ライトハウス・サンディエゴ版編集長、吉田聡子が、サンディエゴ生まれのブランドを訪問。世界に羽ばたいた物から、ローカルにこだわる物まで、名品の背景にある物語を探ります。
Awesome Hot Sauce / オーサム・ホットソース
いつか自分で何かを作りたいと思っていたダニエルが、父親から受け継いだホットソースのレシピを独自にアレンジして製品にし、インペリアルビーチのファーマーズマーケットで売り始めたのは3年前のこと。
当時販売していたのはOriginal Recipeと名付けた1種類のホットソースのみ。ダニエルの本業は沿岸警備隊で、週末を使ってホットソースを少しずつビジネスにしていこうと考えていた。程なくして、後に妻となるレベッカと出会ったことが一つの転機となる。
「レベッカは発想力があり、創造へのエネルギーもある。おかげで新しいレシピが次々に生まれました」(ダニエル)。
製品のラベルデザインを作成したのもレベッカ。その頃は、まだ一枚一枚、手作業で切って張り付けていたそうだ。
「ダニエルと出会うまでパフォーマーをしたり、会計関係の仕事をしたり、いろんな職業に就いてきたけれど、全ての経験が今の仕事に活きていると感じるわ」(レベッカ)。
そんな彼らのビジネスに目を留め、オールドタウンにあるショッピングモール, Fiesta de Reyesに店を出さないかと声をかけたのが同モールのマネジャー、マイク。かくして、2015年7月、Awesome Hot Sauce初にして唯一の小売店が誕生した。。
スタート時は1種類だけだったホットソースは、今は29種類。新しいレシピのアイデアはお客さんや友人たちのフィードバックがもとになっているそう。
「とてもインタラクティブな製品開発の仕方ね。売る方も買う方もみんながハッピーになる」(レベッカ)
現在はラベル貼りこそ手作業ではなくなったが、製品の製造はダニエルとレベッカの2人で行なっている。
今後はもう少し生産のスピードを上げて、小売りだけでなく、卸売りもできるようにしたいと考えているんだ」とダニエル。「販売箇所が広がれば、多くの人に僕たちのホットソースを届けられるから。でも、家族経営であることは変わらない」。
「ホットソースのレシピは家族の秘伝だから」と、この夏に生まれたばかりのファラちゃんを抱っこしながらレベッカが付け加えた。「娘が大きくなったらレシピを教えて、トレーニングするつもりよ」。
2754 Calhoun St., San Diego(Fiesta de Reyes内)
☎ 619-946-9509
▶ 営業時間:10am~9pm
▶ Webサイト:www.semperfryllc.com
(ライトハウス・サンディエゴ版 2016年12月号掲載)
※このページは「ライトハウス・サンディエゴ版 2016年12月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。