アメリカでアパート・貸家を借りる

ライトハウス電子版アプリ、始めました

アメリカ暮らしでも拠点となるのはやはり住居。住みたい地域や予算を決めたら、さっそく賃貸物件を探し始めましょう。物件を選ぶ際にチェックしておきたいポイントや、入居までの手順、契約の内容などを紹介します。

※このページは「ライトハウス 2025年春夏の増刊号」掲載の情報を基に作成しています。

ロケーション選びが不動産賃貸の大切なポイント

生活の基盤となる住まいは、自分に合った物件を見つけたいものです。通勤や通学のことを考え、フリーウェイのアクセスや公共交通機関への近さを重視するのは大事ですが、周辺環境や治安を必ず確認するのは海外暮らしでは重要です。家賃の相場も治安によって変わるので、多少部屋の広さを犠牲にしても、環境が良くて安心して住める物件を探すことが重要です。
 
とはいえ、短時間の内見で全てを知ることは難しいので、周辺地域をよく知る友人や不動産業者に聞いたり、時間や曜日を変えて訪れてみることもおすすめです。Zillow やRedfin、Apartments.com などのサイトでもこれらの情報をスコア化して分かりやすく情報提供していますので参考にすると良いでしょう。

物件見学時には室内や周辺を確認すること

物件見学時には室内の日当たりなどに加えて携帯電話の電波状況の確認も忘れないようにしましょう。また、部屋の中だけでなく、駐車場やランドリー、ジムなどの共同施設も必ず確認しましょう。駐車場が付いていない場合、路上駐車スペースの見つかりやすさも大きなポイントとなります。
 
気に入った物件があったら内見の手配をしますが、英語による交渉や契約などの手続きに自信がない場合は、日本語を話す不動産エージェントに依頼することもできます。仲介手数料は発生しますが、希望物件の紹介や面倒な手続きの代行のみならず、入居後に起きた問題にも対処してくれるので安心です。

賃貸契約のサインは必ず納得した上で

条件に合う物件が見つかったら、賃貸契約の内容を確認し、入居申し込みの手続きをします。これはまだ契約の段階ではなく、ここから入居の審査が始まります。契約は月ごとなのか1年間など決まった期間のリース契約なのか、ユーティリティーや駐車場代などが家賃に含まれているか、また駐在の場合は、急な帰国や転勤などで賃貸契約期間内に退去する際の解約条件なども確認しましょう。
 
なお、入居審査では家賃の支払い能力や、住人としてふさわしくない犯罪歴などの有無がチェックされますので、直近の給与明細や銀行の残高証明、雇用と収入を証明する勤務先からの手紙などの準備を忘れないようにしましょう。
 
審査に通ると契約書が作られます。名前や家賃、契約期間などを確認してサインして、入居費用を支払えば鍵がもらえますが、その際に賃貸者用保険への加入や電気やガスなどのユーティリティーの手配を済ませておく必要もありますので、手配する時間を十分に取って入居日を設定するようにしましょう。
 
無事に鍵を受け取った後は部屋の点検ですが、退去の際に自分の責任にされないよう、入居時の状態を専用の書類に明記し、写真や動画に残しておくことも大切です。引っ越し作業に関しては、エレベーターの予約など事前の手配が必要となる物件も多いので注意しましょう。
 
なお、2024年7月からの法律変更で、入居時に家主へ預ける保証金(SecurityDeposit)は1カ月分の家賃と同額が限度となりました(一部例外あり)。この保証金は退去後21日以内に返金されますが、クリーニングやペイント、修繕などが必要な場合はそれらの費用が引かれた残金が戻ってきますので、退去の際にはその送り先情報を伝えることを忘れないようにしましょう。
 
監修/スターツパシフィック(TEL 310-782-7877)

賃貸物件見学時のチェックリスト

部屋の中

  • 部屋の広さ、間取り:
    家具の配置やスペースの確認。ドアのサイズや部屋までの廊下の幅も要確認
  • 浴室、トイレ:
    1ベッドルームの場合、寝室を通らずに浴室へ行けるか
  • キッチン:
    食器や調理器具の収納スペース。換気や家事動線の確認
  • 日当たり、眺望:
    窓やベランダの向き。西向きは夏の午後が問題。日当たりが良すぎても暑い
  • 騒音、悪臭:
    隣や上下階からの物音、ペットの鳴き声、周辺の工場やレストランからの匂いも確認
  • 携帯電話の電波状況:
    受信状況確認は必須。キャリアによっても受信感度が違うので要注意
  • ケーブルTV、インターネット:
    どのプロバイダが使えるか。費用は家賃に含まれるか

施設

  • 管理人:
    対応時間や連絡方法の確認
  • セキュリティー:
    ゲートの有無、建物入口の鍵など
  • 駐車場:
    自分専用スペースか、電気自動車用充電施設の確認
  • ランドリー:
    利用時間制限の確認
  • 郵便受け:
    最新の宅配用ボックスがあるか
  • プール、ジム、その他共同施設:
    利用方法やルールの確認
  • ゴミ:
    ゴミ出し方法や回収日の確認

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