看護師
■仕事の内容
健康の増進や病気の予防、患者の闘病生活を助ける。患者の診察、治療、手術の間は医師を手伝うとともに、直接面倒を見る時は、患者の症状や反応を観察・記録していく。投薬治療を管理、患者が回復に向かうように手助けし、リハビリテーションをサポートする。入院患者を受け入れる病院で働く看護師は、24時間患者のケアが必要なため夜間や休日も交代で出勤することも。地域の健康・衛生を管理する政府系機関や外来患者のみ扱う診療所で働く看護師は、定時の労働時間ですむ場合が多い。
■トレーニング
看護師の資格を取得するには、公認の看護師養成プログラムを修了し国家試験に合格することが求められる。看護師を目指すには、①4年制の大学で看護の学位(BSN)取得プログラム、②コミュニティー・カレッジや短大で看護の準学位(ASN)取得プログラム、③病院に併設される機関でディプロマ・プログラムのいずれかを取るのが一般的。通常①は4年間、②は2~3年間、③は3年間かかる。②と③で資格を取得した看護師の中には仕事の幅を広めるために、いったん働き出してから改めてBSNを目指す人が少なくない。
■雇用状態
2002年時点では、全米で230万人の看護師が雇われている。これは医療業界としては最大の雇用。230万人のうち6割が病院勤務。残りは、家庭ヘルスケアサービス、政府関連機関、老人介護施設などで働く。医療関連産業の成長に伴い、看護師の需要も急速に高まると見られるが、現在勤めている看護師の高齢化が進む一方、看護師の養成機関は必要な数の学生を確保できないため、看護師不足の状況が起きている。
■収入
2002年における看護師の全米中間年収は4万8090ドル。中間層50%の年収は4万140ドルから5万7490ドルの間。下層10%が3万3970ドル未満、トップ10%は6万9670ドルを超える。職場別に中間年収を見ると、病院が4万9190ドル、家庭ヘルスケアサービスが4万5890ドル、診療所が4万4870ドル、老人ホームが4万3850ドル。