石油とカウボーイとNASA・テキサス流は大きさが自慢
アラスカに次いで全米第2の面積を誇り、日本の約1.8倍。「大きいこと」はステーキからほら話までが“テキサス流”と形容されるスケールの大きな州だ。
テキサス(Texas、TX)州の基本情報 | |
人口(2023) | 30,503,301人 |
面積 | 261,193.9mile2 |
人口密度 (2020) | 111.6人/mile |
州都 | オースティン(Austin) |
州知事(2024) | Greg Abbott(共和党) |
州のニックネーム | Lone Star State |
人種の割合 | 白人 77.4% / 黒人 13.4% / アメリカインディアン 1.1% / アジア人 5.7% / ヒスパニック 40.2% |
1世帯当たりの平均収入 (2022) | $73,035 |
貧困家庭の割合 (2022) | 14.0% |
住宅平均価格 (2018-2022) | $238,000 |
平均家賃 (2018-2022) | $1,251 |
観光情報サイト | Let’s Texas |
オフィシャルサイト | Texas.gov |
(出典元:U.S. Census Bureau)
アラモの戦いで勝利の末勝ち取った9年の独立
テキサスの歴史は「アラモの砦」なしに語れない。1682年、最初に同地の開拓に成功したのはスペイン人だったが、3年後にはフランス人が入植し、フランス領を宣言。長い間スペイン領になったりフランス領になったりした末、1821年メキシコがスペインから独立してメキシコ領となった。
1835年、メキシコ政府との対立から義勇軍が蜂起して反乱を起こす。翌年、義勇軍182人はサンアントニオにあるアラモの砦で、4000人近いメキシコ軍相手に13日間におよぶ抗争を続けたが、夜明けの襲撃に遭い全滅。だが、1836年のサンジャシントの戦いで、サンタアナ将軍率いるメキシコ軍を、サム・ヒューストン将軍率いるテキサス軍が破り、同年独立を宣言。テキサス共和国が誕生した。
1845年、アメリカ合衆国に加盟。南北戦争では南軍につき、戦後は牧畜が主要産業となった。市場はネブラスカやカンザスへも広がったため、フォートワースにストックヤードと呼ばれる牧畜の市が立つようになり、カウボーイのイメージが定着した。
初の月面着陸指令を出した、ヒューストンの宇宙基地
20世紀初頭に油田が発見され、石油産業、製造業、航空産業などが発展。1980年までに全米第3位の州に成長した。近年は航空宇宙、通信、医療・バイオテクノロジー、ハイテク産業の伸びがめざましい。
ヒューストン市には宇宙開発基地のNASA(アメリカ航空宇宙局)がある。初の月面着陸の指令を出したのもここだ。
テキサス生まれの大統領は、第34代アイゼンハワー大統領と第36代ジョンソン大統領だ。その他の有名人には、事業家のハワード・ヒューズ、歌手のジャニス・ジョップリン、第2次世界大戦で太平洋艦隊司令官だったチェスター・ニミッツ提督、元CBSキャスターのダン・ラザー、映画『俺たちに明日はない』のモデルになった銀行強盗のボニーとクライドなどがいる。