有効期限が記されていないグリーンカードの更新義務付け

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KEVIN LEVINE 弁護士

Q:有効期限が記されていないグリーンカードの更新が義務付けられたと聞きましたが、詳細を教えてください。

A:2007年7月22日、米国移民帰化局(USCIS)は、有効期限が記されていない、合法的な永住権(グリーンカード)を保持している75万人に対し、グリーンカードの更新を義務付けるという提案を発表しました。2007年9月22日以降、これが最終的な規定となる可能性があり、合法な永住権保持者には120日間の申請猶予期間が与えられるということです。
 
USCISによると、これにより同機関は、今まで以上に安全なグリーンカードを発行し、カード保持者の情報の更新や、保持者の前歴の確認、写真や指紋などのデータ管理が電子的に行えるということです。
 
この規定は、1979年から89年の間にグリーンカードを受け取り、更新していない人を対象としています。彼らに対し、現在所持しているグリーンカードを、Application to Replace Lawful Permanent Residence Card(I-90)で更新させるというものです。I-90は最新情報(写真と指紋)を提出するよう義務づけています。全米各地にあるアプリケーション・サポートセンターおよび申請手続きの自動化により、USCISは大量の申し込みを短時間の内に処理することが可能となるということです。
 
古いグリーンカードをお持ちの方は、更新申請をすることをおすすめします。

Q:どのようにして申請手続きをすればよいですか?

有効期限が記されていないグリーンカード保持者とこれから永住権の申請をする人を対象に、120日間の申請猶予期間の内にI-90と申請費、および指紋採取の費用を添えて、申し込みを済ませることを義務づけています。費用は現在のところ、申請費290ドル、指紋採取の費用80ドル、合計で370ドルです。

Q:申請期間中、古いグリーンカードは有効ですか?

規定では、120日と決められた更新猶予期間に従って、連邦広報(Federal Register)にUSCISが古いカードの期限を発表するまで有効となります。

Q:規定導入以前に、新しいカードへの切り替えを申請をすることは可能ですか?

I-90を使えば更新は可能です。ただし、必ずI-90のパート2の部分にある、「j」のところに印をつけてください。これは、古いグリーンカードを持っているということを意味します。

Q:120日の更新猶予期間を過ぎた場合でもUSCISへの申し込みは可能でしょうか?

可能ですが、USCISは現在所持しているカードの有効期限が終了する前に更新手続きが認められ、完了することを保証していません。

Q:新しいカードが届いたら、古いグリーンカードを返す必要はありますか?

その必要はありません。

Q:更新をしなかった人に対して法的制裁がありますか?

18歳以上のすべての人は、法的に有効な永住権を持っていることが義務付けられています。これに従わない人には、罰金もしくは禁固刑が課せられる場合もあります。しかしUSCISは、現時点でこういった措置を想定していません。罰則よりも、期間内に更新することの利点を強調しています。

Q:永住権保持者が、新カードへの更新ではなく、市民権の取得を選択することは可能ですか?

USCISでは、資格のある永住者には、市民権の取得をすすめています。申し込みや詳細については、www.uscis.govを参照してください。しかしながら、古いカードの期限が切れる前に、市民権取得のためのプロセスが完了する保証はありません。
 
昨今は、申請処理にかかる時間が短縮されましたので、市民権の申請も悪い選択ではありません。ただし、市民権取得の申請を120日の猶予期間終了後に行った場合、I-551を使って切り替えをする必要があるか、もしくは古いカードが無効になるまでの期間と市民権の申請が完了するまでの空白期間が発生するリスクを負うことになります。
 
(2007年9月16日号掲載)

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