この春はめでたいことばかりだ。
ライトハウス・ロサンゼルス版が発刊20年。
僕の訪問した国・地域が200を超えちゃった。
そして、この美味礼賛シリーズが、ロサンゼルスでは200回を超えた。
今回は、この美味礼賛
200回についてちょっと振り返ってみよう。
料理別の内訳を調べてみたら、こうなっていた。
・中華料理37回
・フランス料理26回
・イタリア料理23回
・韓国料理12回
・その他アジア料理19回
・その他ヨーロッパ料理16回
・アメリカ料理9回
・中南米料理9回
・中近東・アフリカ料理8回
・その他(飲物や食材)41回
この、気がついたら中華料理がナンバーワンだった、ということの理由は、中華にはそれだけ僕なりに皆さんにご紹介したい事柄がたくさんあった、ということだろうと思う。
つまり、日本人にとってとても身近な中華料理だが、そこには日本人の多くがまだまだ気づいていない魅力がいっぱいあるのではないだろうか。
そして、LAのチャイニーズは世界のトップクラス。中国本土、台湾、香港を除いたら、世界で一番チャイニーズがウマイのがLAなのです!
チャイニーズ・レストランは世界中のどこに行ってもあるのだが、そのほとんどは、そう、いわゆる「チャイニーズ」(または各国のそれを意味する言葉)であって、中国の代表的な料理をよせ集めて、その国の人たちの口にあうようにモディファイしたものである。
東京もしかり、横浜中華街もしかり、ニューヨークも大半の店がしかり。
ところがLA、なかでもモンテレーパークからローランドハイツまで数十マイルに渡ってほぼ連続して繋がる広大なチャイナタウンは、そうではない。
北京、広東、上海、台湾、山東、山西、福建、マカオ、四川、潮州、雲南…。店によってそれぞれの地方の特色がはっきりでていて、とってもオーセンティックな料理たち。
これらは、そのほとんどが、それぞれの地から移民してきたひとたちが、移民してきた地域の料理を、ここにいる移民のために提供する、つまり of the(immigrated) people, by the(i—) people, for the (i—)と、まさにアメリカの精神*を地でいく店なのである。
カナダやオーストラリアなどにもそういうコミュニティーはあるのだが、LAは、その街の規模とあいまって、数と種類の上で世界一だと思う。
そして、それらの店に入ってなにを注文したらいいか、その食べものはどういう由来があるのか、ということをご紹介することによって、さらにおいしく、興味をもって食べていただきたい、という一心で書いてきたわけである。
200回を超えても、まだまだ書きたいテーマはたくさんありますから、乞うご期待!
*Lincolnのゲティスバーグ演説
“…government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth”
(2009年5月1日号掲載)
めでたい200回
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