やけど(Burns)

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すぐに冷やすのが1番。氷と水道水で1~2時間

やけどには第1度、2度、3度と種類があり、第1度のやけどは過度の日焼けなどで皮膚が赤くなる程度です。
 
第2度のやけどは、熱湯や油などにより皮膚に水泡ができる状態。第3度のやけどは、皮下組織まで傷つき、筋肉まで焼けた状態を指し、患部がケロイド状になってしまいます。
 
やけどをしたら、とにかく冷やすことです。表皮の下では、まだやけどが進行しているので、すぐに冷やすことによって、皮膚の下で起こっているやけどの進行を防ぎ、ダメージを少なくすることができます。よく患部にバターを塗れば良いという人もいますが、それよりも、すぐに氷と水道水で1~2時間冷やすことが大切です。
 
やけどで1番怖いのが2次感染です。特に患部の皮膚がはがれて露出してしまった部分などは、ばい菌に冒されやすく、ばい菌が体内に回ると感染症で死亡することもあるので、十分注意が必要です。患部を冷やしたら、抗生物質が入った軟膏を塗り、ガーゼで炎症部分を保護します。痛みがひどい場合は、痛み止めを飲んだり、ステロイドの入った軟膏を塗ると良いでしょう。

体表面積の1%以上なら自己治療より病院へ

ただし、自己治療ができるのは天ぷらの油が跳ねたなど、やけどの面積が小さい場合だけです。足全体など、やけどが体表面積の1%を超えるような広範囲の場合は、自己治療をせずに病院に行って、専門家の治療を受ける方が良いでしょう。
 
やけどの治癒後に茶色い跡が残るのは色素沈着なので、これは美白クリームやレーザー治療で薄くすることができます。しかし、第2度以上のやけどでは、やけど跡が残る可能性が高く、ケロイドになってしまうと除去は不可能になります。
 
また、カイロなど体温より温度が少し高めのものに長時間当たっているとなるのが低温やけどです。普通のやけどと違って水ぶくれにはなりませんが、皮膚が炎症を起こして赤くなり、その後、色素が沈着して茶色になります。炎症を抑えるには冷やすのが1番ですが、アレルギーで炎症を起こしている場合もありますので、医師に相談した方が良いでしょう。

クリストファー・ホー医師
スタンフォード大学卒。USCにて医学博士号。UCLA皮膚科専門。ハーバード・レーザー研究科。UCLA皮膚科助教授。

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