ノースカロライナ州(28)/アメリカ南部

ライトハウス電子版アプリ、始めました

ナスカーレースで沸く東のシリコンバレー

ノースカロライナ州の旗

西部には美しい景観を誇るアパラチア山脈が走り、大西洋に面した東部は閑静なビーチ、沖にはアウターバンクスと呼ばれる野鳥獣保護地域に指定された島々が点在する観光地でもある。

ノースカロライナ(North Carolina、NC)州の基本情報
人口(2023) 10,835,491人
面積 48,607.4mile2
人口密度 (2020) 214.7人/mile
州都 ローリー(Raleigh)
州知事(2024) Roy Cooper(民主党)
州のニックネーム Tar Heel State
人種の割合 白人 69.9% / 黒人22.2% / ネイティブアメリカン1.6% / アジア人3.6% / ヒスパニック10.5%
1世帯当たりの平均収入 (2022) $66,186
貧困家庭の割合 (2022) 12.8%
住宅平均価格 (2018-2022) $234,900
平均家賃 (2018-2022) $1,093
観光情報サイト Visit North Carolina
オフィシャルサイト nc.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

消えた初期の開拓団「CROATOAN」の謎

16世紀末に、イギリス人ジョン・ホワイト率いる入植グループがローノークに植民地を作り上げるまで、同州は30ものネイティブアメリカンの部族が暮らす地域だった。1587年には、ホワイトの孫でもある初のイギリス系2世、バージニア・デールが同地で誕生。同年、ホワイトは資材の調達のために開拓団を残し帰国、1590年に再び戻ってきた。が、幼いバージニア・デールを始め、他の開拓団は忽然と姿を消し、木には「CROATOAN」とだけ記されていた。この神隠しの謎は未だ解明されていない。
 
1705年同州で初めての町が作られた。しかし、ネイティブアメリカンとの確執が深刻化するとともに、重税を課すようになった本国イギリスに対する入植者たちの反発が高まり、1774年、エデントンに住む女性たちがイギリス式の茶をボイコット。「エデントンの茶会」として世に残る出来事に。1799年、12番目の州として合衆国に加盟した。

RJレイノルズをはじめ、全米最大のタバコ生産地

州の中心地はハートランドと呼ばれ、州都ローリー、ダーラム、チャペルヒルを結んだ「リサーチ・トライアングルパーク」にはハイテク産業施設が密集し、デューク大学やノースカロライナ大学など名門大学も多い。同州最大の都市、シャーロットは、NASCARレースの本拠地として、また金融の中心地として知られている。東部のハイポイントは家具の町として有名。
 
タバコ産業も盛んで、ラッキーストライクで有名なアメリカン・タバコ社や、RJレイノルズ社がある。また、下着メーカーとしておなじみのへインズ社は、同市にある噛みタバコの製造工場から発展したと言われている。炭酸飲料のペプシコーラも、同州にある薬局で販売された消化酵素ペプシン入りの治療薬が原型。現在、本社はニューヨークにあり、タコベルなどのファーストフードチェーンも率いる大企業に成長している。

 

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