あせも・多汗症(Rashes・Hyperhidrosis)

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あせもは汗をかいたらすぐに冷やす

汗が出ると皮膚がむくむため、毛管が閉じてしまいます。ちょうどサウナに入ると皮膚がむくむのと同じ原理です。すると毛管の下が閉じてしまい、出なくなった汗が毛根の下で溜まって炎症を起こします。これがあせもです。
 
あせもになると皮膚の表面に赤いポツポツが出てかゆみを感じますが、掻くと炎症がひどくなるので、市販のかゆみ止めを使用すると良いでしょう。メンソールが入ったタイプが、スーッとして使いやすいと思います。
 
あせもはほとんどの場合、患部を冷やせば1日から3日で治ります。それ以上経っても赤いポツポツが続くようだと、あせもではなくアトピーや、樹木のアレルギーの可能性も考えられます。皮膚を清潔にして患部を冷やしても、炎症が3日以上続くようなら、専門医にかかり、診察を受けることをおすすめします。また症状がひどい場合は、専門医に相談してください。炎症止めのクリームやステロイド剤などを投薬して炎症を鎮めることができます。
 
同じ条件でも、あせもが出る人と出ない人がいますが、あせもが出やすい人はなるべく薄い服を着て、身体を常に清潔にし、汗をかかないようにしましょう。また、汗をかいたらすぐに拭き取って冷やすことを心がけてください。汗をかいた部分に冷たい水をかけるだけでも、かなり予防できます。

多汗症にも効果があるボトックス

あせもと同じように夏場に私たちを悩ませるのが多汗症です。これは体質的に汗を多くかくことでワキにばい菌が発生し、異臭を発するわきがとは異なります。
 
多汗症は体質的なものなので、デオドラント(制汗剤)を使用するのがもっとも手軽な対策法です。特に塩化アルミニウムが配合されたデオドラントがよく効きますが、市販の製品で効果がない場合は、医師に相談して処方箋のデオドラントを出してもらうと良いでしょう。
 
それでも効果がない場合は、最近、プチ整形でしわを伸ばすのに用いられるボートックスをワキに注射することでも発汗を抑えることができます。ボートックスの効果はおよそ9カ月間ですので、夏の汗ばむ期間中、効果が持続するでしょう。
 
さらに徹底的に治したい場合は、ワキの神経を切る手術を受けるという方法もあります。

クリストファー・ホー医師
スタンフォード大学卒。USCにて医学博士号。UCLA皮膚科専門。ハーバード・レーザー研究科。UCLA皮膚科助教授。

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