アジアのミュージシャンとして初の快挙!B’zがロックの殿堂入り

ライトハウス電子版アプリ、始めました

結成20周年を迎えた人気デュオのB’zが、去る11月19日、ハリウッドのロックの殿堂「ロックウォーク」に手形を刻印した。日本のミュージックシーンでトップを走り続け、世界的にも史上7位となる7582万枚のCD総売り上げを達成したことが評価されたもので、彼らの殿堂入りは日本人としてもアジア圏のアーティストとしても初の快挙。ハリウッド・ギターセンターにて授賞式の後で行われた記者会見での喜びの声をお伝えする。

今後も変わることなく
自分たちのロックを磨きたい

今のお気持ちはいかがですか?
松本孝弘(以下、松本):
本当にとにかく名誉なことでありがたいことなのですが、まだ実感としてわいて来ないというのが正直なところです。これからも今までと変わることなく、音楽作りに精進し続けていきたいという決意が新たになりました。
稲葉浩志(以下、稲葉):僕らはオフィシャルでこちらでCDをリリースしているわけではありませんが、10年以上前から、レコーディングをこちらでやるようになり、それを通して多くのミュージシャンと交流させていただくようになりました。それでこちらでの土台ができあがってきたのですが、こういう形でこちらのイベントに招待していただけるとは、当時は夢にも思っていませんでした。ありきたりですが、音楽でコミュニケーションが取れたんだなと、すごく実感しています。
 
ロックは元々日本のものではありませんが、殿堂入りしたことを日本人としてどう思われますか?
松本:
確かにロックという音楽自体はヨーロッパやアメリカでできた音楽ですが、長い年月を経て、今、日本でも素晴らしいバンドがいくつもあると思います。僕たちもこちらの音楽の影響を受けてやってきましたが、長く続けていくうちに、自分らしさ、自分たちらしさという味みたいなのが出てきて、またこちらのものとは違うものができてきたと思っています。
稲葉:小学、中学、高校とこちらの音楽を聴き、それをコピーしたりしてバンド活動をやってきました。そして、このバンドを始め、ずっと続けてきた結果がこうなったということで、最終的には国籍とかそういうものも段々関係なくなってきたんじゃないかなと思います。この先、例えば英語で歌わなきゃいけないとか、日本語で歌わなきゃいけないという枠も、どんどんなくなっていくんじゃないかなと思います。

手形を押した瞬間の
不思議な感触を忘れない

手形を押した瞬間の気持ちは?
松本:
実際に、先ほど外で(手形を)押して力をグッと入れた時は、ちょっと感慨深いものを感じましたね。
稲葉:押した瞬間の感想というか、素材は何かわかりませんけども、独特の感触ですね。これが後々残っていくものになるのかなと、非常に不思議な気持ちでした。
 
式でのスピーチのために準備したと思いますが?
松本:
僕は(スピーチが)あまり得意ではないので、ましてや英語ということであまり長くならないように簡潔に「ありがたい」という気持ちを表現できれば良いなと思って話しました。
稲葉:僕も(スピーチは)得意ではないので、なるべく簡潔にシンプルなものにしとこうかなと、そればっかりでしたね。
以前にロックウォークに来られた時と比べて今の気持ちは?
松本:以前、来た時はどんなアーティストの手形があるのかなと興味深く見ていました。月並みですが、まさか自分がここでハンドプリントをするなんて想像していませんでしたし、初めてお話をうかがった時は、正直、あり得ねえなと思っていて、日が近づくにつれて、段々本当のことになっていくのかもしれないなというくらいで、わりと今朝まで半信半疑なところがありました(笑)。
稲葉:ずいぶん昔にこの店でアコースティックギターを買って、値段の交渉をして、最後はどうしてもケースを付けろとそういう交渉をしたんですね(笑)。そんな場所にこういう形でまた戻って来られるとは非常に不思議だなと思いまして、感慨深いものがありますね。
 
ロサンゼルスはお2人にとってどういう街ですか?
松本:
ここ数年、アメリカに3カ月間とか、長くいることが多いので、成田に着いた時とLAに着いた時で、ホッとした感じの差があまりなくなってきました。
稲葉:仕事を通してですが、友達が少しずつできてきて、一緒に海に行ったりしています。そういった普通の楽しみがこちらで持てたというのが、非常にうれしいですね。そういう意味でリラックスできる街です。
 
今後はツアーでまたこちらに、という声もありますが?
松本:
ニーズがあるのであれば、世界中どこでも演奏させていただきたいと思います。
稲葉:前回やった時(2002年、2003年のアメリカ公演)も非常に盛り上がったので、またツアーという形でも何でも、演奏しにこちらに来られたら非常にうれしいですね。

◆ PROFILE ◆

稲葉浩志は9月23日生まれ、岡山県出身。ヴォーカルとB’zのすべての楽曲の作詞を担当する。松本孝弘は3月27日生まれ、大阪府出身。ギターとB’zのすべての楽曲の作曲・プロデュースを担当。20歳の頃よりプロギタリストとして多くのセッションやライブツアーに参加。1988年、B’z結成。2007年12月5日にアルバム『ACTION』を発売。2008年1月からアリーナツアー、9月にはスタジアムツアーを行う。

「特別インタビュー」のコンテンツ