辞書を引くと、”case”には2つの異なった意味が載っています。一つは 「容器、入れ物」で、日本語で言うところの「ケース」。もう一つは「場合、問題、状態」、または法的な意味合いでは「訴訟、申し立て」、医療の現場でなら「患者、症例、容態」などという意味です。
今回ご紹介するのは、後の方の”case”で、”in”を付け、”in case ~” と文章を始める時の表現です。「~の場合」という意味になり、色々と使えて便利でしょう。
“In case…”の意味や使い方:
■ In case I’m not home, leave a note on the door.
(私が留守だったら、ドアにメモを残しておいて)
■ In case of emergency, please call my boss.
(緊急時は、私の上司に電話してください)
■ In case you never see me again, remember, I will always love you.
(もし2度と私と会えない場合、覚えておいて、いつでもあなたのことを愛しているって)
などと、使えるわけです。そして、”just in case … ” と、”just” が最初に付くと、「万が一の場合には…」という意味になり、その「場合」が明確な時には、説明を省いても使えます。例えば、雨雲が出ている時の外出時に、 “Just in case” とだけ言って傘を持つ、なんて感じに。
(2012年7月1日号掲載)
キャズ・カワゾエ
作家。医科系A級技術通訳。LA留学中の80年代に歌手・作詞家として世界デビュー。その後はTVタレント、音楽ジャーナリスト、ラジオDJ、コラムニストとして活躍。アメリカ文化・語学関連の著書多数。現在は2児の母ながら、執筆/通訳業の他に、アジア系タレントを扱うKAZ Talent Services代表も務める。USC文理芸術部卒。http://kazkawazoe.com