アメリカを東西に分けるミシシッピ川の源流「ミネソタ州」
北にはカナダ、東北部にはスペリオル湖、西部の北側をレッド川、南東部州境にはミシシッピ川が流れるミネソタ州は、豊かな自然に恵まれたアメリカでも有数の寒冷地。
ミネソタ(Minnesota、MN)州の基本情報 | |
人口(2023) | 5,737,915人 |
面積 | 79,604.8mile2 |
人口密度 (2020) | 71.7人/mile |
州都 | セントポール(Saint Paul) |
州知事(2024) | Tim Walz(民主党) |
州のニックネーム | The North Star State |
人種の割合 | 白人82.6% / 黒人7.6% / アジア系5.5% / ヒスパニック6.0% / ネイティブ・アメリカン1.4% |
1世帯当たりの平均収入 (2022) | $84,313 |
貧困家庭の割合 (2022) | 9.6% |
住宅平均価格 (2018-2022) | $286,800 |
平均家賃 (2018-2022) | $1,178 |
観光情報サイト | Explore Minnesota |
オフィシャルサイト | Minnesota.gov |
(出典元:U.S. Census Bureau)
ヨーロッパ移民が集中したアメリカ産業革命の舞台
ミネソタ州の車のナンバープレートには「Ten Thousand Lakes」と書かれているが、実際は10エーカーを超える湖が1万5000以上存在する。その1つ、北部のアイタスカ湖はミシシッピ川の源流で、ここから巨大な河川が4000キロの旅の果てにメキシコ湾に流れ込む。
1654年フランス人毛皮商人らが同地に辿り着き、ネイティブアメリカンたちとの交易を開始する。1680年には神父ヘネピンがミシシッピ川のセント・アンソニー滝を発見。後のミネアポリス発祥の地となる。この頃、ミネソタ州を貫流するミシシッピ川を挟んでフランス領とイギリス領がぶつかり、ネイティブアメリカンの反乱も多発した。
1803年、時の大統領、トーマス・ジェファーソンがルイジアナ購入でナポレオンからミネソタの一部を含むミシシッピ以西の土地を取得、アメリカ領となった。1858年に32番目の州として合衆国に加盟。1880年頃にバーミリオンとメサビで鉄鉱石が発見されて以来、製材、製粉、鉄鋼石関連の労働を求めて、スカンジナビア半島やドイツからの移民が続き、1870年から90年の間にミネソタ州の人口は44万人から130万人に増加した。
古都・セントポールと近代都市・ミネアポリス
ミネソタ州の産業としては、広大な土地を利用し、寒さに強い大豆や大麦などを生産するほか、Mayo Clinicに代表される医療、年間4000万トンの生産をあげるアメリカ最大のメサビ鉄山に代表される鉄工業も盛んである。
ミネソタ州の人口の半分以上はミネアポリスとセントポール近郊に集中。この2つの都市はツインシティーと呼ばれる。ミネソタ州の州都セントポールは、1807年に築かれたフォート・スネリング砦やカセドラル・オブ・セントポールなど、歴史を感じさせる建造物や荘厳なビクトリア調の建物が残る。ミネアポリスは、高層ビルが建ち並ぶ近代都市。