胸やけ(Heartburn)

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食道炎・ガンの可能性も

胸やけは、食道の内壁が胃酸にさらされ、刺激された時に起こるものです。食べ物が胃に入ると胃酸の分泌が起きますが、アルコール飲料や脂っこい料理、味の濃いもの、刺激の強いもの、コーヒー、チョコレートなどの甘いもの、ペパーミントやスペアミントなどは、特に胸やけを起こしやすいので、胸やけをよく起こすという人は避けた方がよいでしょう。
 
また、トマトは胃ガン防止にもなるヘルシーフードですが、胸やけの原因になる場合があります。トマトソースのスパゲティーを食べると胸やけになっていた、と思い当たる人がいるのではないでしょうか。
 
食べ物以外に、遺伝が原因の場合もあります。胸部と腹部の間にある横隔膜がヘルニアを起こし、胸の方に上がっていると胸やけを起こしやすくなります。手術以外にも治療法がありますので、専門医に相談してみてください。
 
また、絶えず胸やけがするという人はぜんそくの可能性が、夜になっても眠れない、イビキがひどいという人は、胃酸過多が原因の場合もあります。

食べ物日記で原因を調べる

胸やけは市販の制酸剤が多く出回っていますので、それらを服用すれば治まりますが、1週間に3回以上起こるようであれば、食道炎の疑いがあります。水を飲んだ時、引っ掛かるような感じが伴えば、食道炎の可能性が高いと言えるでしょう。放置しておくとガンになることもありますので、早めに医師に相談してください。
 
胸やけだけでなくゲップが多い場合は、胃ガンの原因となると言われているピロリ菌にかかっていたり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、また高齢であればガンの可能性も高くなります。その場合はきちんと診断を受けることをおすすめします。
 
食べ物が原因であるようならば、日記のように食べた物を毎日書き出せば、胸やけの原因を突き止めることができます。横になると胸やけがひどくなる場合は、頭部が足側よりも6インチ以上高くなるようにすると楽になることがあります。

高橋・パトリック・ヒデオ M.D.
USCメディカルスクール卒。シーダーサイナイ病院で内科の研修を終え、UCLAで胃腸専門を担当。消化器・肝臓内科・内科専門。

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