事業用パイロット
■仕事の内容
飛行機やヘリコプターのパイロットは特殊な訓練を要する職業で、多くが航空会社のパイロットとして勤務しているが、5人に1人はテストパイロット、農業用散布、消防作業、犯罪者の追跡、交通情報のモニター、負傷者の救助活動や避難活動など、定期便以外の場で活躍している。
航空機パイロットは、法律で月間100時間、年間1000時間を越えて飛行することが禁じられているため、月間75時間のフライト、75時間の地上勤務というパターンが多い。
■トレーニング
すべてのパイロットは、FAA(連邦航空局)発効の免許が必要だ。免許の取得条件は、18歳以上で250時間以上の飛行経験があること。FAA認可のフライトスクールで学ぶと、飛行時間が削減される。また身体検査、視力・聴覚検査等が必要。免許取得試験は、FAA規則などに関する筆記試験と飛行試験がある。
航空会社のパイロットになるには、競争率が高いために大学卒業者でないと、現実的に就職は難しい。多くのパイロットは軍出身だが、軍のトレーニングなしでパイロットになるには、民間のフライトスクールで学ぶことができる。FAA認可のフライトスクールは全米で約600校。日系のフライトスクールにはトーランスのJJヘリコプターズ(www.jjheli.com)などがある。
■雇用状態
9・11事件以来、大手航空会社のパイロットの雇用は厳しい局面を迎えているが、中小航空会社では反対に需要が伸びている。景気に影響を受けやすいが、景気の回復とともに雇用も伸びている。
たいてい教官職から入り、教えることで収入を得ながら飛行時間を増やし、経験を積んでチャーターパイロットなどになっていく人が多い。04年5月の段階で、全米のパイロット数は2万1370人。カリフォルニア州では1880人いる。
■収入
2004年5月の全米における事業用パイロットの平均年収は6万2290ドル。中間層50%が5万3870ドルで、下層10%は2万6300ドル、トップ10%は11万70ドルになっている。カリフォルニア州の平均収入は6万4060ドル。