チャイニーズ攻略法 その②

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Mr.世界(チャイニーズ攻略法 その②)

前回はどうやっておいしい店を見つけるかだったが、さて店がみつかったら、どうやっておいしい料理をオーダーしたらいいのだろう。
じつは、そのコツはひとことで言い表すことができる。
それは僕の企業秘密なのだが、今日はお日がらもよろしいようなので、特別にみなさんにお教えしましょう。
それは、「バランス」。
僕が友だちとチャイニーズに行くと、驚かれることがある。
「この店は何度も来たことがあるけど、今日が断然おいしい。それってミスターセカイだから料理人が特別に一所懸命作ってるの?」
いえいえ、僕はそんなにエラクありません。
その答えが、バランスなのだ。
冷たい前菜と熱いスープ、辛い料理とやさしい味の料理、サクサクした揚物系の食感と煮物系のしっとりとした舌触り、脂っこい豚肉の醤油煮にさっぱりしたチキンの塩茹で、そうやってバランスをとることが大事なのだ。
牛や豚があれば、シーフードもひとつやふたつ入れたいですね。そして野菜だけの料理も。
そうすることによって、味わいに広がりが生じ、それぞれの料理を食べていて無意識のうちにも飽きが来ることがなく、全部食べ終わったあとに「なぜかおいしかった」という印象が残る。「でもちょっと待って、そんなにたくさんの料理、食べられないよ」
と言われるかもしれない。
そう、できるだけ多くの人数で行くことも大事だ。最低6人、できれば10人くらい、親類縁者や知己をあつめて行けば、2人や4人よりずっと楽しめる。注文する料理の数は、基本的に人数プラス1だが、人数が少なかったとしても、どうせチャイニーズは安いもの。多めに注文して余ったら家に持って帰ろう( 打ダー包バオという)。インスタントラーメンのトッピングにももってこいだ。
じつは、強いていえば、もう一つコツがある。
白いゴハンを食べないこと。
「え?チャイニーズでゴハンなし?」
と疑問に思われるだろうが、ゴハンを食べなければその分料理がいろいろ食べられるし、料理が〝ゴハンのオカズ〟ではなく、より独立して、味を際立って感じ取ることができるのだ。
炭水化物がほしければ、餅ピン(クレープ状に小麦粉を焼いたもの)を少し食べるか、食事の最後にチャーハンか麺類を食べるのがよろしいかと思います。
中国人、特に香港人がよくやることだ。
日本の懐石料理や居酒屋料理も同じアイディアですね。
あと、慣れ親しんだ料理ばかり頼むのはやめましょう。
いつもマーボ豆腐とエビチリ(これは和製中華だが)とチャーハンでは、驚きがない。食べることの楽しみには、エキサイトメントの要素、つまり「驚き」も必要だ。
「え、チャイニーズにこんなにおいしい料理があったの!?」
という驚きである。
それをどうやってみつけるかといえば、メニューをみて、漢字や英語からの類推で思い切って知らない料理を頼んでみること。もし食べてみて好みじゃなかったとしても、安いチャイニーズ、割り勘ならなおさら問題ないですね。
 
LAではココ!「予算」は2人分です
Elite (名流山荘)
モントレーパーク界隈の広東料理レストランでは高い人気の店です。ヤムチャも有名ですが、洗練された料理はも粤菜(広東料理)美食のキャッチフレーズどおりのレベルです。日本人にとっては初めての料理もいろいろあるでしょう。
予算:$20〜60
700 S. Atlantic Blvd., Monterey Park
☎ 626-282-9998 http://elitechineserestaurant.com
月〜金10:00am-3:00pm・5:00pm-10:00pm、土日9:00am-
3:00pm・5:00pm-10:00pm
  
Muse Garden(上海聚心園)
セリートス・アーテジア地区のミニチャイナタウンにある上海料理店です。麺類や小籠包をはじめ、典型的な上海料理がおいしく、ランチ時からいつもお客が一杯です。上海店らしくサービスもよく、清潔感もある店で、楽しめます。
予算:$20〜60
17901 Pioneer Blvd. Suite G, Artesia
☎ 562-860-2088 
毎日11:00am-9:00pm 
 
(2015年3月1日掲載)

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