うつ病(Depression)

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朝の光を浴びて歩くのが効果的

うつ病には人間関係などの問題が原因で起こる反応性と、原因はないけれど落ち込む内因性、夏の終わりから秋にかけて日照時間が短くなることで起こる季節型、薬物の禁断症状などによるものがあります。
 
内因性の場合、糖尿病や甲状腺に問題がある可能性があるので医師に診てもらうことをおすすめします。男性ホルモンや女性ホルモンの分泌に変化があった場合、過去に肉体的、精神的、性的虐待があった場合も慢性的なうつ病になる場合があります。薬物の後遺症では、コカインなどの禁断症状だけでなく、アルコール、ニコチン、カフェインでも同じ現象が起こります。
 
症状としては、強い落ち込みが続く(目安は2週間)、今まで楽しんでいたことが楽しめなくなる、食欲の減退・増加、体重の減増、不眠症・過眠症、いつも疲れている、人に会いたくない、決断できない、便秘・下痢、死について考えるなど。仕事や学校を休んだり、子供の送迎も嫌になったりと、毎日の生活に支障をきたします。
 
うつ病は、気分もエネルギーも内へ内へと入っていくので、改善するにはまず外に出て歩く。太陽の光というのは非常に効果的で、特に朝の日光が良いでしょう。朝30分、できたら1日2回とにかく歩きましょう。うつ病の人は朝に弱い人が多いので、定期的な運動というのは効果的です。
 
心と身体はつながっています。身体を動かすと心も動くのです。最悪なのは家に閉じこもってしまうことです。

自分なりの感情の出し方を見つける

また、自分で原因がわかっている場合は、問題解決策を考える。今までにもいろいろ大変なことはあったはずですが、それを乗り越えてきたことを思い出す。自分ではどうしようもない、あるいは死のうと考えたなら、直ちに専門家に相談してください。
 
うつ病にならないための予防策は、毎日の生活の中で感情を小出しにしていくこと。自分なりの感情の出し方を探すことです。心の柔軟性を高め、「この道しかない」と自分を追い詰めてしまわない。また、人と比べて落ち込む人が多いようです。自分のベストを見つけることが大切でしょう。
 
なお、健康な生活は心の健康にも重要です。酒、タバコ、カフェイン、砂糖は控える。こういったものは心のムードに影響を与えます。また、怒りと落ち込みはつながりがあります。怒りの感情がたくさん溜まってしまっている人は、カウンセリングを受けることをおすすめします。

藤脇治代
カリフォルニア州認定心理学博士。PSY15268。

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