ライトハウス・サンディエゴ版編集長、吉田聡子が、サンディエゴ生まれのブランドを訪問。世界に羽ばたいた物から、ローカルにこだわる物まで、名品の背景にある物語を探ります。
SoCal Candle Company / ソーカル・キャンドル・カンパニー
ソーカル・キャンドル・カンパニーを見つけたのは、毎週土曜にオールドタウンで行われているストリートマーケットでだった。
歩いていたら、素朴で可愛らしいデザインのキャンドルに目が止まり、試しに大好きな街の一つである「Ocean Beach」と名付けられたキャンドルの香りを嗅いだところ、とんでもなく驚かされた。香りが良いというだけでない。海の雰囲気と、そこはかとないヒッピーな感じ…オーシャンビーチのイメージが見事に香りで表現されていた。
あまりに感動していたら、販売を担当していたルイスが今度は「Del Mar」のキャンドルの香りを嗅がせてくれた。何の香りと言えばいいだろう?洗練された、大人を想像させる香りはまさにデルマーだ。
香りの調合を担当しているのはルイスの妻、ローズ。
「例えば、Del Marには競馬場の存在を感じさせるレモングラスの香りが入っています。最近できた新作、Coronadoには、ホテル・デル・コロナドをイメージして、ジンジャーの香りを使いました」(ローズ)。
なぜホテル・デル・コロナドがジンジャーなのか?素人には聞いただけではピンとこないのだが、香りを嗅ぐと「なるほど、これは確かにコロナドっぽい」と思わされるから不思議だ。
「サンディエゴの街の名前を付けたLocally Grown Collectionは11種類あるけれど、どれも同様に私たちが感じている街のイメージを香りで表現しています」と言うローズはもともと香りの専門家だったわけではない。ただ、フレグランスキャンドルが好きで、ナチュラルで良質なキャンドルを作りたいとの思いから2012年にキャンドル作りを開始したところ、家族や友人から買いたいという人が増えたことから、14年にフルタイプのビジネスとして立ち上げたそう。
ソーカル・キャンドル・カンパニーの商品は現在、オンラインやファーマーズ・マーケットで販売しているほか、スパやギフトショップなどにも置かれている。ほとんどの店が、どこかでこのキャンドルの存在を知り、自ら取り扱いたいと連絡を取ってきたという。それだけの魅力があることは、一度この香りを嗅いだら分かるのではないかと思う。
「可能な限り自然な材料を使って、家で安心して使えるキャンドルを作るのが私たちのポリシー」とルイスとローズ。
夫婦二人三脚。商品は全て手作り。機械的な大量生産でないところがまたいい。サンディエゴみやげとしても良さそうだ。
1205 Knoxville St., San Diego
☎ 619-275-2215
▶ 取り扱っている店はウェブサイトを確認。ファーマーズ・マーケットへの出店など最新情報はFacebookで発信中
▶ Webサイト:www.socalcandleco.com
(ライトハウス・サンディエゴ版 2016年10月号掲載)
※このページは「ライトハウス・サンディエゴ版 2016年10月」号掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。