会社の規模が大きくなれば、管理すべき情報も増大してい会社の規模が大きくなれば、管理すべき情報も増大していきます。それらの情報は経営方針にも大きく関わってくるのきます。それらの情報は経営方針にも大きく関わってくるので、上手な管理が将来の展望や税務を考える上で、重要でで、上手な管理が将来の展望や税務を考える上で、重要です。
「敵を知り己を知れば…」
片手で数えられる程度の人数で小さな会社を運営している間は、扱う情報量もさほど多くはありません。出納情報をエクセルシートにまとめておくだけでも十分な場合が多いですし、会社の状態を把握することもそこまで難しいことではありません。ですが、より多くの社員を抱えたり、取引量が増えたりしてくると、そういった方法は通用しなくなります。多くの情報にまぎれて必要な情報がどこにあるのか不透明になり、会社が現在どんな状態であるのかを知ることは困難になります。経営者として重要な判断を要求されたときに、必要な情報をすぐに確認できなくては、ビジネスチャンスを逃がすことにもなりかねません。
ERP(Enterprise Resource Planning)
経営情報管理の世界には、「ERP」または「統合基幹業務システム」という言葉があります。これは、販売、調達、人事、財務会計といった会社が持つ諸情報を総合的に管理し、業務を円滑に進めることを目的とした手法です。ほとんどの場合はERP用のソフトウェアを使って管理します。
例えば、今日までの正確な売上高を知りたいときに、販売と会計のどちらに聞けばいいのでしょうか。販売で売上が計上されていたとしても、会計処理上では売上に数えられていないかもしれませんし、その逆もありえます。また、大量の注文を受けたときに在庫と発注状況を別個に確認していては、時間がかかり過ぎるかもしれません。そういった混乱を避けるために、すべての情報を一元管理するのがERPなのです。経営に必要な情報を簡単に参照することができるため、経営の意思決定を強力にサポートすることが可能となります。
手頃な情報管理方法
大変便利なERPですが、そうした多くのERPソフトウェアは一定以上の規模を持つ企業向けに作られていることもあり、導入には結構なコストがかかります。また、複数の機能が集約されているため、十分な規模を持たない会社にとってはそのポテンシャルを持て余してしまうでしょう。
かといって、小規模の会社でも情報管理をおろそかにしていい訳ではありません。ERPほど高度な管理ではないにしろ、情報管理を手ごろに行えるソフトウェアはQuick BooksやPeach treeをはじめとして多く存在しています。
これらのソフトウェアはもともと経理のためのものなので、各種財務諸表に記載される情報を簡単に参照できるという点で非常に便利です。有償あるいは無償でさまざまな機能を追加できるものもあり、疑似的な一元管理のツールとしての利用も可能です。これらのソフトウェアで管理された情報は、セールスタックスや固定資産税の算出をはじめとして、法人の確定申告を含む各種税務書類の作成資料として非常に役立つものと言えます。会計事務所などに税務書類の作成と確定 申告などを委託している会社も多いと思われますが、こうしたソフトウェアを使えば、会計事務所とやりとりする際、これまでのようにインボイスや銀行明細の束を渡す必要がなくなり、はるかに効率的かつ正確な作業が望めるため、確定申告などのやり取りの負担を大きく減らせます。
(2015年11月1日号掲載)
※本コラムは、税に関する一般的な知識を解説しています。個別のケースについては、専門家に相談することをおすすめします。ライトハウス編集部は、本コラムによるいかなる損害に対しても責任を負いません。