外資コンサルティング会社勤務を経て、マーケティング・コンサルティング会社を起業した岩元貴久さん。「好きな場所で暮らし、得意な市場で楽しく仕事をする」ライフスタイルをモットーにし、「強く思い描く」ことでどんな目標も達成できると言う。日米両国で幅広く事業経営、講演・執筆活動を展開している岩元さんに、渡米・起業の経緯と講演内容のさわりを聞いた。
これからはお金をかけず、投資効果を
最大に上げるマーケティングが可能に
独立心を持って
歴史に名を残すような人物に
小学校の頃から独立を意識していました。私の生まれた鹿児島市は、明治維新の志士たちが生まれた土地です。自分も歴史に名を残すような人になりたいと考え、独立心を持ちました。
大学時代に短期留学でアメリカに来た時、アメリカの友人に「ビジネスコンサルティング」の仕事の存在を教えてもらいました。そして、起業の第一歩として、ビジネスコンサルタントになることを決めました。
大学卒業後、1990年に外資系コンサルティング会社、Ernst & Youngの東京事務所に入所しました。アメリカに行くために、仕事をしっかりこなし、アメリカ人のマネージャーたちにアピールして、3年後に世界プロジェクトの一員に選ばれました。それでアメリカに来たわけです。
プロジェクト終了後もアメリカに残り、アーバインオフィスに勤務しました。そこでFortune500に名を連ねるような大手企業のビジネスプロセス・エンジニアリング(業務改善のコンサルテーション)、そしてベストプラクティス・リサーチといった、他社の色んな事例を研究する業務を主に担当しました。あとは社内のナレッジマネージメント、知識の共有プロジェクトを手掛けました。
当時はインターネットブーム。同僚がインターネット事業などで次々と独立していきました。私は営業の経験がなかったので、CISというe-Businessのコンサルファームに入り、2年間営業とコンサルティングのマネージャーを務め、勉強しました。2000年に独立、ロックノーブルというアメリカのインターネット事業を日本に紹介する事業の会社を起業しました。
ソーシャルメディアの普及で
再構築されるマーケティング
今までの自分の経験から、成功哲学として、「強く思うこと」というのが、すごく大切だと思います。どんな目標や夢も、「強く思い描けば実現する」ということを、皆さんに伝えたいですね。そしてさらに、「自分らしく生きる」ということを、お話ししたいです。昔と今では、「働く」「生活する」スタイルが大きく変わっています。昔は、自分の好きなことで食べていけない時代で、生活するために働いていました。しかし、これからの時代は、自分のやりたいことをやって生きられるんです。それも一部の人だけでなく、普通の人たちが。今、会社からもらっている給料と同じくらい稼げ、望めばそれ以上稼げる時代になってきているということをお話しします。
インターネットの普及で、情報との接し方が大きく変わりました。普及前は、情報は周りから教えてもらって得るものでした。しかし、インターネット、検索エンジンの出現で、情報を自ら求めて行くようになりました。ビジネスマーケティングの手法は、このインターネット普及以前と以後、そして今度はソーシャルメディア普及以前と以後で大きく変わりました。ソーシャルメディアにより、再度、情報は「もたらされる」時代になりました。情報は探すものではなく、もたらされるものなんです。
従来のマーケティング、例えばダイレクトレスポンス・マーケティング、広告媒体などは、どんどん効果を下げてきています。これからは、お金をかけず、投資効果を最大に上げるようなマーケティングができるようになります。しかも大資本は要りません。大企業も小企業も、平等な形でビジネスができます。お金をかけずにマーケティングができるようになれば、小さな企業にとってもチャンスですし、大企業は大きく変わらなければならないと、学ぶことができます。
人生とは極端に言えば
情報と出会うこと
インターネットもマーケティングもコミュニケーションです。マーケティングの手法が大きく変わるということは、コミュニケーションの仕方も変わるということです。どういうコミュニケーションの取り方が、顧客獲得につながるのかという秘訣もお教えします。
知識のない方でもわかるようFacebookやTwitterについてもお話しします。しっかり本質は突きますので、私の説明から気付きを得た人は、ビジネスでいくらでも応用が利くと思います。どのような会社でも使える本質の話をしますから、「ウチの会社ではこんな風に実践できるな」というアイデアにつながるかも知れません。もし、「これはウチの会社では、どう適用したら良いだろう」と疑問に感じたら、ぜひ質問してほしいですね。私が持っていない視点を皆さんに期待しているので、質問は大歓迎です。皆さんからの質問で、私がまだ気付いていない何かに、気付かされることがあるかもしれません。だから私も講演には、教えてもらいに行くという意識でいます。お互い教え合うことができるインタラクティブな講演にしたいです。
「人生」は極端に言うと、「情報との出会い」です。出会った情報によって、人生は決まってくるのです。人との出会い、出来事、本に書いてある知識も経験も、自分の頭の中で全部情報になる訳です。ですから皆さんには、目的意識を持って講演に参加していただきたいと思います。参加する方は、そこで学んだことを後で人に教えるという気持ちで来てください。つまり、インプットではなくアウトプットすることを目的にしていただきたいんですね。そうすることで、お互いにとって色んな意味でメリットが生まれると思います。
ソーシャルメディアに表される今の時代は、日本人のDNAを呼び起こ
してくれるものでもあります。これから日本の時代が来ます。日本が世界のリーダーになる時代になるのです。日本を離れ、海外に暮らす日本人だからこそ、そのことに気付いて、このアメリカで日本人としての誇りを持って生活し、働いていただきたいのです。最後に、このことについても講
演でお話ししたいと思っています。
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いわもと・たかひさ◎1966年鹿児島市生まれ。大学卒業後、90~98年までErnst & Young米国本社にてFortune500企業へのコンサルティング業務を担当する。2000年に独立し、マーケティング・コンサルティング会社を起業。ソフト開発会社、コーチング会社、ASP事業会社、不動産投資会社など、日米で複数の会社を経営する企業家。オレンジ・カウンティー在住。「好きな場所で暮らし、得意な市場で楽しく仕事をする」ライフスタイルをモットーに、事業経営、講演・執筆活動を行う。講演に関する質問などは、Twitter「@takaiwamoto」または、Facebook「tiwamoto」へ