日本の正月はおせち料理、いいですね。僕も大好き。正月ならでは、という季節感がいい。
中国の正月(旧正月ですけど)、といえば、餃子だ。
餃子の「ジャオズ」という中国語(北京語)の発音が「交子」つまり「交わるもの」と同じで、新年の家族の集まりには縁起がいいとされている。いろいろなグを混ぜてひとつの皮で丸く包む、というところも、家族を表わしているのかもしれない。
もちろん、正月だけに食べるわけではないが、どちらかというと餃子は冬のもの、麺が夏のもの、とされている。
中国では主に揚子江より北の地方で食べられる。
僕の経験では、四川省の成都で食べたものがとてもうまかった。
蒸し餃子の蒸餃(チェンジャオ)、茹で餃子の水餃(シュイジャオ)、焼き餃子の鍋貼(グオティエ)。いろいろある。
餃子を食べるのは中国だけかというと、もちろんそんなことはない。
韓国でもマンドゥつまり饅頭という名で、よく食べる。
日本は鍋貼が一般的で、水餃子や蒸し餃子はあまりお目にかからないが、鍋貼にしても、ラーメンやチャーハンのサイドとして食べるのが普通ですね。
中国や韓国ではこれが食事のメインコースとなる。
あそうそう、それから日本人は餃子をよく箸で割ってから食べますね。あれを中国人がみたらたぶん「あちゃ~!」と思うにちがいない。餃子の楽しみは、中に入っているスープで、それをあえて皿に捨てちゃう行為だからだ。
餃子を食べる国、まだまだほかにもあります。
ネパール、チベット、ブータンなどアジア諸国、さらにはウクライナ、ポーランドなど東欧、イタリアやアラブなど、あちこちに餃子と同じまたは似たようなものがある。
僕はチベットとブータンで食べたが、モモという名でよばれる水餃子で、寒いなかで湯気の立つやつに辛いタレをかけて食べたのは忘れられない。
ウクライナのペリメニは、鍋に入れて食べる水餃子のようなもので、シベリアから渡ったものらしい。やはり寒いところで発達した食べものなのだろう。
ウクライナでは食べた覚えがないが、ポーランドではしっかり食べた。
ピエロギ【Pierogi 】( 複数)という、国民食といってもいいような食べもので、外見は水餃子を皿に盛ったものだが、食感はイタリアのニョッキに近い、モチモチっとしたものだった。
中にはキノコ、じゃがいも、コテージチーズなどが入っていて、ザワークラウト、ベーコンを炒めて細かく切ったものをふりかけて食べた。心も身体も暖まる食べもので、お腹にもしっかりたまる料理だった。
これを冷えたビールとともに食べたらうまかった!(ポーランドのビール、うまいです)
イタリアにもアニョロッティ(Agnolotti)といって、 ラビオリをもっと餃子のように立体的にしたものがあるらしいが、レストランではお目にかかったことはない。
アラブにもサンブーサという餃子があるらしい。
毎年正月、どこかで、世界のいろいろな国のひとたちがそれぞれ自国の餃子を持ち寄って食べあう「交子会」で世界平和を願ったらいいんじゃないでしょうか。
LAではココ!「予算」は2人分です
Dumpling 10053(元寶小館)
中国系餃子のおいしい店はたくさんあるが、専門店という意味ではここを抜かすわけにはいかないだろう。種類がいろいろあり、さすが専門店という味だ。
予算:$20
10053 Valley Blvd., El Monte
☎626-350-0188
Mon-Fri 11:00am-9:30pm
Sat & Sun 9:00am-9:30pm
Open 7 Days
Warszawa
Chicago, ILはワルシャワの次にポーランド人の人口が多いらしいけど、LAはポーランド人は少なく、料理店も多くはない。でも、この店がちゃんとある。ホンモノの味。
予算:$80
1414 Lincoln Blvd., Santa Monica
☎310-393-8831 www.warszawarestaurant.com
Tue-Sat 6:00pm-11:00pm
Sun 5:00pm-10:00pm
Closed on Mondays
(2012年1月1日掲載)
交わる餃子
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