ルイスとクラークが切り開いた・開拓民の夢の土地「西のエデン」
1840年代の開拓者たちは、幌馬車でオレゴントレイルの旅を続けた。過酷な旅の末にオレゴンに辿り着いた人々には、豊穣な土地が無償で与えられ、彼らはこの地を「西のエデン」と呼んだ。
オレゴン(Oregon、OR)州の基本情報 | |
人口(2023) | 4,233,358人 |
面積 | 95,962.6mile2 |
人口密度 (2020) | 44.1人/mile |
州都 | セイラム(Salem) |
州知事(2024) | Tina Kotek(民主党) |
州のニックネーム | Beaver State |
人種の割合 | 白人 85.9% / 黒人 2.3% / アメリカインディアン 1.9% / アジア人 5.1% / ヒスパニック 14,4% |
1世帯当たりの平均収入 (2022) | $76,632 |
貧困家庭の割合 (2022) | 12.1% |
住宅平均価格 (2018-2022) | $423,100 |
平均家賃 (2018-2022) | $1,373 |
観光情報サイト | Central Oregon |
オフィシャルサイト | Oregon.gov |
(出典元:U.S. Census Bureau)
幌馬車を連ねた875人の大移動
オレゴンにおける人類居住の歴史は1万年以上前に遡る。さまざまな種族の先住民が暮らしていたが、16世紀後半から欧州系白人が上陸し、ワシントン州、アイダホ州、カナダのブリティッシュ・コロンビア州を含む大陸北西部一帯は「オレゴン・テリトリー」と呼ばれていた。
1803年のルイジアナ購入によって西部開拓の幕が開け、ルイスとクラークの合同探検隊が、それまで危険な海路からの上陸しかなかったオレゴンへの道を、ミズーリ州からの陸路で入るトレイルを切り開いた。1843年には、男女子供合わせて875人もの大集団が、幌馬車を連ねてオレゴントレイルを通って移住してきた。
1859年、オレゴン州は33番目の州として合衆国に加盟し、1870年代には大陸横断鉄道が開通し、産業が発達した。なかでも盛んになったのは林業で、現在でもオレゴンはクリスマスツリーのもみの木の栽培では全米トップを誇る。
また、カリフォルニア州を嫌ってオレゴンに移転してきたコンピューター関連企業も多く、著しい勢いで成長を遂げるハイテク産業を称して、緑豊かな土地柄から「シリコン・フォレスト」の異名も持っている。
日本人留学生に人気。州税なしの買い物天国
同州は日本からの短期留学生に最も人気がある州のひとつだ。日本人留学生に人気がある理由として、その豊かな自然が挙げられる。アウトドアスポーツも盛んで、ナイキの本社も同州にある。また、州税がないことも、オレゴン州の大きな魅力だ。
現州知事のテッド・クロンガスキーはミズーリ州の生まれだが、生後間もなく父親が他界したため、孤児院で育った。トラック運転手や溶接工をしながら苦労してミズーリ大学ロースクールを卒業し、オレゴンで弁護士から知事にまで上り詰めた立身出世の政治家だ。
他に著名なオレゴン州出身者には、往年の大女優ジンジャー・ロジャースやフーバー元大統領がいる。