女性に多い四十肩は放置すると悪化
日本で、一般的に四十肩や五十肩と呼ばれている症状を、アメリカではFrozen Shoulder(凍った肩)と呼びます。
原因は特にこれといってないのですが、肩の関節をおおっている靭帯やローテーターカフと呼ばれる肩を動かす4つの小さな筋肉群が炎症を起こし始めます。その痛みのために肩がだんだん上がらなくなる症状が四十肩です。
中年から年配の人によく出る症状なので、四十肩、五十肩と呼ばれており、なぜか女性に多く出ます。症状の初期の段階では、筋膜や靭帯の炎症が起こり始めていても、肩の動きにはまだ影響はありません。
しかしこれを放置しておくと炎症が増し、痛みのために肩を動かさないので、関節包の炎症、ローテーターカフの炎症が広がります。そうすると腕を上げられないどころか、腕の重さを支えられないほどの激痛に変わります。
滑液のう炎(Bursitis)や年齢のため、老化現象で骨に変形性関節炎を起こしている場合は、症状がひどくなりますので、外科的治療が必要になります。
初期の対応が大切。動かさないと悪化
肩の痛みが1週間も続く場合は、少し痛くても肩を回し関節包の固まりを防ぐことが大事です。動かさずに放っておくと、ローテーターカフの筋肉だけではなく、背中、腕、わき、胸など、肩の周辺の筋肉まで硬直してしまうため、可動範囲が少なくなり、さらに炎症が増してしまいます。
一般的なリハビリは、手の平でゆっくりと壁をなでるようにして手を上げます。痛みを感じたらそこで10秒ほどおき、また少し手を上げ10秒間押さえます。この時上げている手のわきの下から肋骨の上を、わき腹の辺りまで少し強めにさすります。肋骨の上で堅い筋肉がゴリゴリいいますが、この筋肉をほぐすと腕がもっと上がるはずです。
何をしても治らない、放っておけばいずれは良くなる、などとよく言われます。ですが、初期の症状で対処し、痛みがあればカイロプラクターなどに見てもらい、どの筋肉を自分でほぐしたり等尺運動をするかアドバイスを受け、四十肩に発展する前に治しましょう。
Dr. ロバート・ジョー D.C.
UCLA卒。スポーツカイロプラクティック認定士。