ジャズの熱気とヨーロッパの優雅さ
南部気質とヨーロッパ文化が共存するルイジアナ州。人口の30%以上がアフリカ系で、白人はフランス系カトリックの人口が大半を占める背景に、深い民族摩擦や融合の歴史がある。
ルイジアナ(Louisiana, LA )州の基本情報 |
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人口(2023) | 4,573,749人 |
面積 | 43,193.1mile2 |
人口密度 (2020) | 107.8人/mile |
州都 | バトンルージュ(Baton Rouge) |
州知事(2024) | John Bel Edwards(民主党) |
州のニックネーム | Pelican State |
人種の割合 | 白人62.5% / 黒人32.8% / ネイティブ・アメリカン0.8% / アジア人1.9% / ヒスパニック5.8% |
1世帯当たりの平均収入 (2022) | $57,852 |
貧困家庭の割合 (2022) | 18.6% |
住宅平均価格 (2018-2022) | $198,300 |
平均家賃 (2018-2022) | $996 |
観光情報サイト | Louisiana Office of Tourism |
オフィシャルサイト | Louisiana.gov |
(出典元:U.S. Census Bureau)
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この地に最初に降り立ったのは16世紀にメキシコ湾より上陸したスペイン人。17世紀後半には、探検家ラサール率いる「アカディアン」と呼ばれるフランス人入植者たちが到着した。アパラチア山脈からロッキー山脈までの広大な土地を、太陽王ルイ14世にちなんでルイジアナと名づけ、フランス領であると世界に宣言。
その後、フランス、スペインやその他の植民地から、クレオールと呼ばれる移民が流入。しかし、数々の遠征赤字で貧窮したナポレオンは、1803年に同地をアメリカに1600万ドルという破格値で売却してしまう。この「ルイジアナ購入」により、合衆国は領土がほぼ2倍になり、西部への拠点を手にした。そして1812年、ルイジアナ州として合衆国に加盟した。
同州は農業州として発展したが、19世紀まではミシシッピ川を使った流通業も盛んで、西部と東部をつなぐ交通と商業の一大中心地であった。しかし、19世紀後半に鉄道網が発達し、河川交通は衰退。20世紀にメキシコ湾で石油と天然ガスが発見され、現在は石油関連産業が同州経済の中心となっている。
さまざまな文化が溶け合う・ケイジャン・クレオール
ルイジアナといえばケイジャン料理やクレオール料理が有名。これらの料理は元来、ヨーロッパ伝来の食文化であるが、その後オクラを始めとするアフリカ原産の野菜などがミックスされて、現在の濃厚な味わいのルイジアナ料理に発展した。
同州最大の都市、ニューオーリンズのフレンチクオーターには、セントルイス・カセドラルなど仏式建造物が多く建ち、街角にもフランス情緒が感じられる。また、同市はジャズの街としても有名。ジャズは奴隷として連れてこられたアフリカ系の人々が、本国で培ったリズム感をベースにしている。同州は20世紀の巨匠ルイ・アームストロングを筆頭に数々のミュージシャンを輩出している。