より大きな利益のために事業を売却することは、ビジネスより大きな利益のために事業を売却することは、ビジネスの世界では間々あることです。実際に事業を売却する際、どの世界では間々あることです。実際に事業を売却する際、どのようなことを行う必要があり、どのような税が生じるのでのようなことを行う必要があり、どのような税が生じるのでしょうか?
財務諸表とは
ビジネスオーナーが事業を売却する際にまずすべきことは、財務諸表の準備でしょう。財務諸表は部外者が事業の実態を知るのに最も適しているからです。財務諸表にはバランスシートなどが含まれ、収支や損益が分かります。
売却の話を始める前にオーナーは財務を精査する必要があります。費用の処理漏れなど、現段階で生じ得る問題事項を解決したり、買い主に売掛や買掛の説明をしたりするために、会計士に財務諸表を調査してもらい、見直すと良いでしょう。会社の規模や形態によっては調査範囲が膨大になります。そのような場合は、要点を絞って精査する方法もあります。
売買の内訳・区分
売買契約においては、全売却価格のうち、有形資産やのれん代などの無形資産を含めた事業に関わる全てのものの価格がそれぞれいくらなのか内訳を
出す必要があります。また、売却する資産全てを、資本資産、償却可能な固定資産、販売目的で保有している固定資産など税法上の区分に分類しなくてはなりません。IRSの規則では、買い手、売り手に共に同じ内訳、区分を使用することになっており、これらを販売契約書に記載する必要があります。
また、売却価格の一時金は、「一時金」という名目の単体の売上ではなく、個々の資産を売却した総計としてみなされます。事業の各資産の額は税法上、異なった方法で算出するので、資産を個別に売却する必要があります。例えば、在庫の販売は経常利益もしくは損失となり、不動産や1年以上保有している償却可能な固定資産の販売は資本利得もしくは損失(キャピタルゲイン・ロス:不動産や株式などの資産価値の上昇による利益・損失)となります。
もし仮に、オーナーが固定資産売却により損失を被った場合、全体の収益から損失額を差し引けます。ですが、収益から差し引ける損失は年間3,000ドルまでが上限です。
売却で生じる税
売却額のうち、課税対象は、オーナーが会社に投資した金額と事業の売却額との差額、つまり利益です。一般的に投資した金額とは、事業設立の際にかかった額や、オーナーがさらに前のオーナーから事業を購入した額の合計です。また、事業の売却額には買い手側に引き継いでもらった負債も含まれます。さらに、売却で生じた弁護士費用や、資産の減価償却費などを計算し、より正確な課税額を算出します。
売却で生じた利益が経常利益か資本利得かによって税額は変わります。1年以上保有している資産の資本利得は最大15%の課税対象となり、所有して1年未満の資産の資本利得には経常利益の税率が課されます。経常利益には資本利得より高い税率が課されます。
株式の売却
また、株式会社の売却では、株券の損得も確定させます。この際、株の売却益に対し、会社に所得税がかかります。会社は税金を払った後に株主へ配当金を発行し、配当金を得た株主もまた所得税が発生します。つまり、株券は会社も株主も税金を支払うニ重課税になるのです。
事業の売却を考えている方は、早めに専門家へ相談しましょう。売却交渉の前に財務の要点を抑えることで、交渉を優位に進めることができます。
(2016年12月16日号掲載)
※本コラムは、税に関する一般的な知識を解説しています。個別のケースについては、専門家に相談することをおすすめします。ライトハウス編集部は、本コラムによるいかなる損害に対しても責任を負いません。