諸島は太平洋の真ん中に位置し、132の火山島からなる列島だ。人が住んでいるのは北からカウアイ島、ニイハウ島、オアフ島、モロカイ島、マウイ島、ラナイ島、カホオラヴェ島、ハワイ島の8島のみ。人口の8割が州都ホノルルのあるオアフ島に住んでいる。どの島も海底火山の産物で、ハワイ島にあるキラウエア火山は、その大半が国立公園に指定されている、世界で最も活発な活火山だ。
 
ポリネシア人が最初にハワイに辿り着いたのは6世紀のこと。1778年、英国探検家、トーマス・クックがカウアイ島を発見。その後、次々にハワイ8島を発見した。クックは翌年、住民とのトラブルで殺害されるが、島外からの人の到来は、この地に天然痘、結核、性病といった病気をもたらし、価値観や社会のあり方を変えていった。
 
ハワイ島は合衆国の中で唯一王朝が栄えた場所でもある。ハワイ島の領主であったカメハメハは次第に勢力を伸ばし、マウイ島やオアフ島も征服して、1810年ハワイ王国を建国。初代国王として君臨し、独自の文化を築いていった。ハワイ王朝最後の女王・リリウオカラニ女王は、反乱軍を鎮圧できずに米国の圧力で退位を余儀なくされ、約100年におよぶハワイ王朝が崩壊する。
 
1898年、米国はハワイを併合し、1900年に準州、1959年、50番目の州として合衆国に加盟した。

アジア系が約半数。州の要職に多くの日系人

ハワイは合衆国の中で唯一白人が少数派の州で、アジア系が41.6%を占めている。明治元年に始まった日本人移民のサトウキビ農園における苦難は、その後の日系社会の基礎を築き、今日では日系人の社会的影響力が最も強い州となった。第2次世界大戦で日系部隊として参戦し、右腕を失ったダニエル・イノウエは1962年、全米初の日系上院議員となった。同74年に当選したジョージ・アリヨシは、全米初の日系州知事。

 

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