世界の中枢機関が密集するエンパイアステート
人口が密集した巨大都市をイメージしがちなニューヨークだが、州全体は湖沼や森林などの自然に恵まれている。アパラチア高原の樹林地帯など、美しい天然の景勝も随所に見られる。
ニューヨーク(New York)州の基本情報 | |
人口(2023) | 19,571,216人 |
面積 | 47,111.3mile2 |
人口密度 (2020) | 428.7 人/mile |
州都 | オールバニー(Albany) |
州知事(2024) | Kathy Hochul(民主党) |
州のニックネーム | The Empire State |
人種の割合 | 白人68.6% / 黒人17.7% / アジア系1.0% / ヒスパニック19.7% / ネイティブ・アメリカン1.0% |
1世帯当たりの平均収入 (2022) | $81,386 |
貧困家庭の割合 (2022) | 14.3% |
住宅平均価格 (2018-2022) | $384,100 |
平均家賃 (2018-2022) | $1,507 |
観光情報サイト | New York Office of Tourism |
オフィシャルサイト | NewYork.gov |
(出典元:U.S. Census Bureau)
史上最悪の不動産詐欺でわずか24ドルで購入
17世紀初頭の大航海時代、探検家のヘンリー・ハドソンが世界初の株式会社、東インド会社から西インド航路を探す命を受け、偶然、現在のニューヨークに到達。以来、オランダが同地の領有を主張し、次々にオランダ人が入植した。1926年、オランダ入植地の総督ピーター・ミヌイットはネイティブアメリカンから24ドル相当の品と引き換えにマンハッタン島を手に入れる。ネイティブアメリカン側は貸し付けるだけと解釈していたため、これが史上最悪の不動産詐欺として歴史に残ることに。
英蘭戦争勃発後の1664年、同地は時のイギリス国王チャールズ2世の弟のヨーク公の領地になり、ニューヨークと改名された。しかし、イギリスの重税政策に入植者たちが反発。独立戦争に突入したが、五大湖周辺を制圧したイギリス軍は海路からニューヨークに攻め込み、ブルックリンを陥落。ハーレムハイツの戦いでは独立軍が初の勝利を手にし、独立への道を切り開いた。13州のうちの1州として独立後、ニューヨークは合衆国の首都になるが、3年後にフィラデルフィアに移転した。
巨大都市マンハッタンは金融・メディアの中枢
ニューヨークといえばニューヨーク市の喧騒を思い浮かべる。ニューヨーク市はブロンクス、ブルックリン、マンハッタン、クイーンズ、リッチモンドの5つの行政区からなる。なかでもマンハッタンはウォール街のニューヨーク証券取引所、フォード財団など金融の中枢から、ニューヨークタイムズなど全米向けの有力メディア、ミュージカルのメッカであるブロードウェイ、そして国連本部などの世界最重要機関が狭い面積の中心部に集中している。
2001年9月11日の同時多発テロにより、街も市民も大きなダメージを被った。しかし、市民たちは「Swifter, Higher, Stronger」をモットーに、復興に全力をあげている。