デラウェア州(22)/アメリカ南部

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合衆国に1番乗り・進取に富んだ州気質

デラウェア州の旗

全米で2番目に小さいデラウェア州。しかし、ニューヨークから車で約3時間、ワシントンDC、フィラデルフィアからは2時間のメガポリス内にあることから、人口密度は高い。

デラウェア(Delaware、DE)州の基本情報
人口(2023) 1,031,890人
面積 1,948.0mile2
人口密度 (2020) 508.0人/mile
州都 ドーバー(Dover)
州知事(2024) John Carney(民主党)
州のニックネーム The First State
人種の割合 白人68.0% / 黒人23.8% / アジア系4.4% / ヒスパニック10.3% / ネイティブ・アメリカン0.7%
1世帯当たりの平均収入 (2022) $79,325
貧困家庭の割合 (2022) 9.4%
住宅平均価格 (2018-2022) $305,200
平均家賃 (2018-2022) $1,286
観光情報サイト Delaware Office of Tourism
オフィシャルサイト Delaware.gov

(出典元:U.S. Census Bureau)

開拓の歴史とともに歩んだ古い港町

デラウェア州を含むこの辺りは、ヨーロッパからの開拓団が最初に降り立った地であり、後に最初の移住者が定住した場所でもある。「メイフラワー号」がマサチューセッツ州に到着した1620年より14年も前に、イギリス人ヘンリー・ハドソンがこの地を訪れている。
 
1682年、ペンシルベニア植民地の創始者となったウィリアム・ペンが、友人のヨーク公ジェイムズから権利を得て都市機能を整備し、今日のデラウェアの礎を築いた。古い港町ニューキャッスルはペンが上陸してきた場所で、最初に州都が置かれた街。現在も17、18世紀の街並みが残っている。
 
1787年12月7日、デラウェア州がアメリカ合衆国憲法を建国13州中最初に批准したことから、「ファーストステート」と呼ばれる。独立戦争では、奴隷制度を認めていたにも関わらず北軍として戦い、奴隷解放の一役を担った。進取に富んだ州気質は今なお続き、同州では珍しく州虫として、てんとう虫が定められている。これは1974年、地元の小学生が州議会に投げかけ成立したものだ。

会社設立を優遇する州法で多国籍企業が本社登記

州の主な産業は化学工業、機械、繊維、食料品などの加工業で、州最大の都市ウィルミントンは一大工業地帯となっている。この小さな州になぜそれほどの工場が集まったかといえば、会社設立を優遇する州法があるうえ、利息や投資所得について州税が免除されたり、付加価値税や売上税がない税制優遇措置があるためだ。また、州政府は海外企業に対しても広く門戸を開いており、登記するだけで実際の事業活動を州外および海外からコントロールできるようになっている。そのため、多くの多国籍企業が同州に本社を置いている。
 
デラウェア州を代表する企業がデュポン社である。フランス人デュポンは、1802年ウィルミントン近くに火薬工場を設立。デュポンの死後も事業はさらに拡大し、現在ではプラスチック製品、化学製品、合成繊維などの世界最大の化学工場として君臨している。

 

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